ファイトカード

高田総統劇場

「脳みそがたこ焼きサイズの大阪の諸君、久しぶりだな。我こそが高田モンスター軍総統、高田だ!」
 高田総統が会場内に姿を現した。
「こう見渡してみると、平日の、それも木曜の夜だぞ? この私を拝むために随分としみったれた大阪の下々の諸君が集まったものだな。ひとつ言っておくが、キミたちは仕事、学業に精を出しているのか! どこを見てものん気なアホ面ばかりじゃないかよ! 図星だろう? 所詮はそこにいる低俗な腰振りを生んだ土地柄だ」
 罵倒の限りを尽くす高田総統に、「オチは?」とオチを求める声が飛ぶ。その声に対して「オチなんかないんだよ! ここは真面目なところだ。黙って聞いてくれたまえよ」と高田総統は一喝し、「人生を楽しく生きるには、その脳天気さが何よりも必要なんだよ」となぜか説教モード。
「ところでだ、腰振り!」高田総統の標的はファンからHGに移る。
「地元で恥をさらした今の気分はどうなんだ? せっかくお前が勝ったら試合をしてやろうと思ったのにな、残念だよ」と、最初からその気もなかったであろう高田総統。
「本題はこれからだ! これから下々の諸君に紹介しよう。私の新たなる右腕だ。改めて正式な名前を発表しよう。その名はNEWインリン!」と高々と発表する高田総統だったが、「そのままやないか!」というツッコミが当然の如く入る。さすが大阪である。
「待て待て! まだ終わってない。いいか、耳の穴をかっぽじってよく聞くんだぞ。NEWインリン、略してニューリン様だ! よく覚えておけ。これからはニューリン様と呼ぶんだぞ、正しくだ。イントネーションには注意しておけ」となかなか細かい高田総統。
「おい、ニューリンよ。あの腰振りを叩き潰した今の気分はどうだ?」と高田総統が問いかけると、ニューリン様は「ぜんっぜん、物足りね。腰の使い方が凄いって聞いたけどよ、ガッカリ! 早すぎっ! このカスヤローがっ!」と、高貴なインリン様とは似ても似つかないギャル口調で吐き捨てる。
「キサマのプロレスなんぞ、所詮は素人に毛が生えたレベルなんだよ。どうだ、プロレスなぞもう諦めた方がいいんじゃないのか? 大怪我する前に、ゲイ人としての残り少ない賞味期限をもっと有効に使うことだな。ワッハッハッハッ……」と高田総統は高笑いする。
「セイセイセイ!」とそれまで黙って聞いていたHGが反撃に転じた。
「あなたの股間にある統括本部長が出てこいやーっ! してないのに、諦めるわけにはいかないでしょう! それに私はカスでもないし、ペンカスでもないですよ!」とプロレスラー続投宣言。さらにニューリン様へ向かい、「あなた、カリはないが借りが出来ましたね。こうなったらあなたの乳輪を真っ黒にしてやりますよ! 乾しぶどう、フー!」
 TAJIRIが続いた。「HGは負けましたけど、その前にあなたが汚い手を使ってるし、そういう事をして勝ったといわれても僕は傷つくし…」とまたしても凄まじい早口で、全く噛むことなく喋り倒すTAJIRI!
「おい! 喋りすぎだよ、この野郎!」と怒ったのは川田だ。「お前はレスラーよりも、バカなあのGMの秘書でもやってろ! 細かい事をうだうだと」と怒鳴るが、「僕、細かいのが大好きなんですよ。小さい時にも工作部に入ってたし……」とまたも高速回転の舌でトークを繰り広げるTAJIRIであった。
 そんなTAJIRIを見て「お前のクラブ活動なんかどうでもいい! 俺はそんなものより、北新地のクラブの方がいいんだよ!」と、怒りのあまりついキャバクラ好きをまた露呈してしまった川田。
 ここでついに小川が口を開いた。
「何がニューリンだ! 大体、生まれてすぐ大きいのはおかしいだろ」ともっともな疑問を投げかけるが、ニューリン様は「おっさん、うぜぇんだよ!」とギャル言葉で反発。「は? うざい? おっさん? 高田、ここまでして逃げてんのかよ。俺はお前が、だんだん気の毒に思えてきたよ。リングに上がる事にトラウマでもあるのか?」と、なかなか深い疑問を高田総統にぶつける小川であった。
「チキン! 随分と生意気になったじゃないか。誰に口を聞いてんだ、この野郎! 貴様こそ、このニューリンの母であるインリンから赤っ恥をかかされた、その事がトラウマになってんじゃないのか!」高田総統も怒りの反撃だ。ニューリン様が続く。「ガタガタ言うなよ、おっさん! 言っとくけどよ、私はママみたいに優しくないからな!」と鬼の形相である。
「覚悟しておけよ、チキン!」川田はそう言い放つと、「そういう事だ、バッド…」とまたしても高田総統を差し置いて締めようとする。「おい! ちがうだろ!」慌てて止めに入る高田総統。
「なにドサクサにまぎれて終わらせようとしているんだ! バッドラックは私のセリフだよ! 締めはこの私だ!」と怒る高田総統は、アン・ジョー司令長官に川田のマイクを取り上げさせた。すると川田は不服そうな表情で、高田総統を睨みつける。
「おい、なんだその顔はよ! 随分と反抗的じゃないか? 我こそは高田モンスター軍総統、高田だよ?」と諭すように語り掛ける高田総統であったが、川田は納得がいかないようだ。「もし何か言いたい事があるなら、この後、楽屋で聞こうじゃないか」という高田総統は焦っていた。もう時間がないのだ。
「話を戻すぞ!」と強引に語り続けようとした高田総統だったが、残念ながらタイムアップ。
「おい、モンスターK。時間がなくなっちゃたよ」と、お前のせいだと言わんばかり。どうやら二人の“締め”を巡る抗争は激化するばかりのようだ。
「大阪の諸君。また秋にお会いしよう、バッドラック!」高田総統は秋のハッスル大阪開催を宣言すると共に、スモークの中へ消えていった。
 リング上には敗れたハッスル軍。落ち込むHGに大谷が語りかける。
「HG、気にするな。プロレスの教科書69ページに“敗北の中に次へのヒントがある”と書いてあるんだ。今日の敗北をバネに大きくなってくれ」と、久しぶりにプロレスの教科書を引っ張り出した。しかし、それを聞いたTAJIRIは「プロレスの教科書ってどこに売ってるんですかね?」と余計なツッコミを入れる。
「プロレス心を持っている人間には見えるんだよ! ねぇ、キャプテン」と大谷。同意を求められた小川は「えっ? プロレスの教科書ね、知ってるよ…」としどろもどろに。「俺にはまだ見えないけどよ」と小声で本音が出てしまう。
「高田の野郎を引っ張り出すチャンスだったのに、また変なのが出てきたな」と話題を変える小川に、「とことんやりましょう!」と副キャプテンの大谷が応える。
 最後は散々な地元凱旋となってしまったHGだ。「大阪の皆さん、なぜかゲイ人ではなく、プロレスラーとして凱旋してまいりました。今日は相手が女だったという事で、私の通天閣が反応しませんでした。私はRGと違って大阪を捨てる気はありません。秋にまた帰ってきます! その時、RGは解雇になってるでしょうけれどね!」と大阪のファンにまた戻ってくる事を宣言し、最後は「ご勃起、いやご起立お願いします」と「スリーツーワン、ハッスル! ハッスル!! フー!」ポーズを決めた。
 最後はハッスル軍が綺麗にまとめたが、情勢はおだやかではない。凶暴で凶悪なNEWインリンが加盟し、さらにパワーアップしたモンスター軍の魔の手が、もうそこまで迫っているのだ……。

メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

5分20秒 卵マヒストラル

 勝利は収めたものの、HGの腰のダメージは深刻だ。そこへ荘厳なる『もののけ姫』のテーマ曲が流れ、なんとTAJIRIがイン卵様を担いで持ってきた。それを受け取った小川がコーナーへセット、もう勝ちはもらったようなものである。
 HGはイン卵へ股間ウォッシュを見舞うが殻が固すぎて逆にダメージを負い、ならばとアトミックドロップからフォールに行くが、どこが肩か分からないのでカウントが入らない! もどかしげに卵に股間を押し付け、腰を振るHG! その時だった。場内に高田総統の声が響き渡ったのだ。
「お前はバカか? よく考えてみろ。卵が試合をするわけはないだろう?」と言い放つ高田総統。「本当のイン卵の誕生の瞬間が来た。腰振り、キサマの凱旋試合はここからが本番だ。下々の諸君よ、腰振りが苦しみのた打ち回る姿をしっかりと目に焼き付けるがいい! イン卵よ、さあ、目覚めるがいい! ビターン!」
 雷鳴が起こり、スモークの中からさらに巨大になったイン卵が姿を現した!! そして殻を突き破って登場したのは、胸元が大きく開き、露出の多い、覆われている部分がほとんどない超セクシーなコスチュームに身を包んで現れたNEWインリン様だった! コスチュームに目を奪われがちだが、よく見ると頭部からは二本のツノが生えている事も見逃してはならない!

閉じる 鞭を振るい、リング上でHGと向き合うNEWインリン様。HGが攻撃を加えようとすると、凄まじいパワーとスピードで蹴り、鞭を見舞う! 「殺す! 殺す!」と鞭で襲い掛かるNEWインリン様! 唸り声さえ上げている。その風貌からも分かるとおり母のインリン様よりはるかに凶暴な性格のようだ。鞭で首を絞め、そのままキャメルクラッチ、腰へ蹴り! 容赦ない攻撃が続く。

 HGをハンマースロー、一本背負い、そしてアームロック、HGの腕を跨いでの脇固めでは、しっかりと足の形がMになっている。何とかロープに逃れたHGだったが、NEWインリン様は強烈なミドルキック二発からハイキック! M字固めでフォールに行くがカウントは2。しかし、NEWインリン様の猛攻は止まらず、平手打ちをHGに叩きつける。HGがスリーパーで反撃しても、スルリと抜け出し逆にHGの腕をハンマーロック、そしてHGの背中に飛び乗ってグリグリと足でツイストだ。HGを踏みにじり、歓喜の声を挙げるNEWインリン様!
 インリン様の高貴なイメージとは明らかに違う、凶暴な本性をむき出しにするNEWインリン様。HGを救出に入ったTAJIRIだったが、なぜか嬉しそうにNEWインリン様に蹴られる。ここで後ろから近寄ったHGは必殺の69ドライバー! ところがカウントは2! 69ドライバーからのフォールが初めて返された。
 壮絶な闘いとなった。インリンはフライング・ボディアタックを受け止められると、そのまま投げようとしたHGを脇固めに切り返す。さらにそのまま回転してフォール! 超・高度な卵マヒストラルだぁっ! カウントは3! NEWインリン様が生まれて僅か数分で、HGに初フォール負けを味わわせた。呆然とする小川、頭を抱えるHG、そして鞭を振り回してロープに飛び乗り、派手に勝ち誇るNEWインリン様。
「我がモンスター軍の見事な勝利だ!」高田総統の勝ち誇る声が響いた。


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

5分42秒 69ドライバー→体固め

閉じる モンスター軍の副将にはアン・ジョー司令長官が出撃、ハッスル軍の大将は…残るのはこの男のみ、地元凱旋のHGだ!! 大きく股を開き、ゆっくりとリングインするHG。会場は大HGコールに包まれる!
 ガッチリと組み合ったHGは、アン・ジョーをヘッドロックに捕らえると腰を振りながら締め付ける。さらにアームホイップからドロップキック、ロープに飛ばしてもう一度ドロップキックだ! アン・ジョーにエルボーを見舞い、バックを取ると腰を振るHG! アン・ジョーのお尻にピッタリと自分の股間を密着させ、激しくピストン運動だ! そして次にコブラツイストからアン・ジョーの股間をアイアンクローで握り締める! アン・ジョーは投げて返そうとするも、HGは一回転して再びコブラツイスト。急所は何が何でも離さない!
 アン・ジョーをコーナーに押し付けたHGは、顔面へ股間ウォッシュ! 股間を何度もアン・ジョーの顔に突き刺し、またもバックを奪って股間を握り締めたが、アン・ジョーは急所蹴りで反撃。さらにバボが乱入し、HGをリンチだ。ロープに逆さ吊りにして、HGの命である腰へダメージを与えるモンスター軍。アン・ジョーはHGの腰に狙いを絞り、ストンピング、パンチ、ロープに振ってのバックブリーカー!
 メキシカン・ストレッチでなおも腰に攻撃を加えていくアン・ジョー。エルボーを腰へ連発し、反対側のコーナーからのエルボーアタックだ。しかし、HGはカウンターのトラースキックから必殺の69ドライバー! カウントは3だ!!


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

7分30秒 両者リングアウト

閉じる ハッスル軍の副将・TAJIRIは川田の後ろからこっそり近づき、いきなりエビ固めの奇襲攻撃を繰り出したが、川田にかわされる。川田のエルボーに一度はひるんだTAJIRIだったが、背面エルボーからその場でジャンプしてのムーンサルト、膝へのドロップキックから膝十字と流れるような攻撃を仕掛ける。何とかロープに逃れた川田の膝へ、どんどん攻撃を仕掛けていくTAJIRI。
 しかし、川田が逆水平とローキックで反撃を開始し、コーナーでダウンしたTAJIRIの上に乗って全体重をかける。川田の水平チョップに体が浮くTAJIRI。それでもチョップで反撃したが、ビッグブーツ一発で返される! 川田は起き上がりこぼし式のチョップを連打! TAJIRIがダウンしても強引に起き上がらせてチョップを見舞う。すでに目がうつろとなっているTAJIRI、起死回生のスモール・パッケージホールド四連発でフォールに入るもカウント3が入らない!
 すると今度は川田が逆にスモール・パッケージ、これを返されるとラリアットでカウント2.9! 川田はフィニッシュとばかりにパワーボムの体勢に入るが、TAJIRIはフランケン・シュタイナーで切り返し、襲い掛かってきた川田へ必殺のタランチュラ。だが、これも返されてしまった! 
 場外へ転落したTAJIRIを追って、川田が場外へ。TAJIRIを引きずり回す川田だったが、鉄柵に叩きつけてのビッグブーツは自爆。するとTAJIRI、なんと川田を鉄柵にガムテープで縛りつけ、念には念を入れてさらにグルグル巻きにしてしまう。これならリングアウト勝ちは確実! 「頭が違うよ」とばかりに笑みを浮かべ、悠々とカウント20ギリギリで戻ろうとしたTAJIRIだったが、なんと距離を見誤ってダッシュしても間に合わなかった! 両者リングアウトで二人とも失格という意外な結果に! TAJIRIは意外なおっちょこちょいぶりを発揮してしまった。


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

5分01秒 ブレーンバスター→片エビ固め

閉じる モンスター軍の中堅には最も手ごわい川田が登場! 大谷は水面蹴りで川田を転倒させると顔面ウォッシュを繰り出そうとロープへ走ったが、川田はすぐに立ち上がってエルボーのカウンター。続いて逆片エビ固めに捕らえながら大谷の顔面を踏み付け、さらに弓矢固めだ。
 この大ピンチに場内からの「あちちコール」を要求する大谷。ファンのパワーを借りて最後の力を振り絞りエルボーを見舞っていくが、川田の逆水平、エルボーに返される。川田は顔面蹴り上げからビッグブーツ!
 ところが、川田の攻撃が大谷に火をつけた! 大谷は逆ビッグブーツからバックドロップ! そしてコーナー最上段からのミサイルキックを繰り出したが、川田にかわされる。川田は必殺の滞空時間の長いパワーボム! が、カウント2で返す大谷! ならばと川田は垂直落下式のブレンバスター! この大技連発で、大谷もついに力尽きた…。


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

2分57秒 回転エビ固め

閉じる ハッスル軍の中堅には、待ってましたの大谷が登場! やや疲れの見えるソドムへ顔面ウォッシュの連発だ。場内大興奮! 「立て、化け物!」とソドムを引き起こした大谷だったが、ショルダータックル二連発にソドムはビクともしない。それどころかドロップキックで逆襲し、ショルダータックルだ。だが、二発目をエルボーのカウンター攻撃でかわした大谷は、続くフライング・ボディアタックもかわしてトップロープからの回転エビ固め! カウント3! ソドムをようやく撃破した。


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

1分22秒 ソドムドライバー→体固め

閉じる ハッスル軍の次鋒Xは、これまた奇襲ともいえる人選Ericaだった! Ericaはリングに登場するなり、ソドムに投げキッス。ソドムはうんざりした表情、かなりの精神的ダメージを受けたようだ。それでも気を取り直して攻撃を開始しようとしたソドムだったが、Ericaに巨大なオケツを差し出されると再びゲンナーリ。この隙を見逃さず、Ericaは一斗缶攻撃を加えたが、ソドムはビクともしない。
 ソドムの猛攻から華麗なフットワーク(?)で逃げまくるEricaであるが、ついに捕まり、バックドロップで一度浮かされてのラリアット、その名もソドム・ドライバーででカウント3が入り、ソドムが二人抜きを達成した。


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

1分51秒 ボディープレス→体固め

閉じる 続いて登場したモンスター軍の次鋒は、ドーベルマンのDNAが注入されたというNEWモンスターのソドムが登場だ。筋骨隆々のソドムはリングに飛び込むなり、表情ひとつ変えず冷酷な視線で小川を捉えると、膝へ猛攻を加える。小川もSTOボンバーで反撃するも、膝のダメージがひどくフォールにいけない。その隙を突き、ソドムはトップロープ最上段からのラリアット、そして小川の膝へ向かってのジャンピング・ボディプレス! これには小川もフォールを奪われてしまった!!


メインハッスル“ハッスル軍対高田モンスター軍” 5対5サバイバルマッチ

6分23秒 STOボンバー→片エビ

 ハッスル軍の控え室では、5対5サバイバルマッチへ向けて大谷とHGが入念なウォーミングアップ。気合いと共に差し合いをしているのだが、HGの股間は真正面から大谷の股間を突き刺す。たまらず「その差し合いじゃないよ!」と苦言を呈する大谷。その横ではEricaとマーガレットが雑誌を読み、イエローがカレーを食べているという光景。

 そこへ“キャプテン・ハッスル”小川が現れた。ドアを勢いよく開け、「おーっ! 集まってるな。俺も怪我から復帰するし、ベストメンバーが集まった」と復活の狼煙。

 するとHGが「早く試合がしたくて私の通天閣の先っちょからすでに透明な液体が出まくってますよ! 私を先鋒にして下さい」と、自分を先鋒にしてくれと下ネタで直訴。これに待ったをかけたのが大谷だ。「キャプテン、最近の俺は髪の毛だけじゃなく陰も薄くなってる。俺に先鋒をやらせてくれ。5人抜きだ!」。TAJIRIもまた、「まあ僕は先にやらせてくれとか言うような元気ハツラツなキャラじゃないから、逆にそれが意表を突くかな〜なんて」とまるでラップのような、いつ息継ぎをしているのか分からないもの凄い早口でアピールする。

「モンスター軍の新モンスターが、モーガン・フリーマンなら大コーフンなんですけどね〜、そうしたらヌキまくりますよ〜」と再度アピールするHG。誰が先鋒になるかで大モメだ。
 みんなの張り切りぶりを見ていた小川は、「じゃあ、これからメンバーを発表する。先鋒は…」と言ったところでカメラはモンスター軍の司令室へ!

「Winデース! 勝つんデース!」と、ジャイアント・バボへ向かってチョップで気合いを入れるアン・ジョー司令長官。どうやらモンスター軍もかなりやる気のようだ。しかし、島田二等兵は浮かない顔。

「総統、本当に大丈夫なんでしょうか? イン卵様もまだ孵化してないし、2メートルのニューモンスターもまだ自分は見てないですし…」と不安を隠せない。

 だが、高田総統は「島田! お前はもうすぐ40歳だろ! 心配せんでも手はずは整っておる」と微動だにしない。「ニューモンスターは私が猛犬ドーベルマンのDNAを注入した、その名もソドムだ! 必ずやハッスル軍を地獄の底まで追い込み、噛み殺してくれるだろう。そして万が一、イン卵の出番があるとすればハッスル軍のヤツらは恐怖に凍りつく事だろう」と宣言した。

「いいか、この私に見えるのはただひとつ! モンスター軍の勝利だけだ。しかし、ただの勝利ではない。圧勝! そして完勝だ。ハッスル軍が向こう30年間、はむかわないように叩きのめしてやる。せいぜい、この私の期待を裏切る真似はしてくれるなよ。ビターン!」高田総統は絶対の自信を持って、モンスター軍選抜メンバーを送り出したのだ。

閉じる モンスター軍の先鋒はジャイアント・バボ! 『アタックNo.1』のテーマに乗って入場だ。そしてハッスル軍の先鋒は…なんと、いきなり“キャプテン・ハッスル”小川直也! このハッスル軍の奇襲作戦に場内が大きくどよめく。
 バボは小川がリングインすると同時に、ドロップキック。しかし、小川はあっさりとバボを押し返すとチョップ、キック、ストンピングの嵐だ。そして巴投げから払い腰、ジャンピング・ネックブリーカードロップと猛攻を加える。小川のストンピングにリングを転げまわるバボだったが、小川の左膝へ低空飛行のドロップキックを見舞い、足首固めだ。
 小川の負傷した左足に完全に狙いを定めたバボ。やはり重傷からまだ完治していないのか、小川はもがき苦しむ。バボはコーナーに小川を逆さ吊りにし、小川の股間へダンクシュート・チョップ二連発! 場内からのブーイングに、不敵に笑ってみせるバボ。ニークラッシャーで小川の膝へさらなるダメージを与えたバボは、膝を踏みつける。
 ようやく水平チョップで逆襲を開始した小川だったが、バボはこれを回転レシーブ風にかわすと足を取り、小川の膝を何度もマットに叩きつける。「フィニッシュだ!」と宣言してトドメを刺そうとしたバボを、脇固めに切り返す小川。が、足が言う事を聞かない! ロープにもたれ、何とかドロップキックを繰り出し、さらにロープの反動を利用してのSTOボンバーでようやくカウント3! まずはハッスル軍が先勝を挙げたが…。


第3ハッスル〜よしもと軍団提供マッチ〜
レフェリー:メッセンジャーあいはら 実況:浅越ゴエ 解説:ケンドーコバヤシ

島木譲二
×ユウキロック

キャプテン☆ボンバー
有酸素運動マン

6分53秒 ステルスドライブ→体固め

 吉本興業提供試合となった一戦。リングアナにはテレビ番組『ちちんぷいぷい』で、関西圏の人にはお馴染みの角淳一氏が登場、実況を浅越ゴエが、解説をケンドーコバヤシが担当するなど、豪華なリングサイドとなった。
 まずはYMCAのテーマに乗って、キャプテン☆ボンバーとサバンナ八木にそっくりで、マラソンランナーの格好をした有酸素運動マンが現れた。キャプテン☆ボンバーはノースカロライナ出身らしく、ビッグマックとコーラを手にしての入場である。続いてユウキロック&島木譲二は吉本新喜劇のテーマに乗って入場。島木はいきなりポコポコヘッドで気合充分だ。この一戦を裁くのは痛風をおしての登場となったメッセンジャーのあいはらだ。

閉じる 試合開始のゴングが鳴ると、まずは有酸素運動マンがマイクを握り「正々堂々やりましょう」を連呼。ユウキロックに握手を求めて、体を触りまくるという謎の行動に出る。するとユウキロックがキャプテン☆ボンバーを指差し「お前、なかやまきんに君だろ!」と某老舗団体の藤●ばりの言葉でキャプテン☆ボンバーに詰め寄る。するとキャプテン☆ボンバーは「ちょっと待ってください。私はなかやまきんに君と言われるのが一番嫌なんです。次にそれを言ったら本気で怒りますよ」と、どこかで聞いたことのあるネタふり。そしてユウキロックが「こいつはきんに君ですよ」と突っ込めば、「もう怒りましたよ! ボンバープンプン!」と、なかやまきんに君の持ちネタ”筋肉プンプン”を披露するのであった。
「筋肉プンプンやないか!」と突っ込みを入れながら、キャプテン☆ボンバーにチョップを連打するユウキロック。しかしトップロープから攻撃を試みるが、日頃の運動不足がたたってか思いっきりこけてしまう。そんなユウキロックにキャプテン☆ボンバーは「ペンタゴン!」を連呼しながら、ユウキロックの周りをグルグルと回り、「国防総省」と叫びポーズを取ると、ユウキロックはバタリと倒れた。ここでユウキロックが島木譲二にタッチ。リングに入った島木だったが、リング上の全員が島木を熊と勘違いし揃って死んだ振りをするお決まりのギャグ。寂しくなった島木は何もしないまま、すぐにユウキロックとタッチだ。
 ユウキロックと有酸素運動マンのマッチアップとなると、有酸素運動マンはサバンナ八木のギャグ“スプーン・ナイフ・フォーク・菜箸・食卓にぎやか”を披露し、有酸素運動マンらしく、ユウキロックの体を折り返し地点に見立て、ぐるっと一周。しかしこの隙にユウキロックが有酸素運動マンにローブローを決めて、ジャイアントスイングを仕掛けるのだが、いかんせん軽量のユウキロックでは有酸素運動マンを回すことが出来ず、たったの一度でスイングが終わってしまった。そんなユウキロックに有酸素運動マンは両手を合わせてカメハ●波の要領でそよ風を送る。ここで島木が再びリングイン。しかし離れた間合いで全力シャドーを繰り返すと、四方に向かって得意のパチパチパンチ! 客席は大いにヒートアップしたものの自分を傷つけただけで、すぐに自陣コーナーに戻り、ユウキロックとタッチした。
 その後も全く闘おうとしない島木に何度もタッチを求めるユウキロック。ようやく島木がリングに上がっても、一斗缶を取り出してカンカンヘッド。しかし硬くない角以外の部分でのカンカンヘッドに客席からは「角」コールが巻き起こる。すると島木は角を頭に持って行くも軽くコツコツと当てるだけ。再び「角」コールが起こっても、今度は缶を頭から被るだけと、さすがの島木でも一斗缶の角を頭にぶつけるのは難しいようだ。そして結局、全く闘わないままユウキロックとタッチする島木であった。
 ここまでほぼロンリーファイトが続いていたユウキロックだが、入場時に持ってきていたお好み焼きの粉でキャプテン☆ボンバーと有酸素運動マンに目潰しを食らわすと、持ってきた乾電池の山を二人に頭からふりかける。このラフファイトで一気にペースを掴んだユウキロックはトップロープへと駆け上がり、試合を決めようとするのだが…
 ここでキャプテン☆ボンバーが体をかがめてあのステルスに変身! といってもただ体をかがめただけなのだが、完全にユウキロックはキャプテン☆ボンバーを見失ってしまった様子。するとユウキロックの死角からキャプテン☆ボンバーが現れ、有酸素運動マンと二人でデッドリードライブを敢行。そしてぐったりのユウキロックをフォールしようとするキャプテン☆ボンバーだったが、何とここでユウキロックのタッグパートナーである島木が乱入。そしてなぜか島木がユウキロックをフォールしてしまった。
 レフェリーを含めて4人から「何やってるんですか?」と問い詰められると、「頭の中が…」と得意のギャグでごまかそうとする島木だったが、一足先に4人が「チンチラポッポ」。さらに

「しまった、しまった…」(島木)
「島倉千代子」(残りの4人)

「まいった、まいった…」(島木)
「マイケル・ジャクソン」(残りの4人)

といった具合にオチを先に言われてしまい続ける島木。しかし最後は手に持っていたパフパフで笑い声を出すと、しっかり「ごめんりんこ」で全員をずっこけさせて試合を締めくくった。


第2ハッスル

5分44秒 回転エビ固め

 先日の会見で坂田亘のごり押しによって急遽決定したこのカードは、今勢いに乗る坂田軍団とかなり落ち目の鈴木家の対決や、ハッスルマドンナ時代から続く裕子マネージャーと浩子前GMの抗争など、見所満載のカードとなった。
 浩子を引き連れて花道に現れた健想は、名古屋大会であれだけの醜態をさらしたにも関わらず、キリッとした実にいい表情をしている。コーナーポストに上がってポーズを取れば、浩子がリング下で拍手をするなど、涙ぐましい夫婦愛も垣間見える。(もちろん客席は全く沸いていないのだが…)
 対する坂田亘は崔リョウジと裕子マネージャーと共に入場。その肩にはハッスルスーパータッグ王座のベルトがかけられている。そして坂田はロープを広げて裕子マネージャーをエスコートしてリングへ上げるのであった。

閉じる そして試合開始のゴング! と思いきや、いきなり裕子マネージャーと抱き合う坂田。さすがにこれには大阪のお客さんも大ブーイングである。そんな空気を察してか、健想は手を叩いて客席を煽ると両手を広げてポーズを決める。そして健想は坂田と力比べをする素振りを見せ、坂田が手を伸ばせばグッと手を高く伸ばし「届かないだろ? お前はチビだから」と言わんばかりの挑発行為。怒りの坂田がチョップ連打とニールキックで健想を場外に突き落とすも、健想はお尻ペンペンとまたしても挑発を繰り返す。しかし坂田が場外へ降りると、体格差にモノを言わせ坂田の胸板にチョップの連打をぶち込んで、無理矢理リング内へと引きずり込んだ。
 完全にペースを掴み損ねた坂田に、健想は強烈なパワースラムを連発。ブレーンバスターで坂田の体をマットに叩きつけると、リング下の浩子と二人で坂田の両足を持ち、坂田の股間をコーナーポストに打ちつける“痛〜い”攻撃。ダメージの色が強い坂田に健想はニードロップから前方回転式のバスターを決めると、サードロープを使って坂田の首を締め上げる。そしてロープにもたれかかった坂田に浩子がチョップとビンタの嵐! そして必殺の白粉を何度も坂田の顔にかけるのであった。
 もはやフラフラの坂田に健想はラリアットを叩き込むと、高々と担ぎ上げて回転してバスター! を狙うのだが、なぜかグルグルとその場で回転を始め、あろうことか自分の目が回ってしまい、坂田の体を落としてしまう。「健想!」という浩子の声を聞いた健想は、残った力を振り絞って坂田を持ち上げると、またしても回転をスタート。お客さんにいいところを見せたいのか分からないが、完全に自爆行為である。これまでの試合同様、大ポカをしそうな匂い充分のところで、案の定振り回していた坂田の足が浩子の顔面を直撃するというアクシデントが発生! 慌てる健想の隙をついて坂田が一瞬にして健想を丸め込み、やっぱり自らのミスで健想がフォールを負けを喫する結果となった。
 例のごとく(?)アホ旦那のせいで大事な試合を落とした浩子は「アホの坂田! アホはアホらしくおとなしくしてればいいのよ。そして青木さん、あんた何にもしてないじゃないの! これで勝った気になっちゃあいけないわよ」と、坂田と裕子マネージャーに噛み付くも負け犬の遠吠えにしか聞こえない。挙句の果てに坂田に「健想、うすうす感じていると思うが、その女は間違いなく下げマンだぞ。そんな女とはさっさと別れちまえ!」と一蹴された。
 さて今日の勝利でまたさらに勢いがついた坂田軍団。そんな頼もしくなった軍団に、裕子マネージャーはリングに上がると、「坂田軍団を大きくするためなら、どんな辛い仕事でもやります」と、坂田軍団に身も心もささげると宣言。するとすかさず坂田から「だったらこれから俺たちの試合すべてにお前の水着を賭けるか?」と、男性ファンにとっては何ともうれしい提案が飛び出す。
 思わぬ展開にドギマギする裕子に、「俺たちが負けるなんてありえないんだよ。そうした方が俄然俺たちの試合の注目度が上がるだろう。それにそろそろマネージャーらしいこともしてもらわねえとな困る」と詰め寄る坂田。そして「俺はもてない男のためなら、何でもやるぞ!」と客席を煽り、半ば強引に“坂田軍団の全試合、裕子マネージャーの水着賭けマッチ”が決定したのだった。いつもは男性ファンにとって憎たらしい限りの坂田だが、この日ばかりはかっこよく見えたことは間違いない。


第1ハッスル

8分45秒 スーパーウラカンラナ→エビ固め

 そこに映し出されたのはモンスター軍のアジト、何とそこで高田総統が自慢の杖を片手に、あの間寛平の最強じじいのモノマネをしてるではないか! かなり忠実に最強じじいの動きを再現する高田総統。さらに自分の尻を机の角にこすり付けて「かいーの」まで披露する。改めて高田総統のキャパシティの広さを感じさせるシーンだ。しかしそんな高田総統も「オイ、RGM。ギャグとはこうやるんだ。大事なオープニングを微妙な空気にしおって! お前がすべったら私まですべったみたいではないか! さっさと東京に帰れ」とRGMのトークにはかなりお冠の様子だ。
 そんな高田総統だが「大阪の下品な下々の諸君、見苦しいものをお見せしてしまったな。あれはなかったことにしてくれ」と、あまりRGMと変わらないコメント。しかし「今から掴みに相応しい試合を提供しよう」と、オープニングハッスルで今や高田モンスター軍の人気選手・恐・イタコの投入を宣言。対戦相手にハッスル仮面を指名すると、「今宵もレジェンドの魂を憑依させ、ハッスル仮面を叩き潰すがいい」と、高田総統は指をぐるぐると回しビターンをやるかと思いきや、「チッチキチー」と大阪のファンの心をガッチリと掴むのであった。
 花道には今日もぐったり精気のないイタコが登場。ユラユラと不気味に体を揺らしながらリングへと上がる。対するハッスル仮面はピカピカの新コスチュームでリングインだ!

閉じる 先発はイエローとイタコ。がっちりとロックアップした両者だが、イタコは組んでいるというよりもイエローに体を預けているだけ。イエローに体を押されると、まるで起き上がり人形のようにロープとイエローの間を行ったり来たり。イエローが体をどかすと前のめりにバタンと倒れこむ。しかしここでイタコが天に向かってお祈りを始めると、あの超大物レスラージャイアント●場が憑依! 見違えるような動きでイエローに襲い掛かると、脳天唐竹割りから十六文キック、さらにはかわず落としまで披露した。
 リングはネオ・デビル・ピエロ2号とブルー。ネオ・デビル・ピエロ2号がシュミット式のバックブリーカーを見せれば、ブルーは腕を極めながらトップロープからの投げ。すぐさまレッドとイエローがリングに入り、3人で息のあった合体攻撃を仕掛ける。しかしここでブルーが捕まってしまうと、今度はイタコにジャンボ●田の魂が憑依。ブルーにジャンピングニーを叩き込み、へそで投げるバックドロップを決めると四方に「オー!」と叫んだ。これで流れを掴んだモンスター軍はネオ・デビル・ピエロ1号&2号がエルボーとムーンサルトの連携でレッドを攻め立て、レッドを孤立させる。
 長時間、モンスター軍に捕まっていたレッドだったが、ネオ・デビル・ピエロ1号にスイング式のDDTを決めてタッチすると、パワーファイターのイエローにタッチ。誰も憑依していないひ弱なイタコを高々と持ち上げると、ネオ・デビル・ピエロ1号&2号めがけて投げ飛ばす。そしてこのアシストを受けてブルーとレッドが場外にダイブ! ハッスル仮面ならではの空中殺法で客席を沸かせる。
 ここでリング上はイエローとイタコに。すると絶妙のタイミングでイタコに長●力が憑依し、イエローに強烈なラリアットをかますかと思いきや、何と長●のテーマではなく長●小力のテーマが鳴り響き、イタコはパラパラを踊りだしてしまう。全くもって意味不明の行動を繰り返すイタコを尻目に、レッドがネオ・デビル・ピエロ1号に高速ウラカンラナを決めて3カウントを奪った。
 またしてもポカをしてしまい、ハッスル軍に1勝を献上してしまったイタコ。会場は人気なのだが、勝利を掴む日はいつのことになるのやら…


RGMリングに登場

 HG同様地元凱旋! となったはずのRGMだったが、入場テーマに乗って花道に現れると、待っていたのは大ブーイング。大阪人が無条件で好きなタイガースのはっぴを着込んでいるにも関わらず、このブーイングは、さすがナチュラルヒールのRGMである。そしてリングに上がると「YO、YO、YO、YO、この一体感」と明らかに場違いな挨拶をするRGM。さらに「最近、HGばりに仕事が増えているRGです。KAT-TUNばりの大人気」と続けるから、ブーイングは大きくなる一方だ。「大阪に久しぶりに帰ってきました。東京で仕事が忙しくて忙しくて」と嫌味たらしいRGM。さらに「今日、私は宣言します。私は大阪を捨てました」という暴言まで飛び出す。
 より一層激しさを増すブーイングの中、「OK、ウェルカムムード。このウンコヤロー! 8年間もこの天才を埋もれさせておいて、本当に笑いが分かってんのか? 俺は悔しくないよ。今TVに出てるから」と続けるRGM。そして着ていたはっぴを脱ぐと、何とその下には読売巨人軍のユニフォームを着ているではないか! RGMは脱ぎ捨てたはっぴを踏みにじると、そのはっぴに自分の尻を向けて「お尻拭きにちょうどいいな」と、屈辱的な言葉を投げかけた。さらに「こっから60分間、RGのギャグ100連発ですよ! それが終わるまでは試合は始まりませんから」と暴走を続けるRGM。そして大した笑いが取れるわけではない、おジャーマンスープレックスホールドをやろうとしたその瞬間、会場は暗転しスクリーンに今日の対戦カードが映し出される。どうやら業を煮やしたハッスルスタッフが勝手に進行を始めたようだ。
「ストップ! 今おジャーマンスープレックスホールドをやるところだったのに。ハッスルスタッフ、お前ら全員土下座トゥギャザーしに来い!」と、完全に逆ギレ状態のRGM。すると客席からは遂に帰れコールが巻き起こり、スクリーンにはあのお方の姿が映し出された…


オープニングムービー