「そこまでだ!」
リング上の大混乱にストップをかけたのは高田総統だった。
「せっかくの3連休を無駄に過ごしている大阪の下々の諸君。我こそが高田モンスター軍総統、そしてハッスルの偉大なる支配者高田だ!」
総統コールが沸き起こる。総統は「オッケー、満足だ。おい、RG! ボノに踏み潰された今の気分はどうだ? ん? どうなんだよ!」とリング上でノビているRGに問いかけるが、RGは呆然としたまま。
「貴様のゴキブリ並みの生命力も、今となっては風前の灯のようだな。ハッハッハッハッハ!」とご満悦な総統だったが、ふと横を見るとインリン様が面白くないような表情。「ん? どうした、インリン。何か気に食わないことでもあるのかよ?」と問いかけると、インリン様は「大ありですわ、総統。そこの老いぼれ! その加齢臭のする身体で、私のボノちゃんに気安く触らないでちょうだい!」と母の怒りを爆発させる。
すると天龍は「この野郎! おい、ボノちゃん! 今日は元気いいじゃねえか。どうだ次の10月、おっちゃんと相撲でも取るか? この野郎!」とモンスター・ボノに宣戦布告だ。
これに激高したインリン様。「だまらっしゃい! お前がボノちゃんと相撲を取ろうなんて、5万場所早いのよ!」。しかし、天龍は無視して「ボノちゃん、キンタマついてんだったらよ、ママの後ろに隠れてないで、なんか喋ったらどうだこの野郎!」と挑発。
するとボノはゆっくりとおしゃぶりを外し……「バ〜ブ〜」と言うが、マイクのスイッチが入ってなかった! ずっこけるハッスル軍! 「セイセイセイ! マイク入ってないよ!」と突っ込むHG。
インリン様は我が子の失敗にはお構い無しに「お前なんて下手だし投げでちぎって投げるって言ってるわ」と通訳するが、HGは「嘘をつけ! マイク通してしっかり喋れ!」と追撃の手を緩めない。
するとなんと、ボノは「ママ、ボク喋れるんだからよ。10月、天龍、踏み潰すぞ!」とたどたどしいながらも自分の言葉で喋り、天龍の挑戦を受けて立つ。
総統は「おい、裏切り者の老いぼれ! ボノと対戦したいだと? 貴様、図々しいんだよ。ボノはな、インリンが言ったように魔界では第64代横綱だったんだ」と衝撃の事実を明かすが、なぜか場内からは笑いが起こる。「笑うところじゃない!」とたしなめる総統は「現実の世界で前頭止まりのお前が勝てるわけがないじゃないかよ。それにだ、お前はおいぼれだよ。次の10月シリーズまでに、ポックリいってるかもしれないじゃないかよ!」と天龍を罵倒。
大将をバカにされ、カッとなったのはチエだった。「おい! 天龍さんを勝手に殺すな! お年寄りは大切にしようって、学校の先生も言ってたぞ!」と言い返すが、TAJIRIに「チエちゃん、お年寄りは余計だよ」とお説教されてしまう。
総統は「おじょうちゃん。今、大人の大事な話をしてるんだよ。ちょっと、席を外してもらえないかな?」と軽くあしらおうとするが、チエは「お前の方こそあっち行け! バーカ! べぇ〜っだ」とまるで子供のような反撃っぷり。
「おいおいおい、お前ら大の大人が雁首そろえて、小娘の教育も出来ないのか? フンっ!」とハッスル軍に呆れ顔だった総統だったが、「わかった。では、こうしよう。おい、おいぼれ! 次の10月のシリーズ、冥途のみやげというわけじゃないが、このボノと対戦させてやるよ! なんだったら、おじょうちゃん! お前の大好きなおじいちゃんといっしょに、痛い目に合わしてやろうか! ん?」と、天龍&チエとボノのタッグ対決を提案する。
「チエはお前らなんかに負けないからな!」と威勢よくこの対戦を受けるチエ。すると天龍も「おい、ボノ。俺がな、お前にプロレスの“心・技・体”ってもんを叩き込んでやるから覚悟してかかってこい、この野郎!」と宣戦布告だ。
インリン様は憮然とした表情ながらも「老いぼれの加齢臭は、ボノちゃんの発育によくないから不本意だけど、総統がお決めになったのなら仕方がないわ。老いぼれ、あとひと月。せいぜい死なないように養生しなさい」とこの対戦を了承した。
続けて総統は、「おい! そこでボーっと突っ立ってるその他大勢のハッスル軍の連中よ。私は今、着々と戦力増強を進めているところだ。分かるだろう? 分かんないのか? おい、よく聞いておけよ。10月の次シリーズから新しいモンスターも加わってくるが、2ヵ月後のハッスル・マニアには新しいモンスター軍ナンバー2を登場させてやる!」と、恐るべき予告!
だが、この言葉に一番狼狽したのはハッスル軍ではなく、総統の隣にいた川田だった。「ちょ、ちょっと待って総統。前から引っ掛かっているんだけど、ナンバー2って俺じゃないの? そうでしょ?」と訴えかけるが、総統は葉巻を吸いながらうわのそら。
「え?」ととぼける総統に「聞いてねーのかよ! 総統、なんで素直に俺に任せるって言えないんですか?」と食って掛かるが、総統は「モンスターK、この際だから言っておくよ。今日のオープニングを見る限り、お前にナンバー2を任せることは出来ないと確信したよ」と宣告するではないか!
すっかりむくれてしまった川田は「総統なんか嫌い!」とすねてしまうが、総統は「こういう時はな、こうすればいいんだよ!」とまたしても坂田の結婚記者会見の真似をして川田を抱き寄せる。
すると、すっかり機嫌を直した川田は「じゃあ、総統。新地のクラブに連れてってくれます?」とおねだり。総統も「いいじゃないか。でも、土曜日は新地のクラブはやってないんだよ! ミナミできゅっといこうよ!」と川田をを誘う。すると川田もすっかり上機嫌に。
「では、大阪の諸君! きゅっといってくるから今日はここまでだ。バッドラックだ!」と、総統とモンスター軍はミナミのネオンの中へ消えていった。
リング上にはすっかり取り残されたハッスル軍。崔が口を開き、「チエ、勇気あるな。あれはなかなかいえへんで」とチエの勇気を褒め称え、TAJIRIも「チエちゃんは大将がバカにされたことがどうしても許せなかったんだね。やっぱり大人になると、つい打算が働いて言いたいことも言えなくなってしまいますからね。チエちゃんの純粋さを僕も見習わなくちゃいけませんね」と感心する。
HGは「それより、RGですよ。 生きててよかったな? 負けはしたけど立派にメインを勤めましたよ。見直したぞ、RG」と相方の労をねぎらう。
場内は大RGコール! 天龍も「お前の根性見直したよ。俺らも、RGに負けちゃいられねえからしっかりやろうぜ!」とRGを認める発言。坂田からも「大阪の皆さん! RG、HG、こいつら本当に真剣にハッスルに取り組んでます。芸人だろうが、イロモノと呼ばれようが、一生懸命にやってんだ! 俺はこの2人と一緒に天下を取ってみせるからな!」と言葉が送られる。RG本人も「RGは死にません!」と不死鳥宣言である。
最後はRGが瀕死の状態のため、代わってHGが音頭をとり、「スリーツーワン、ハッスル! ハッスル!! フォー!!!」で締めくくった。
5分17秒 虫けら潰し(フライング・ソーセージ)
やられっぷりの良さ、その不思議な存在感で今やハッスル軍の重要なポジションを担うRGが、なんとメインにシングルで登場! しかし相手はグレート・ムタとインリン様の最凶遺伝子を引き継ぐボノ。ハッスルならではの異次元対決、その結末は果たして――?
会場に流れるのは、某テレビ局の格闘技番組を彷彿とさせる煽りV。
「自分はボノによく似た某64代横綱とは違いますから。某ビーストばりに殴り倒して、生肛門でフィニッシュですよ」とRGは格好をつけながら、あまり格好良くないフィニッシュを語る。さらに「あいつは、インリンとムタの子。確かに強いかもしれない、だけど俺は神の子……ハッスルの神の子。大晦日より一足早く、大阪でDynamite!!な試合をお見せしますよ!」と舌鋒鋭く勝利宣言。先日の後楽園大会、RGがアン・ジョー司令長官にお見舞いしたクロスカウンターを、“野良犬”の異名でおなじみ伝説のキックボクサー・小林聡は「打撃のプロでも至難の技」と語り、さらにRGの前蹴りはブアカーオに匹敵すると説得力ある(?)技術解析。プロのお墨付きをもらったRG、今夜はとんでもないものを見せてくれる予感が!? しかし「バブーバブー(RGを殺す)」と単調に語るボノの未知なる力も気になるところだ……。
場面変わってモンスター軍控え室。
高田総統は「モンスターKは負けたのか。歌にうつつを抜かすからこうなるんだ! モンスターKなんかどうでもいい!」とご立腹。そして「ボノは起きてるのか?」とデビュー戦を控えるボノを気にかける。すると「もう起きています、腹ごしらえでお乳を飲ませていたところです」と母親であるインリン様。「とても新生児とは思えません、まさにモンスターの中のモンスターですね!」と二等兵が頼もしそうに語ると、「そのとおりだ、ボノの真の強さはあのオシャブリを外した時にこそ分かる。あのフンコロガシのRGをおもちゃにし、無邪気に踏み潰すのだ!」と物騒な宣告と共に高田総統はビターンを決めるのであった。
『関西一週間』誌上で公募された大勢のバックダンサーを引き連れて、いつものように陽気に入場するRG。必勝の手立てがあるのか、それとも破れかぶれで開き直っているのか……?
続けてボノが重厚なテーマに乗って登場、傍らにはインリン様がピッタリと寄り添う。手を叩いて無邪気に笑顔を見せながらトップロープを跨いでリングインするボノ、それを見て早くも表情の引きつるRG。
閉じる 開始のゴング、ボノの巨体を怖々と見上げるRGは、意を決したように「行ってもいいか〜!」と気合を入れてボノに張り手を見舞っていく。しかしボノはあやされていると思っているのか、手を叩いて満面の笑みで喜ぶばかり。RGはボノを崩そうと片足を取りに行くも、簡単に吹き飛ばされてしまう。あきらめじとRGはエルボーを叩き込むが、ボノは脳天へのチョップ一発でダウンを奪い、さらにRGの頭を掴んで大きく放り投げる。
場内はRGコール、その声援に乗ってRGは果敢に体ごとぶつかっていくが、ボノはビクともしない。RGは猫だましでボノをひるませると、股を潜ってスクールボーイを狙う奇策にでるが、惜しくも形が崩れてしまい失敗。
RGは策が尽きたのか、パンツを脱いで早くも生肛門の体勢に入るが、ボノに簡単に手で吹き飛ばされてしまう。リングに転がるRGの上を、210kgのボノは楽しそうにハイハイで往復。悶絶するRGは必死の形相で逃げ惑うばかり。ボノがコーナー下にいるインリン様のところに戻ったスキを狙って、RGは後ろからストンピング攻撃、さらにダイビングボディプレスから腕ひしぎ十字固めと一気呵成に攻め込んでいくが、ボノはことも無げに跳ね除けてしまう。
やみくもにボノにビンタを叩き込む絶体絶命のRG、するとボノのオシャブリが口から取れてしまう! まるで大魔神のように一気に怒りの形相に代わったボノは、その巨体を利したダイビングスプラッシュからアトミックドロップと、RGをまるでモノのように扱う。さらにボノはエルボースタンプ、ランニングボディプレスと畳みかけてRGを完全圧殺葬、デビュー戦ながら驚異のポテンシャルを見せ付けて勝利を飾った。
勝利の四股を踏み、完全グロッキーのRGをまだおもちゃのように弄ぶボノ。それ救出せんと駆けつけたのは天龍だ!!
走ってリングインすると、ボノに逆水平チョップの乱れ打ちを叩き込む。すると、わが子のピンチにインリン様がムチで天龍をメッタ打ち、怒った天龍は返す刀でインリン様にも応戦する構えを見せるが、ボノが不意打ちを食らわせ、さらにボディスプラッシュを炸裂!
混乱するリング上! そこに「そこまでだ!」と、あの方のお声が!
14分52秒 昇天ドロップ
一時期はイン乳の副作用で放送禁止男に陥っていたTAJIRIを、完全復活させた謎の男、“ムガール帝国の賢人”ニシム・ラマ! 「陰と陽。愛と憎しみ。万物の均衡を乱す、不届きな輩たちよ。モンスター軍を倒すのなら、このニシム・ラマ、喜んで力を貸しましょう」と、インドの山奥にあるというムガール帝国からやってきたニシム・ラマがハッスル軍の助っ人に!
謎が深まる、“ムガール帝国の賢人”ニシム・ラマを助っ人に迎え入れたハッスル軍。その決断は、吉と出るか? 凶と出るか? TAJIRIは胸に、HGは股間に聖水を浴びてからリングイン!
閉じる 先発はTAJIRIとアン・ジョー。バックの奪い合いからTAJIRIがホイップ、ハンマーロックからの投げ、さらにアン・ジョーの腕へギロチンドロップだ。タッチを受けたHGもアン・ジョーの腕に狙いを絞り、エルボーからホイップ。ロープワークを駆使するアン・ジョーにドロップキックを見舞う。
聖水パワーを得たTAJIRIとHGは合体攻撃を繰り出すが、代わってリングインしたノートンには体で跳ね返される。するとここでニシム・ラマが合掌しながら登場!
ノートンは殴りかかろうとするが、ニシム・ラマがその度に合掌するため戸惑ってしまう。これは無抵抗主義か? ノートンはどうしたらいいんだ? と川田にタッチを求める。
川田とニシム・ラマは組み合ってロープ際まで行くが、ニシム・ラマはクリーンブレイク。川田もこれにはクリーンブレイクで応じる。川田の首投げをヘッドシザースで返すニシム・ラマ。川田は倒立してこれから抜け出す。次に川田のヘッドシザースをニシム・ラマがあまりにも鮮やか過ぎる倒立で抜け出す。まさに古きよきストロングスタイルの攻防である。
川田のチョップにも合掌して耐えるニシム・ラマ。ならばと背中に蹴りを見舞っていく川田だが、ニシム・ラマは無抵抗のまま合掌を続ける。しかし、川田がロープの反動を利用してラリアットを見舞おうとしたところ、カウンターのコブラツイスト! カットに出たアン・ジョーには鉄拳制裁だ!
直後ラマはHGにタッチ。HGは川田にPWをたっぷりとお見舞いするとコーナー最上段に登るも、これはノートンがカット。川田はHGにヒザ蹴りを連発、そして滞空時間の長い投げっぱなしパワーボムが炸裂! タッチを受けたノートンはHGにラリアット、アン・ジョーはストンピングを見舞う。
再び川田が出てくるとHGの腰を逆片エビ固めで徹底的に痛めつける。なんとかロープへ逃れるHG。アン・ジョーのミドルキックに吹っ飛ばされるHGだったが、「HG」コールを受けて腰を振ると、ミドルキックからローリングソバット、さらにジャンピングキック!
そこでHGはようやくTAJIRIにタッチ。蹴り技でアン・ジョーを翻弄し、モンスター軍の合体攻撃をことごとく相打ちにさせると、ハッスル軍はモンスター軍をそれぞれコーナーで捕らえてパンチを見舞う。
アン・ジョーのバックドロップからのスリーパーに捕らえられたニシム・ラマだったが、座禅を組んで瞑想に入ったためダメージ無し! ニシム・ラマは逆襲の延髄斬り、TAJIRIはノートンへグリーンミスト! 川田とノートンをリング下へ落とすと、HGがアン・ジョーにコーナー最上段から大開脚しての股間アタック“昇天ドロップ”! カウントは3! ニシム・ラマの力を得たハッスル軍が見事に勝利した。
「セイセイセイ! ラマ師匠! ありがとうございます。TAJIRIさん、凄い助っ人が入りましたよ」と喜ぶHG。 TAJIRIも「いやぁ、先生は本当に頼もしい。ラマ先生の加入で、打倒モンスター軍、打倒高田総統がリアルなものとして明確になってきました」と、心強い助っ人登場に大満足だ。
ニシム・ラマは「心頭滅却すれば火もまた涼しくなりけり」と説いたところで、「HGさん、TAJIRIさん、私はあなた方に喜んで力を貸しましょう。しかしながら、ムガール帝国も乱世の時代に入っており、祖国の調和を正し、整えるためにあまり長くいられません」と、近い将来、ムガール帝国に帰らなければならないことを告げる。
「そうですか。胡散臭さが漂っていますが……ムガール帝国も大変なのはよく分かりました」と残念そうなHG。TAJIRIは「先生がいつまでいられるのか存じませんが、先生がいていただける間は打倒モンスター軍に力を貸してください!」と訴える。
「分かりました。力をお貸ししましょう」とうなずくニシム・ラマ。すると「最後に、これだけは言わせてください。長州力だけは絶対に許しません!」と決め台詞を残すのであった。一体、二人の間に過去に何があったのか……。
不屈のアイドル、海川ひとみ! タレントとして伸び悩む自分を変えたい、そんな夢見るアイドルだが、「「俺様のTシャツ売ってこい!」、「俺様のブロマイド売ってこい!」といたいけな乙女心に付け入るのは島田二等兵。先月の名古屋大会ではリング上で水着になったり、後楽園ホールではメイド姿になったりと、島田の出す無理難題をクリアし続けている海川。今宵は、どんな新たな試練が海川に降りかかるのか?
第4ハッスル終了後に登場し、「ハイハイハイ、お待ちかねのコーナーがやってきたぞ! ブーイングも拍手もないのか? しょっぺぇなあ、大阪は!」といきなり毒づく島田は、「カワイコちゃん、出ておいで〜!」と海川を呼び出す。
すると、海川は体操着にブルマー姿という萌え萌えな格好で、恥ずかしそうにダッシュで登場。
すると島田はそんな海川に舐め回すような視線を浴びせ、「お〜っ! 来たね、カワイ子ちゃん! お、今日はブルマーかぁ!! イヤッホウ! いいね、いいねー! やる気が見れていいねぇ。せっかくブルマはいてるんだから、俺が台になるから馬飛びやってみろ」と、四方へ向かっての大開脚をさせようとする。しかし、これは倫理的な問題もあり、1回で終わった。
「せっかく売れてるから、今日は新たな二等兵グッズを開発したんだ!」と、またも海川に自分のグッズを売らせようとする島田。だが、海川は」あの…本当に、こんなことして、試合に出してもらえるんですか? グッズ売ったり、コスプレしたり…なんか、意味ない気がするんですけど」と島田に問いかける。
「は? どういう意味!?」と食って掛かる島田に海川は思い切って「単に島田さんの欲望を満たしてるだけなんじゃないですか!」とズバリ核心を突く!
本当のことを言われた島田は、「ははーん、俺のことをそんな風に思っていたんだ。キミがハッスル・マニアに上がりたいというから、こんなに一生懸命やってるのに。人が親身になってやってるのに、そんなおぞましいこと考えてたのか? この腹黒アイドルが!」と逆ギレ!
「ごめんなさい! 気を悪くしないでください!」とフォローを入れる海川だったが、島田は「もう許さん! わかったよ。そんなに生意気言うなら、企画変更だ! 今日は体力測定だ。お前にリングに上がる体力があるか試してやる。休憩時間中、花道ダッシュ往復50本だ!」と無茶要求!
「リングに上がるんなら、当然、それくらいはやってもらわねえとな! 向こうのステージからダッシュして、リングにタッチ、またダッシュしてステージに戻る、この繰り返しだ! いいな! いいかお前ら! こいつが怠けないようにしっかり見張っておけよ! ちゃんと数えておけ、このバカども!」と吐き捨て、去っていった。
しかし海川は、ハッスルブレイク時間内に、健気にも根性で花道往復ダッシュ50本を完遂! 倒れこむ海川に場内は感動の嵐に包まれる。
島田二等兵は「よし、休憩終わりだ。カワイコちゃん、リングに上がって来い。ノルマは達成できたのかな?」と海川を呼び出し、海川は息を切らしながらも「出来ました」と答える。
「出来たの?」と驚きを隠せなかった島田だが、「こんなの50本やったってレスラーにはなれないんだよ!」と、なんと海川にローキック! 悶絶してぶっ倒れる海川! それどころか、バボがネックハンギングツリーで吊るし上げ、ぼろきれのように海川を投げ捨てる! さらにさらに、島田は「喉が渇いたろ?」とダウンした海川に水をぶっかけるという暴挙! 場内は当然、大ブーイングだ!
「ハッスル・マニアはそんなに低いハードルじゃないんだよ! おい! 本気でハッスルのリングに上がりたいなら次の10月シリーズまでにヒンズースクワット100回出来るようになっとけ!」と、弱い者には徹底的に強い島田。海川はもう立ち上がれず、スタッフに抱えられての退場だ。
「それじゃあ、そろそろ次行くか! VTRスタートだ!」
島田は哀れな姿になった海川には目もくれず、勝手に進行するのであった。まさにアイドルの敵、島田! 海川は再び立ち上がることが出来るのだろうか……。
7分32秒 53歳
目下、高田モンスター軍の新NO2候補に急浮上中のファイヤーモンスター・大谷晋二郎。モンスター軍追放でハッスル軍に寝返った天龍を執拗に狙い続け、その遺恨はどんどん深まっていった。そしてこの大阪大会、とうとうシングルマッチで両者は雌雄を決することに。大谷は「そこの老いぼれを淀川の底に沈めてやる!」と天龍を挑発、対する“ハッスル大将”天龍は、「男ってのはな、いざって時は黙って勝負するもんだ」と、試合で答えを出すとばかり静かに闘志を燃やす。この2カ月、激しい抗争を繰り広げてきた両雄、完全決着の時来たる!
ここはハッスル軍の控え室。前回の後楽園大会、モンスター軍相手に威勢よく捲くし立てた自分の姿をボンヤリと見つめるRG。「啖呵を切ったはいいものの攻略の糸口が見つからない……」とボノ戦に向けて憂鬱モードのご様子。 するとそこに大谷戦を控えた天龍が登場、「おい、RG!」と呼びかけるが、ボノ対策を熟考中のRGはなかなか気付かない。「雑音がうるさいなぁ……」とボヤく始末。再度の呼びかけで、ようやく気付いたRGに対して天龍は「気合入ってんじゃねえか!」と檄を飛ばす。RGは「ボノ対策が見つかりました! 2005年の大晦日ばりにKOしますよ!」と威勢良く宣言。すると天龍は「プロレスってのは技術も大切だが、一番大事なのはココだ」と胸を指し、「俺はお前の根性だけは認めてるんだ、今から俺が魂の戦い見せるからその目にしっかりと焼き付けろよ!」と男気溢れる激励。“ミスタープロレス”の言葉を必要としない闘いに注目だ!
閉じる まずはハッスル大将・天龍が威風堂々と貫禄たっぷりにリングイン。続けて大谷晋次郎が登場、裏切り者に制裁をとばかりに眼光鋭い表情だ。
ゴングと同時に突っかける大谷。迎撃する天龍の逆水平を交わすと、体格差をものともせずタックルで吹き飛ばす。お返しとばかりに天龍が逆水平チョップで快音を響かせれば、大谷は顔面キックを叩き込む。
試合はゴツゴツした痛みの伝わってくる展開に。両者ともに真正面からチョップと張り手を打ち合う。大谷は一発の重みでは天龍に敵わないと見るや、顔面かきむしりのラフ攻撃。そして場外に天龍を連れ出すと、コーナーに叩きつける。リング下から机を持ち出すと、そのまま天龍に投げつける暴挙。さらに大谷は大の字になった天龍の顔を容赦なく踏みつけ、机の上にブレーンバスターを炸裂。スパナのようなものを口にくわえると、天龍の頭に叩きつけ、反則お構いなしの狂乱ファイトを見せる大谷。
ペースを握った大谷はリング上に天龍を戻すと、コーナートップからミサイルキック。そしてバックドロップと畳み込むが、天龍はなんとかカウント2で返す。そしてまたも机を持ち出す大谷は、それを阻止しようとするレフェリーまで蹴飛ばす暴挙。大谷は机に止まらずバケツも持ち出し、天龍の頭に被せると容赦なく蹴り飛ばす。
絶体絶命の天龍は、コーナーに立てかけられた机に投げつけられるところを、逆に態勢を入れかえて大谷を力任せに叩きつける。そして怒涛の逆水平チョップ連打にラリアット、延髄斬りと怒涛の逆襲。怒りの天龍は豪快なラリアットでフォールを狙うが大谷はなんとかカウント2、しかし天龍の変形ブレーンバスター「53歳」を返す力は残っておらず。
まさに無骨な男の生き様といった戦いぶりで、天龍が貫禄の勝利を収めた。
7分45秒 反則
2007年8月30日、かねてより交際していた、女優の小池栄子さんとめでたく入籍を発表した坂田亘。人生のタッグパートナーも得て、公私ともに大いなる飛躍を遂げた。そんな坂田の前に立ちはだかった新たな試練、それが…元WWEスーパースター、レネ・デュプリー改めレネ・ボナパルト!
9日前の前哨戦では入籍後初試合の坂田が必勝を期して挑むも、レネのインサイドワークにしてやられてしまい「コイケ! ダンナ! カモーン!」とおちょくりまくられる始末。なめられっぱなしじゃ男が廃る! 今宵のシングル初対決で、坂田は男を上げて「小池のダンナ」から脱却できるのか?
しかし、颯爽と登場するやいなや、リングアナから「小池栄子の旦那!」とコールされてしまう坂田であった……。
閉じる ゴングが鳴ると、いきなり腕立て伏せを始めて、筋肉美を誇示するレネ。さらに「靴紐が解けた」とレフェリーにアピールしたかと思えば、今度は坂田のボディチェックをしろと要求、なかなか試合が始まらない。レネの心理作戦だ。
焦れた坂田がチョップを見舞うとレネは場外へ転落、ところが薔薇の花束を手にするとリングサイドの女性ファンにプレゼントし、カメラへ向かってウィンクするという余裕を見せる。
坂田が「何やってんだ、てめぇ!」と場外へ追うと、レネはようやく攻撃開始。坂田はバックドロップ、フライングニールキックで逆襲するも、続くジャーマンは急所蹴りで防がれる。レネはエルボーからフォールに入るがカウント2。レネはお返しのバックドロップ、無駄に筋肉を誇示してからのエルボードロップを見舞うが、坂田からフォールを奪うことは出来ない。
レネはフレンチステップからフィストドロップ、トップロープに飛び乗るとダイビングエルボー! が、坂田は間一髪かわす! レネに怒りの鉄拳を叩き込み、ロープに飛ばしてのフロントスープレックスでカウント2。ボディスラム、首掻っ切りポーズからフットスタンプを見舞うが今度は坂田がかわされる! しかし、レネが飛び掛ってくるところへ坂田がカウンターのトラースキック! これもカウント2!
レネはゴールデンチェアを引っ張り出すも、坂田がニールキックで椅子ごと吹っ飛ばす! そして奪い取ったゴールデンチェアでレネに一撃だ! さぁ、フォールかと思いきや、なんとレフェリーがゴングを要請! 坂田の反則負けを宣した。
フラフラとなったレネだが、「コイケ、ダンナ、バカ! ヨワイ、ヨワイ!」と知っている日本語の限りを尽くして坂田を罵倒する。怒りが収まらない坂田は「おい、フランス野郎! 真っ向勝負で来い! くだらねぇ日本語ばかり覚えやがって。俺は小池でも旦那でもねぇ! 俺はハッスルで天下を取る男、坂田亘だ!」と吐き捨てた。
6分56秒 三者リングアウト
高田モンスター軍とハッスル軍のどちらにも属さない、キンターマン&クロダーマン&ランデルマン&コールマンの正体バレバレなマスクマン軍団。
高田総統のハッスル買収を機に、長いものに巻かれろとモンスター軍入りを志願するも、ことごとく査定試合に失敗。そんな矢先、ランデルマンとコールマンが抜け駆けしてモンスター軍入りを直訴。これを許せないのがキンターマンとクロダーマン! モンスター軍入りの権利をかけてランデルマン&コールマンと仲間同士で争うことに。しかし大阪大会の直前、ランデルマンが自宅のクーラーの電源を入れっぱなしで来たので切りに帰るという、あまりにあんまりな理由で緊急帰国。急遽、タッグマッチから3WAYマッチに変更となった。果てることなく続く不毛な戦い、いつになったら終止符は打たれるのだろうか……?
昨日の友は今日の敵、いつもは一緒に入場するマスクマン軍団だが今回は別々で入場。まずはキンターマンがビニール袋いっぱいの缶ビール持参リングイン。そして試合前の景気付けなのか、自分で一本空ける始末。一体ビールを試合でどのように利用するのか……? 続けて登場したのはクロダーマン、礼儀正しい挨拶を客席に振りまきつつ、恐縮しながらリングイン。そして最後に筋骨隆々のコールマンがテンションを上げながら堂々と登場だ。ひょっとして缶ビールは“アルコールマン”と呼ばれアルコールに滅法弱いコールマン対策……?
閉じる 開始のゴングを待たずにキンターマンとクロダーマンが、二人がかりでコールマンに突っかかる。コーナーにコールマンを追い詰めると交互にチョップの連打、そしてマスク剥ぎにかかるが、これはコールマンも応戦して未遂に終わる。キンターマンとクロダーマンは、ロープにコールマンを飛ばしてダブルのショルダータックル、そしてエルボーと集中攻撃。試合はさながら抜け駆けした裏切り者に対する制裁マッチの様相だ。そしてキンターマンがコーナー下にコールマンの足を固定すると、クロダーマンは得意の“もう一丁”攻撃、エルボー&鉄柱打ちつけをフェイントを交えながら見舞う。勢いに乗る2人は追い討ちをかけるようにダブルのブレーンバスターを狙うが、逆にコールマンは怪力で2人まとめてブン投げ返すと、続けて強烈なタックルで2人まとめて吹っ飛ばす。
するとピンチと見たキンターマンは、缶ビールをコールマンに勧める。コールマンは無類のアルコール好き、もちろん拒むことなく試合中にも関わらずビールを豪快に口に……。そのスキをついてクロダーマンがコールマンを丸め込むが、これはキンターマンがカット。
するとキンターマンは無理矢理クロダーマンにビールを飲ませる。次の標的をクロダーマンに定めたキンターマンは、コールマンと手を組んで狙い撃ち。さらに場外に連れ出すと、なおもクロダーマンにビールを飲ませ、その胸板に強烈な逆水平チョップを叩き込む。口から豪快に噴出されるビール、リングサイドのお客さんもとんだ災難だ。
ビールまみれのクロダーマンを残してリング上で乾杯するキンターマンとコールマン。ドンドンとピッチの上がっていくコールマンに対して、復活したクロダーマンがイス攻撃を狙うが、コールマンは鉄拳でイスを吹き飛ばす。そして続けざまにフロントスープレックスでクロダーマンを豪快にスローイング。アルコールで制御の効かないコールマンは、勢いに乗ってキンターマンにも豪快にフロントスープレックス。リング下に逃げたキンターマンをなおも追うコールマンに、キンターマンは「友達やん」と和解を匂わせ、油断したコールマンに不意打ちのエルボー。そしてクロダーマンがコールマンに花道疾走ラリアットを炸裂させる。続けて二発目を狙うが、コールマンはタックルでカウンター。そして、なぜかキンターマンとコールマンはエプロンサイドでビールを飲みだす。そのうちに場外カウントは進行し、三者リングアウトにより引き分けという思いもしない結果に!
すかさず登場したアン・ジョー司令長官は「三者リングアウトということは、全員不合格でーす! そもそもユーたちは本気でモンスター軍に入る気があるんですか! 特にキンターマン! コールマン! 試合中に酒なんか飲んでんじゃねーよ!」と、せっかくの査定試合を台無しにしたマスクマン軍団に捲くし立てる。するとキンターマンは「やかましい!! 男は飲まな、どうしょうもない時もあるんじゃ! お前に、俺やコールマンの気持ちがわかんのか!」と酔っ払い口調で言い返す。「くせぇよ! からみ酒ですか……! ユーたちのマインドでは、一生、モンスター軍には入れないですよ! 二度とそのバカ面、ミーの前に出すんじゃありません!!」と、愛想を尽かした司令長官は引き揚げてしまう。
「チクショー。そりゃ言い返せないよ」とうなだれるクロダーマン。酔っ払って感極まったのかキンターマンは「クロダーマン、コールマン! 俺たちは友達やん!」と和解を提案。するとコールマンも「ナカヨシ!」とたどたどしく答えて、3人で仲良く握手。
「よし今夜はミナミで飲むぞ! でも、その前に、めっちゃええノーパンのチャンネーがいるタコ焼き屋知ってんねん。一緒に行こうや!」とキンターマンが欲望丸出しで誘えば、コールマンは「キョウシュクデス」。結局最後は3人揃って仲良く退場。酔った勢いとはいえモンスター軍入りまで諦めてしまった流浪のマスクマン軍団、彼らに明日はあるのだろうか?
9分17秒 \(^o^)/ヘッドバッド(合体ダイビング・ヘッドバット)
オープニングの「KAWADAジャンボリー」を受けて、モンスター軍司令室ではアン・ジョー司令長官と島田二等兵が呆れ顔。
「それにしてもモンスターKがハッスルを変な方向へ導こうとしてますね」と島田が言えば、アン・ジョーは「まったくデース! 最近のモンスターKは例えるならば、世界陸上の競歩で誘導ミスした係員のようデース」とタイムリーな話題で川田の単独行動を皮肉る。
「はしゃぐな! 島田、アン!」とそこに登場したのは高田総統。「ハッスルのモンスターKとかけて、世界陸上の織田裕二ととく」と謎かけすると、「なぜオープニングで歌うのか意味不明で〜す!」。さらに「♪あなたが笑ってくれる〜それだけが僕のAll my treasures♪」と一曲披露だ。
「さ、さすが総統!」とおべんちゃらを使う島田とアン。総統は「そうか!」と大喜びしながら全員で爆笑する。が、そこでインリン様の怒声が響き渡った!
「おだまり! 島田、アン! 総統もお静かにお願いします。ボノちゃんをようやく寝かしつけたんですから」どうやら総統たちがあまりにも騒ぐので、モンスターボノがむずがっていたようだ。
「お、そうか。寝る子は育つというからな。メインまでタップリと眠り、力を蓄えるがいい」と囁くように納得する総統。
「ところで、第1ハッスルの準備はどうなっている?」と確認した総統は、「よく聞け、今宵は世界陸上で日本勢が惨敗した地を我がハッスル軍が根絶やしにしてくれるわ!」と、大阪にトドメを刺すことを宣言した!
閉じる 先発は崔と昨日(9/21)誕生日を迎えたばかりだという耕平。しかし、耕平は崔のドロップキックに吹っ飛ばされていきなりバボにタッチ。崔もチエとタッチ。
チエは元気よくバボに殴りかかるも、バボは顔面張り手からジャイアント・ボム! ダメージを受けたチエだったが、バンザイポーズから鮮やかな人工衛星ヘッドシザースを決める!
KUSHIDAと赤蜘蛛は華麗な空中殺法の応酬、スピーディーな攻防に場内が沸く。ところが、その応酬をバボが邪魔し、KUSHIDAはピンチに追い込まれる。バボのバックブリーカー、ハイアングルのボディスラムから耕平にタッチ、耕平もボディスラムとサッカーボールキックでKUSHIDAの腰を痛めつける。赤蜘蛛もバックブリーカーからリバースロメロスペシャルだ。タッチを求めるKUSHIDAだったが、赤蜘蛛はモンスター軍コーナーへ引きずり込む。
耕平とバボはKUSHIDAに滞空時間の異常に長いブレーンバスター。バボはバレーボール攻撃を見舞おうとしたが、KUSHIDAがかわしてバレーボールは客席へ! ここでようやく崔にタッチ成功。
崔が稲妻レッグラリアート、赤蜘蛛はミサイルキック、崔のジャーマンをかわして赤蜘蛛がエビ固めに丸め込むもチエたちがカット。崔は耕平とバボのダブルラリアットをかわしてダブルのDDT! 場外へ転落した二人へKUSHIDAがケプラーダだ!
リング上では崔が鬼蜘蛛の蜘蛛糸攻撃をくらってしまったが、若手二人がナイスアシスト! 崔がブレーンバスターで鬼蜘蛛にダメージを与え、ダメージで意識のはっきりしないチエを抱えてコーナーへ。そこで待ち受けていたKUSHIDAがチエの頭を抱えて無理やりコーナー最上段からダイブ、赤蜘蛛へダイビングヘッドバットを喰らわせる! そのままチエがカウント3! 崔のアシストを受けながらもヤングハッスルコンビがまたもや勝利を収めた。
ようやく意識が戻ったチエは「頭痛いよ〜」と今にも泣きそう。そんなチエに代わりKUSHIDAが「僕らハッスル軍はモンスター軍に比べて小粒だなんて言われてますけど、僕らが必ずハッスルの顔になります!」と威勢よくアピール。崔も「今日の大阪を制して11月のハッスル・マニアに最高の形でつなげます」と宣言だ。ここでチエが「大阪、すっきやでぇ! バンザーイ!」とようやくマトモなマイクで第1ハッスルを締めた。
ハッスル大阪大会は恒例となったハッスル・ボード・コンテストでスタート! 大賞は本日のメイン、RG対モンスターボノをモチーフにしたボードに決定。
続いて、『ハッスル・ハウス2007』でプロレスデビューが決定したケロロ軍曹がリングに登場! 大好きな子供たちと一緒に記念撮影に収まり、ハッスル・ポーズを決めて喝采を受けたのであります! そして…
「レディース&ジェントルマン……トシアキ・カワダ!!」
いつものようにケイ・グラントの軽快なアテンションで紹介されたのは、歌って踊れるハッスラー・川田利明。目が痛くなるような黄色を基調としたド派手なコスチューム姿、まさにエンターテイナーの面目躍如といったところか。
「オオーサッカッ!! ウェルカムトゥ、ハッスル26! 大阪の皆! 今日は、KAWADAジャンボリーに足を運んでくれてどうもありがとう。ファイティングオペラに歌が必要といい続けて、はや半年経っちゃったよ。後楽園大会での実績が認められ、ようやく大阪の舞台に立つことができた。ありがとうございます!!」
これまで多くの芸人や総統による乱入でおいしいところを持っていかれたが、今夜こそはオレだけの舞台――KAWADAジャンボリーの開催に、モンスターKも感無量の表情だ。そして本日の対戦カードを発表した川田は「観てわかるとおり、俺は歌も歌うが試合もこなし、きっちり結果も出す“真のハッスラー”、いうなれば『チャンピオン』だ! ということは今日披露する歌は『チャンピオン』! 聞いてくれ!」とミュージックスタートの合図、今宵高らかに歌うは、伝説のフォークグループ『アリス』の名曲『チャンピオン』だ!
「つかみかけた〜 熱い腕を〜 ふりほどいて〜 君は出てゆく〜♪」
感情を込めて戦う男の悲哀を歌い上げる川田、いつにも増して力みなぎる熱唱だ。しかし、せっかくの熱唱にも関わらず、なぜかライトがリング上からステージ上に。するとそこには本家アリスの谷村●司(?)の姿が! さらに堀内●雄(?)まで登場! おかしな展開に気がついた川田は「またお前らか! 邪魔すんな!」とリアクションを取るが、お構いなしに谷村&堀内、否、ノブ&フッキーは情感たっぷりに歌い続ける。これには川田もヘソを曲げてリング上であぐらをかく始末。
曲はサビに入り、谷村&堀内(ノブ&フッキー)は絶妙なハーモニーで「やがてリングと 拍手の渦が〜 ひとりの男をのみこんで行った〜♪(よう来たな=You’re king of kings)」と、まるで川田に語りかけるように歌う。そして「立ち上がれ もう一度その足で 立ち上がれ 命の炎燃やせオ〜♪」のくだりでは、アリスの2人に両脇を抱えられて、文字どおり立ち上がる川田。今回もやっぱりおいしいところを持っていかれてヤケっぱちになったのか、不満顔ながらも「ライラライラライ・・・♪」とコーラスに参加するのであった。ただでは転ばない川田、たくましいハッスラー魂を見せる。しかし曲がエンディングを迎えると
谷村「ありがとう!」
川田「ありがとうじゃねぇよ!」
堀内「サンキュウッ!」
川田「サンキュウじゃねぇよ!」
と、不満タラタラ。お約束どおりにオープニングを邪魔されてしまった川田を尻目に、今夜もファイティングオペラ・ハッスルのスタートだ!