ファイトカード

高田総統劇場

「ボノよ! お前、生意気な奴だな!」。シルバを倒して、リングに仁王立ちするボノちゃんとよしえちゃんに、どこからともなく声が聞こえてきた。高田総統以下、モンスター軍の面々がバルコニーに登場だ。大「総統」コールが巻き起こる客席を見渡した高田総統はノリノリで踊るも、「もういいよ! 」とコールを制す。続けて、「インリン・オブ・ジョイトイ結婚! と思ったら、結婚しねーのかよ! あんまり、うれしくてお祝いコメント出しちゃったよ! コンノヤロォォォ!」と、フライングしてしまったことに不満を爆発させると、続けて「我こそが高田モンスター軍総統、そしてハッスルの偉大なる支配者、高田だ!」と自己紹介。再び「総統」コールに沸く会場。

ここで、「待て、待て! ちょっと待ってよ!」と割り込むボノちゃん。母親であるインリン様に向かって、「おい! お前、パパ以外に男がいたんだな! ボノちゃん絶対に許さない……このクソババア!」と暴言を投げつけた。これを聞いた高田総統は、慌てて「おいおい。お前こそ待てよ! そこ、ごっちゃにすんなよ。インリンとジョイトイさんはな、別人なんだよ! そうだろ」と嘆く。ここでインリン様が、「総統! こうなったら仕方がありませんわ。『ハッスル・エイド』! このボノを私の手で直接始末します! ボノ、私が相手よ、覚悟しなさい!」と、まさかの親子対決を直訴! すかさずボノちゃんも、「やってやるよ! ついでに相手の男も、連れて来い! ボノちゃんがまとめてふっ飛ばしてやる!」と応戦して見せた。

またしてもインリン様とジョイトイさんを混同しているボノちゃんに高田総統は、「おい! だからさ、別人だって言ってるだろ!」とツッコミを入れると、続けて「話を元に戻そう! インリンよ! 本当にボノを自分の手で始末できるのか? 本当にその覚悟があるのか?」と確認。インリン様は、「どういう意味ですか、総統?」と問うと、高田総統は「確かにお前は、こう言った。『親子の絆よりもモンスター軍の掟が大事だ』とな。しかしだ! 例え、ボノがモンスター軍を裏切ったとはいえ、お前は自分の手でわが子を抹殺できるのか? 私に誓って断言できるのか?」とインリン様に念を押して確認する。この問いに対してインリン様は、「総統! 私は、次の『ハッスル・エイド』命を賭けてボノを消し去ります」と宣言! 続けてインリン様は、「ボノを産んだ責任は、自分で取ります。例え、刺し違えてでも、あの子を消し去ってみせますわ!」と力強く宣言。インリン様の強い覚悟を確認した高田総統は、それならばと5・24『ハッスル・エイド2008』(有明コロシアム)でのシングルマッチを正式に決定した。

▼5・24『KYORAKU presents ハッスル・エイド2008』(有明コロシアム)
インリン様
vs
ボノちゃん

この決定を受けて、「おめーみてーなクソババアに消されてたまるかよ! エイドではお前こそ消してやるからな!」とまたも母親に対して汚い言葉を吐くボノちゃん。と、ここで「待て待て待て、こんちきしょー! おい! 高田! お前に一言、言いたいことがある!」と言いながらハッスル軍の入場ゲートから現れたのは、坂田亘だ! ところが、坂田を無視してボノちゃんとの話を続けようとする高田総統。これには坂田も、「おい! 無視するな! 俺の話を聞け!」とツッコミを入れる。すると、おどけた表情を見せた高田総統は、「なんだよ? 今、大事なんだからさ、邪魔すんなよ! お前の出番は終わっただろーがよ! お前、テレ東のハッスル特番に出たいのか? だったら、休まなきゃいいじゃんかよ!」と厳しく言い放つ。ここで坂田が、「いいか! 『ハッスル・エイド』! そこのハゲブタ野郎とシングルでやらせろ!」とサップとの試合を要求。これに対して高田総統は、「ちょっと待てよ! 2ヶ月も仕事に穴を開けておいてだよ。エイドに出たいなんて図々しいんだよ!」とチクリ。続けて、「お前なんかいなくても、『ハッスル・エイド』は大盛り上がりなんだだよ。お前はさ、おとなしく居酒屋に戻って、トントントンとおしんこを切ってりゃいいんだよ! なあ、サップ」とサップに振ると、サップは「イザカヤ『ワタル』ボッタクリ!! ハッハッハ!」と高笑いだ。これには、「ハゲブタ野郎! てめえだけはぶっ殺してやるからな!」と、さらにヒートアップする坂田。ならばと高田総統は、「おい、ボッタクリの店長。店に帰れ! なんで私がお前の店の心配をしなけりゃいけないんだよ! もういいよ! わかったよ。やるよ。やっちゃえ、やっちゃえ。『ハッスル・エイド』で、店長vsサップのシングルマッチ、決定だ! だがな、この試合で選手生命が絶たれても知らんぞ! どうだ満足か? 満足か?」と坂田に通告した。これを聞いた坂田は、もちろん「本当にやってもいいの? 願ったり叶ったりだよ! ドタキャンすんじゃねえぞ、このクソブタ野郎!」と応戦。これで、5・24『ハッスル・エイド2008』(有明コロシアム)のシングルマッチがさらにもう1試合決定した。

▼5・24『KYORAKU presents ハッスル・エイド2008』(有明コロシアム)
ボブ・サップ
vs
坂田亘

高田総統は、「ボノよ! こんどはキミに話がある。『ハッスル・エイド』で貴様はこのハッスルから、いや、この世からおさらばだ。そして、しみったれた下々の諸君よ、わかっているとは思うが、『ハッスル・エイド』は見逃さないほうがいいぞ。今年も歴史に残るおーっきなサプライズが、おーっきな事件が起こることを予告しておこう」と言い残して、高田総統以下、モンスター軍はバルコニーから去った。

リング上に残されたのはボノちゃん&よしえちゃん、そしてリング下には坂田。ここで坂田がボノちゃんに向かって、「おい! お前に一つ言っておくことがある。お前と俺たち、向かう敵は一緒だよな? つまらない意地を張ってねえで、俺たちと手を組んだらどうだ?」と声をかける。「うるせえよ! 大きなお世話だ!」と、ボノちゃんはあっさりと坂田の誘いを拒絶。坂田は、「そうか、まあ、あんまり無理すんじゃねえぞ。お前さえ、その気になりゃ、俺たちはいつでも歓迎だ」と大人の構えを見せ、「ただし、コレだけは忘れんじゃねーぞ。ハッスルの主役は俺だ。俺こそハッスルだよ!」と力強く宣言し、引き上げていった。

坂田がいなくなったところで、「カッコつけてんじゃねーよ!」と吐き捨てたボノちゃん。続けて、よしえちゃんに感謝を述べたボノちゃんは、「よしえちゃん、これからもボノちゃんとお友達でいてくれる?」とあらためて確認。すると、「当たり前でしょ。俺たちは親友だよ!」と、よしえちゃんも頼もしい答えを返してくれた。ようやく本当の友達を得て満足げなボノちゃんは、「来月の『ハッスル・エイド』で、パパを裏切ったクソババアを消してやります」と宣言し、よしえちゃん&観客と一緒に「3、2、1、どすこい! どすこい!」と、どすこいポーズを決め、後楽園大会を締めくくったのだった。

メインハッスル

7分14秒 ボノちゃんプレス

試合前のモンスター軍控え室で、またまた何やら話し込んでいる島田二等兵とアン・ジョー司令長官。島田二等兵は、「司令長官! ボノが連れて来たあの“よしえちゃん”とかいう奴。かなり手強そうですね」と、4・13『ハッスル30』(国立代々木競技場第二体育館)で登場したよしえちゃんの話題に触れると、「イエース。ミーも3日前に対戦しましたが、あの当たりの強さは、ハンパなかったデスヨ……」とボヤく司令長官。「ここできっちりと叩いておかないと、後々面倒になるんじゃないですか?」と心配する島田に、「そうなんですけどね」と同意する司令長官だが、「しかし、次は……」と言うと、激しく咳き込む川田の姿が。

「ゴホッゴホ! こ、こえは……でねえけどよ……しあいは……まかせて……くれよ……」と、もの凄いかすれ声の川田。島田は、「この飴、凄い効くんですよ」とのど飴を差し出すと、素直に川田はその飴をなめる。すると、「あ! 声が出るよ! あ、ああ、ああ」と小声ながらも声が出るようになった川田は、「いいか! 今日は、歌は不発だったけどな、試合で挽回するから! 期待しとけよ!」と意気込んで見せる。しかし、「えっ!? えぇ……」と、微妙なリアクションをする司令長官。これに対して川田は、「なんだよ、そのリアクションは! 俺を疑ってんのか? 俺はな、前回の3月シリーズ、ボノにシングルで……」と言いかけたところで、急に声が出なくなる。声を出そうにも出ない川田を心配する島田&司令長官。すると、「……あれ? ……声が、……遅れて、……聞こえるよ」と、どこかで聞き覚えのあるフレーズを口にする川田。すかさず司令長官が、「なんでいま、いっこく堂なんデスカ? 何か芸をしないと納得しないんデスネー」と呆れた表情で島田とともに立ち去ってしまった。そして、川田は「……メイン、……ハッスル、……いってみよう!」と最後までいっこく堂のマネをして試合に向かったのだった……。

閉じる 今日も『家なき子』のテーマに乗って、後楽園の入口から入ってくるボノちゃん。よしえちゃんと一緒に南側の席に姿を現すと、観客から大歓声を浴びた。そして、あとから入場してきたシルバとリング中央で睨み合いだ。そんな気のはやるボノちゃんを押さえて、先発を買って出たのはよしえちゃん。早速、相手の川田に気合い満点のチョップとボディスプラッシュを浴びせていく。一方の川田もチョップで対抗。よしえちゃんのボディアタックと裏拳に苦しみながらも、ダンシングドールキックをぶち込んで、シルバとタッチした。そのシルバは、パワフルなラリアット、フロントキックでよしえちゃんを追い込んでいく。そして、チョークスラムの体勢に。しかし、よしえちゃんの巨体は半端なパワーでは持ち上がらない。よしえちゃんはこれを踏ん張ると、逆に裏拳を叩き込んで見せた。そして、再びボノちゃん登場。いきなりボディスプラッシュをシルバに連発していく。しかし、シルバは突っ込んできたボノちゃんをジャイアント・アームロックで捕獲。数年前の大晦日に見たような技で、ボノちゃんの右腕を絞り上げた。ここはよしえちゃんがカットしたものの、続く川田もボノちゃんの右腕に集中攻撃。アームロックからニードロップ、そして腕十字でボノちゃんに悲鳴を上げさせた。ここもよしえちゃんがピンチを救ったがボノちゃんの劣勢は変わらない。川田とシルバから2人がかりで攻撃を食らうと、シルバからはジャイアントプレスを被弾。あと一歩のところまで追い詰められた。これを救ったのがまたもやよしえちゃん。ようやく奮起したボノちゃんは突っ張りでシルバをコーナーに追い込むと、すくい投げを打ってから、ドライビングエルボーを炸裂させる。そして、川田をボディスプラッシュで圧殺すると、そこによしえちゃんがヒッププレスをお見舞いだ。川田の動きを止めたボノちゃん&よしえちゃん。続いてはシルバにも同様に、ボノちゃんのボディスプラッシュ、よしえちゃんのヒッププレスを連続で決めて見せる。これにはさすがのシルバも青息吐息。しかし、ボノちゃんたちの攻撃はまだ続く。よしえちゃんがトップロープからダイビングボディプレスを放つと、最後はボノちゃんがランニングボディプレスを発射! 超重量級2人の圧殺殺法で、大巨人の息の根を止めた。


セミハッスル

8分38秒 BBB(ビーストバックブリーカー)オメガ

試合前のモンスター軍控え室。「インリン・オブ・ジョイトイの結婚相手は元ハッスル社員……どうも納得いかね〜な……」と、インリンさんの袋とじ記事が掲載されている『フライデー』を読みながらボヤく島田。司令長官も、「結婚するんじゃないみたいデスネ〜」と話題に乗る。ここで島田が、「そういえばサップ! たしかお前も、いとうまい子と噂になってたよな! 付き合ってんのか?」とサップに振ると、「フッフッフッフッフ」と不敵な笑みを浮かべるサップ。「しかしまた、微妙なとこ行くな〜」と島田が毒を吐いたところで、「いとうまい子といえば、ミーは昔、『不良少女と呼ばれて』が大好きデシタ」と司令長官がいとうまい子主演の名作ドラマを挙げると、「ミートゥ」とサップもこれに同意。すかさず島田が、「ウソつけ! 知ってるわけねーだろ!」とツッコミを入れる。続けて島田が、「ったく、どいつもこいつも芸能人なんかに手出しやがってよ!」と言ったところで、「悪いか?」……なんとそこに現れたのは高田総統だ!!

慌てふためく島田に高田総統は、「キャバクラ嬢にハッスルの招待券を渡して、モテようとしている姑息な男に、そんなこと言われる筋合いはないわ!」とチクリ。動揺を隠しきれない島田を尻目に、高田総統は「そんなことよりだ。アホの坂田は今頃、腰が痛くてのた打ち回っているんじゃないのか?」と話を振ると、さっきの挽回とばかりに島田は「ザマーミロですよ!」とご機嫌取り。ところが、「あれ?」と島田。「どうかしたのか?」と高田総統が問うと、せっかく復活したKOSHIKARIが標的を失ってガッカリしていると状況を説明する。すると、高田総統は、「KOSHIKARIよ、しっ“かり”するのだ! 貴様のターゲットは、坂田ばっ“かり”ではない! おいぼれの腰も、RGの腰も、崔の腰もみーんなまとめて狩って来い!」とビターン!をして、落ち込むKOSHIKARIを送り出したのだった。

閉じる 先に入場してきたのはハッスル軍。先日の4・13『ハッスルVol.30』で鈴木みのるのゴッチ式パイルドライバーを食らったRGは、首にコルセットを巻いたまま登場してきた。そして、サップらモンスター軍が入場してくると、なんと珍しく先発を買うRG。天龍と崔を押さえると、勢いよく首のコルセットを外して、サップ目がけて投げつけたのだ! これに怒ったサップはいきなりその場飛びのドロップキックをRGに向かって発射! これをまともに食らったRGは早くも戦闘不能に追い込まれてしまったのだった。一方、まだまだ暴れ足りないサップは、崔を捕まえて痛めつけてからKOSHIKARIにタッチ。サップのタッチを受けてリズム良くリイングインをしたKOSHIKARIは、崔の腰にリバースプラッシュでダメージを与える。続く司令長官も崔の腰に集中攻撃を加えると、再び登場したサップが、ボディプレス、頭突きのラッシュで崔を追い込む。そして、アメフトタックルでコーナーにもたれかかっている崔目がけて突撃だ。しかし、崔はこれを間一髪回避。逆にミサイルキックを炸裂させて、天龍とタッチした。その天龍は、気合い満点でサップに逆水平チョップをお見舞い。コーナーに追い込むと、DDTでサップの脳天をマットに串刺しにして見せた。続く司令長官も、グーパンチ&延髄斬りで撃退した天龍。タッチを受けた崔もシドマスで司令長官を追い込んで見せる。ところが、ここでサップが体ごと突進してきてカット。ならばと、天龍も出てきて、サップをラリアットで場外に転落させた。勢いに乗るハッスル軍。そんな最中、ようやくここでRGが復活! 天龍に懇願してタッチを受けると、コーナー最上段から場外のサップに、RGプレスを炸裂させた。そして、調子に乗って2発目を狙うRG。ところが、これを司令長官がカット。ロープに股間を打ち付けて場外に転落したRGは、サップによって腰を鉄柱に叩き付けられてしまう。続くKOSHIKARIにもバックブリーカーで腰を痛めつけられたRG。最後はサップのアルゼンチンバックブリーカーで抱え上げられ、遂にギブアップ負けを喫した。


ハッスル軍に快勝を収め、勝ち誇るサップ。「どうだ!」と言わんばかりに胸を張って引き揚げようとしたところで、そこに松葉杖をついた坂田が登場。3日前の屈辱的な敗戦で気持ちが収まらない坂田は、一直線にサップに向かって行き、松葉杖で襲撃だ! これには、天龍をはじめとしたハッスル軍が必死になって坂田を止めに入る。一方、これに怒ったサップも坂田に襲いかかろうとするが、こちらもモンスター軍が総出で止めに入る。場内が騒然とするなか、味方によって引き離された両者。収まりがつかず怒り狂う坂田は、ハッスル軍によって控え室に連れ戻されてしまったのだった。


第2ハッスル(HGvs鬼怒川三人衆 第二戦)

10分41秒 逆さお“セイ”込み

HGに迫り来る恐怖の刺客……その名も“鬼怒川三人衆”!!
誰もが認めるハッスルのエースになるため、HGが掲げたテーマ、それが“川田越え”! それを実現させたいHGは川田との一騎討ちを実現させたいのだが……。そんなHGに対し、自称・栃木県親善大使の川田が送り込むのが、“鬼怒川三人衆”だ!

その一人目、鬼怒川の“鬼”、鬼蜘蛛をHGは3日前の4・13『ハッスル30』(国立代々木競技場第二体育館)で難なくクリア! そして本日登場するのは二人目、鬼怒川の“怒”、怒りのCことザ・モンスター℃! 実はこのモンスター℃、初登場は2005年2月8日の『ハッスル・ハウスvol.4』(後楽園ホール)。もう、かれこれ3年以上参戦し続けている隠れた古参モンスターなのだ。とはいえ、正体は一切謎! これまで記憶に残る見せ場といえば、マーク・ハントのパンチを豪快に受けたことくらい。そんな名バイプレーヤーの印象が強かった℃だが、なぜか4・13『ハッスル30』(国立代々木競技場第二体育館)で突如ブレイク! ハッスル軍のTAJIRI、崔領二をあと一歩のところまで追い詰めた。さながら、2005年のハードゲイブームを感じさせるこの突発的なモンスター℃人気。はたして、HGはこの勢いを止めることができるのか!?

閉じるブレイク中のモンスター℃には、入場時から「C!」という掛け声が会場のあちらこちらから飛ぶ。さすがのHGもこれには戸惑い気味。対抗して、「フォー!」とポーズを決めて、掛け声を求めるが、観客は構わず「C!」という掛け声を飛ばす。しかたがなく試合を開始したHG。「セイ!」という掛け声付きのエルボーを打ち込んでいく。しかし、モンスター℃も「C!」という掛け声付きのキックで対抗。さらにHGをヒザ立ちにさせると、体を「C」の字に折り曲げて、「C!」の掛け声を観客から飛ばさせる。さらに、ロメロスペシャルで足を固めて、HGの体を「C」の字に。HGの腰をタップリと痛めつけると、指で「C」の字を作り、「C!」という掛け声をあげさせたのだった。しかし、遂にHGも痺れを切らした。怒りのHGはなんと「C」の字を作るモンスター℃の右手に照準を絞る。まずは腕折りで右腕にダメージを与えると、グラウンドでヒザを落としてモンスター℃の右手を攻撃。観客からの「やめてくれ! Cができなくなる!」という声援を無視して、容赦なく攻撃を加える。このHGの非情な攻撃に、なんと観客は大ブーイング! 逆に劣勢のモンスター℃に対しては「C! C!」という声援を送る。この声援に応えたいモンスター℃は、気力を振り絞ってHGをダウンに追い込む。そして、再び「C!」という掛け声を飛ばさせたモンスター℃。右手のダメージも顧みず、HGを右手のパンチで追い込んでいく。しかし、HGもすぐさまドロップキックで反撃。なかなか波に乗れないモンスター℃だ。だが、観客の声援に奮い立ったモンスター℃は、体をブルブルと震わせて反撃開始。拳を「C」の字の構えにして、HGに向かって突撃だ。これをHGはストンピングで難なく迎撃。そして、最後は突っ込んできたモンスター℃を捕まえて、そのまま逆さ押さえ込みで3カウントを奪ったのだった。


第2の刺客、モンスター℃を辛くも退けたHGはマイクを握ると、「セイセイセイ! モンスター℃! 売れるのが早すぎでしょ。他人のギャグをこんなにうらやましく思ったのは、オッパッピー以来ですよ。でも、次のギャグを用意しておかないと長生きできませんよ!」と、自虐ネタを絡めながらモンスター℃に忠告。続けて、「それと川田! 聞いてるか!? あと一人ですよ! あとは鬼怒川の“川”の人! 川田さん、わかってますよ! 三人衆とか言ってますけど、三人目、思いついてないんでしょ! なんだったら次、あなたとやってもいいんですよ!」と観客にアピール。「とにかく絶対に川田利明とのシングルマッチ、実現させてみせますから!! 皆さんご期待ください! よろしくお願いします!」とあらためて川田との一騎討ちを予告した。


第1ハッスル

9分44秒 超新星プレス

打倒モンスター軍を誓うハッスル軍に突如入り込んできた横ヤリ……。世界を股にかける流浪のプロレス集団、東京愚連隊!! 今年1月、KUSHIDAが単身で行ったメキシコ武者修行を行った。右も左もわからない地で、東京愚連隊の世話になり、試合に参戦したKUSHIDA。それを恩に着せた愚連隊が、KUSHIDAにハッスルへの参戦要求してきたのだ。だが、KUSHIDAにそんな権限があるはずもなく……。

怒った愚連隊は、腹いせにKUSHIDAを砂浜に生き埋め! さらに、そのとばっちりを受けたのが\(^o^)/チエだ。4・13『ハッスル30』(国立代々木競技場第二体育館)の直前、東京愚連隊に襲撃を受けたチエは、スプレーで顔面を黒塗りにされてしまったのだ。こうして対戦が決定したヤングハッスル軍vs東京愚連隊の一戦。試合は、セコンドMAZADAの介入などもあり、ハッスル軍の惨敗。すると、試合後もKUSHIDA&チエに攻撃を加える愚連隊に、二人の師匠であるTAJIRIが救出に入ってきた。「こうなったら次の後楽園! お前も出て来いや! 俺ら東京愚連隊が3人まとめてぶっ潰してやる!」というNOSAWAのアピールを受けて、本日の6人タッグが決まったのだ!
モンスター軍との対抗戦に集中したいハッスル軍にとって、よそ者ごときにかまっていられないのが 本音。突如、降って沸いた愚連隊の対抗戦。はたして結末は……!?

閉じる あとから入場してきた愚連隊は、リングで待ち受けるTAJIRIらハッスル軍を背後から奇襲! いきなりTAJIRIを捕まえて、スーパーパワーボムでノックアウトしてしまった。そして、NOSAWAとMAZADAはなぜか気を失っているTAJIRIを放送席に連行。持参してきた黒いテープで放送席のイスにグルグル巻きにして、「おまえはここで解説してろ! 俺たちにケンカを売るからこうなるんだ!」と吐き捨てて、自分たちはリングへと戻っていった。その間、リング上ではTAKEMURA1人にKUSHIDAとチエが劣勢を強いられている。KUSHIDAはスワンダイブ式のフランケンシュタイナーでTAKEMURAを投げ飛ばすと、チエとタッチして、TAJIRIの救出へと向かったが、途中でMAZADAが妨害。その間、今度はチエがNOSAWAとTAKEMURAに2人がかりでいたぶられてしまう。戻ってきたMAZADAを加えて、3人で代わる代わるチエをいたぶる愚連隊。KUSHIDAもダメージがひどく、コーナーでうずくまったまま。遂にTAKEMURAの逆エビ固めに捕まってしまい、万事休すの状態に追い込まれた。しかし、ここを凌いだチエは、TAKEMURAのパワーボムをフランケンシュタイナーで切り返して、ようやくKUSHIDAとタッチ。怒りのKUSHIDAは、ミサイルキックでTAKEMURAを吹っ飛ばすと、NOSAWAにはハンドスプリング式エルボーアタックを炸裂させる。ところが、コンビネーション抜群の愚連隊。まんまとKUSHIDAを捕まえると、カットに入ったチエもいたぶりにかかる。ところが! ここで解説の浜田翔子ちゃんと平塚さんが、TAJIRIを救出! ようやく目を覚まし、テープを外されたTAJIRIはKUSHIDAとチエが待つリングへと一目散に駆け付ける。そして、まずはTAKEMURAをグリーンミストで撃退すると、イスを持ったMAZADAにはハンドスプリング式のキックをお見舞いだ。そして、KUSHIDA&チエと共に、孤立したNOSAWAを捕獲。いきなりピンチに陥ったNOSAWAは、「ハッスル! ハッスル!」とハッスルポーズを決めて、媚びを売ったが後の祭り。さんざん、悪事をはたらいたNOSAWAをハッスル軍が許すはずがない。まずは3人でストンピングを浴びせると、チエがスピアーを炸裂させる。続いて、TAJIRIがバズソーキックを叩き込み、最後はKUSHIDAが超新星プレス! NOSAWAを完膚無きまでに叩きのめし、ハッスル軍が大逆転勝利を飾った。


オープニング 観客ジャッジ歌合戦 第2ラウンド

ノーコンテスト

スポットライトに照らされリングに姿を現したのは、崔領二だ。崔は「『ハッスル・ハウスvol.35』にようこそ! ハッスル軍の崔領二です! 今日をもって、俺がハッスルのオープニングの歴史を変えたる!」と自己紹介すると、続けて本日の対戦カードを発表した。
発表を終えたところで、崔が話を切り出す。「前回、後楽園大会で俺はあのおっさんに、真のハッスラーとして何が必要なのかっていうのを突きつけられた。悔しいけど、目が覚める思いやった。あれから1ヶ月、俺は猛特訓を積んできた。今日は俺が……」と、ここでモンスター軍の入場ゲートから「おーい! 勝手に始めるなよ!」とタキシード姿の“モンスターK”川田利明と島田二等兵が登場。リング上で川田と崔の睨み合いが始まる。

そして、いよいよお待ちかねの川田vs崔による歌合戦2ndラウンドが開幕! ルールは前回同様、両者が自ら選んだ曲を双方が歌い終えた時点で、観客からより大きな拍手をもらった者が勝利者となる“観客ジャッジシステム”が採用されている。
まずは、先攻の崔が、サングラスをかけながら「生まれ変わった俺を見てびびるなよ!」と威勢良く宣言し、ミュージックスタート! 本番まで非公表だった曲は、なんとEXILEの『Choo Choo TRAIN』だ! 二人の男性ダンサーを従えた崔は、EXILEの高度かつ激しいダンス、そして美声を披露。曲に合わせて観客からも自然と手拍子が沸き起こる。最後は右手を天に突き上げ、かっこ良くポーズをキメた崔は、得意満面の顔で「どうや! イケてる!?」と川田に向かってアピールした。
すると、川田は、「お前さ、相変わらず、な〜んもわかってないな! 俺のダンスに対抗してダンスしてどうすんだよ!? お前がやってるのはただの自己満足なんだよ!! いいか? エンターテイメントってのはな“空気を読む”ってことが重要なんだよ!」と、これまた前回同様、きついダメ出し! 言い返そうとする崔の言葉をさえぎり、川田は「いいか? 空気を読むってのは、いまお客さんが何を望んでいるか。その場に応じて変化させなきゃダメなんだよ! インリン様の友人が結婚するだのしないだのって騒がれているなか、その二人を祝ってくれる曲を歌うべきだろ! 音楽をかけてくれ!」と曲をスタートさせる。すると、場内に流れてきたのは、1990年代に大ヒットを記録した名ラブソング、山根康広の『Get Along Together』だ! 川田のシブい歌声に、思わず聞き入る観客。ところが、サビに入ったところで急に川田は激しく咳き込んでしまう。川田の異変に気付いたセコンドの島田がリング内に入り駆け寄るも、「歌わしてくれ!」と続行を直訴する川田だが、咳は一向に止まらない。ここで、島田はドクターを呼び、川田をコーナへ連れて椅子に座らせると、ただちに川田の喉をドクターが診察。場内には『PRIDE』のインターバル曲が流れ始め、リングサイドにはハッスルエンターテインメントの山口日昇社長をはじめ、関係者が多数押し寄せ、物々しい雰囲気となる。川田は咳き込みながらも、「歌える! 歌わせてくれ!」と再度直訴。

診察を終えたドクターはマイクを持つと、「ただ今、川田さんの喉を診察した結果、声帯にポリープが発見されました。おそらく歌の練習のしすぎによる、オーバーワークが原因と思われます。これ以上の酷使は、“歌手生命”に及ぶ危険があると判断し、ドクターストップとさせていただきます!」と説明。場内から一斉にブーイングが飛ぶ。ここで島田が、「ハッスルエンターテインメントのルールディレクター島田です。いまのドクターの説明に補足させていただきます。川田選手は喉のポリープのため歌が歌えなくなってしましました。しかし、これは偶発性の事故であると判断しました。よって歌合戦のルールにのっとり、今回の試合はノーコンテストします」と説明。すぐさま崔が、「ちょっと待ってーや! 俺、めっちゃ今日のためにやってきたんだから」と抗議すると、島田は「うるせえなー! ルールはルールなんだよ!」と悪態をつきながら川田を連れ帰ろうとする。またしても場内は大ブーイングの嵐だ。ここで、川田は島田を制すとマイクを持ち、「二等兵……もういいよ。完璧な状態で、お客さんの前に立てなかったのは、俺の落ち度だからな。でも言っておくけどな、俺はお前に負けたんじゃねえ。自分に負けたんだ」と、途中で咳き込みながらも負けを認める。これに対して崔が、「こら! おっさん! もっと素直に負けを認めんかい!」と反論すると、川田は「いいか……これで1対1だ。次の後楽園で、もう一回勝負だ。次に勝った方が……エイドのオープニングを務めるってのはどうだ?」と、5・13『ハッスル・ハウスvol.36』での決着戦を提案。「望むところや! 次こそはな、絶対にお前に『参った』って言わせるからな!」と、崔も川田の提案を受諾すると、ふたたびリング中央で両者激しく睨み合う。
激しく咳き込みながら退場していく川田を見届けた崔は、「納得はいかんけど、とにかく今日は俺の勝ちや! 次も絶対、勝ったるからな! とりあえず、スタートや!」と『ハッスル・ハウスvol.35』の開幕を宣言したのだった。


オープニングムービー

今年もやってきました! ハッスルが贈るスポーツエンターテイメントの最高峰! 『ハッスル・エイド2008』。5月24日、東京・有明コロシアムにて開催決定!! ハッスルでは、毎年秋に開催されるビッグイベント『ハッスル・マニア』を頂点に、年間のストーリーを展開。その頂点に向け、ストーリーの大きな転換点となるのが上半期の集大成、『ハッスル・エイド』なのである。過去2回のエイドでは、いずれもその後のストーリーの流れを大きく変える大事件が勃発!

昨年の6・17『ハッスル・エイド2007』(さいたまスーパーアリーナ)では、ボノちゃん誕生のきっかけとなったグレート・ムタの毒霧噴射事件! 一昨年は、高田総統の闘う化身ザ・エスペランサーが初登場するなど、ハッスルファンならずとも見逃してはならない重要なイベント、それが『ハッスル・エイド』なのである!

果たして、今年の『ハッスル・エイド2008』で主役となるのは誰なのか? 大本命は、モンスター軍とハッスル軍の抗争を脇へおしのけ、ブッチギリで主役を爆走するボノちゃん! モンスター軍を離脱後、身よりもなくひとりぼっちだったボノちゃん。2月には、マー君と知り合い、不良の道に足を踏み入れそうにもなった。しかし、3日前の4・13『ハッスル30』(国立代々木競技場第二体育館)では、新しくできたお友達、よしえちゃんとタッグを結成! 新たな仲間を得て、俄然、元気を取り戻した。そんなボノちゃんに、高田総統は『ハッスル・エイド』でどんな相手を用意するのか? ついに禁断の親子対決実現の可能性も! 今宵の結末に要注目である!

そして、ボノちゃんから主役を奪い返すべく2ヶ月ぶりにリングに帰ってきたのが、ハッスル軍・坂田亘! 昨年の11・25『ハッスル・マニア2007』(横浜アリーナ)で高田総統の闘う化身ザ・エスペランサーを撃破し、主役の座を自力で勝ち取った。しかし、良いことは長く続かなかった。今年に入り、ボブ・サップにヒザを破壊され、それによって持病である腰の椎間板ヘルニアが悪化。長期欠場を強いられた。復帰戦となった3日前の代々木大会。因縁の相手、サップといきなり激突! しかし……病み上がりの坂田にとって、無謀すぎる闘いであった。サップは坂田に容赦のない攻撃を連発! 妻の目の前で、坂田の腰を破壊した……。試合後、担架で運ばれた坂田は病院に直行。その後の診断で、本日の試合出場にドクターストップがかかった! 『ハッスル・エイド』を控え、腰に不安を残す坂田。天下取りを目指す坂田にとって、これ以上の足踏みは許されない。坂田よ! お前はここで終わってしまうのか?

本日、4月シリーズ最終戦! ラストに待つのは、急展開のビッグサプライズ! 5・24『ハッスル・エイド2008』(有明コロシアム)に向け、どえらいことになってきたぞ〜!


前説

「皆さん! こんばんは! 『ハッスル・ハウスvol.35』にようこそ!」。恒例となったKUSHIDA
&\(^o^)/チエのヤングハッスル軍に前説がスタート! 自己紹介を済ませると、チエの音頭で応援練習開始。「ハッスル軍が登場したときは大きな歓声を、モンスター軍が登場したときはブーイングを」と、それぞれの応援方法を伝え実践練習だ。

と、ここで島田二等兵が乱入! 「はいはいはい……おら! チビ! ブサイク! リングは遊び場じゃないんだよ!」とリングに割り込むと、さっそく場内からブーイングが飛ぶ。これに対し、「ヘイヘイヘイ、二等兵♪」と自己紹介する島田。

ここで島田は、KUSHIDAたちと同様に「総統」コールの説明をして練習に入る。そして、「俺様のパーフェクトな前説、勉強になっただろ?」とまたも憎まれ口を叩くが、KUSHIDAから「前説だけが仕事の二等兵じゃねえんだよ。こっちは試合があるんだからな」とやり返される。痛いところを突かれた島田は、「こっち来い! 蹴り飛ばすぞ!」と反撃しようとするも、あっさりかわされてしまい、したたかに打ちつけた腰を押さえながら退散。最後にKUSHIDAとチエは、「みなさん楽しくマナーを守ってハッスルしましょう! それでは開演までいましばらくお待ちください!」と前説を締めくくったのだった。