闘わずしてハッスル連合軍を下し、勝利を掴むことなったキングRIKIはマイクを持つと、「マグナム……所詮あなたの実力はこの程度ですよ」とニヤリ。一方、絶対に負けられない闘いで不覚を取ってしまったマグナムは、「今日はこんな結果になってけどな、俺の気持ちは萎えてねえんだよ!」と言い返すも、すかさずキングRIKIは「おやおや、負け惜しみですか? 往生際が悪い」とチクリだ!
さらに、キングRIKIは「結局、私にたどり着けない……マグナム、あなたは冴えない男ですよ」と言い放つと、「冴えない男と言えば、もうひとりいた!」とニヤリ。そして、キングRIKIは「そう、あの魔界のモグラも、怖気づいて姿を見せない」と姿を現さなかった“魔界の住人”グレート・ムタを罵倒すると、「これでハッスルは完全に私のものだ!」と高笑いだ!
するとここで、場内が暗転。そして、流れてきたのは、なんとムタの入場曲! そう、ムタが魔界からついに降臨したのだ! 場内が騒然となる中、異様なオーラを漂わせて登場したムタ。そして、ついにキングRIKIとムタが対峙する!
もうひとりの標的であるムタの登場に、「待ってましたよ、グレート・ムタ……あなたを倒せば、正真正銘、ハッスルを征服したことになる」と、してやったりの表情を浮かべるキングRIKI。これに対し、ムタはキングRIKIを威嚇し、臨戦態勢の構えだ。すると、キングRIKIは「面白い……その態度こそ、私が求めていたもの」と不敵な笑みを浮かべる。
するとここで、マグナムが「待てコラ! 何、勝手に話を進めてるんだよ!」とムタとキングRIKIの間に割って入ると、「ムタ、お前には関係ねえだろ? こっちはまだ諦めてねえんだよ、引っ込んでろ!」とアピール。ここで、ムタはガウンを脱ぎ捨て、マグナムにも臨戦態勢の構えを見せる。
リング上で、キングRIKIvsムタvsマグナムという三角関係が激しく火花を散らす中、キングRIKIが「なんだか話がややこしくなってきましたね」と口火を切ると、「じゃあ、この三人の中で、誰が一番強いか、12月25日の『ハッスル・マニア2009』で決めえようじゃありませんか!」と、なんとマニアでの決着戦を提案! これには、今すぐ決着をつけたいファンからブーイングが飛び、マグナムも「おい、客もブーイングじゃねえか。どういうことだよ!」とこの場での決着を迫るも、キングRIKIは「この三人よる3WAYマッチですよ!」と、マニアでの3WAYマッチで決着をつけることをアピールする。
すると、マグナムは「なにが3WAYマッチだ! 12月は忙しいんだよ! クリスマスは予定がいっぱいなんだよ!!」と反論すると、なんとキングRIKIめがけて突進! ところが、キングRIKIは、突進してくるマグナムのボディめがけて正拳突きを放ち、突進を止めると、さらにトラースキック一閃! この一発でマグナムは場外まで吹っ飛ばされると、リング上に残ったのは、キングRIKIとムタ。すると、キングRIKIはガウンを脱いでムタと対峙すると、ムタは、いきなりキングRIKIの顔面めがけて毒霧を噴射! 一瞬にして顔面が緑色に染まったキングRIKIは、コーナーでひざまずくと、すかさず長州力らRIKI軍団の面々が駆け寄る。
RIKI軍団らを威嚇しながら、首をかっ斬るポーズを見せて去ったムタ。一方、思わぬ不覚を取ってしまったキングRIKIは、「私としたことが、少々油断をしてしまったようです。あんな手でくるとは……」と怒りを内に潜めて冷静に振り返ると、「しかし、面白くなってきました。12月の『ハッスル・マニア2009』では、ムタ、マグナムをこの手で握り潰し、必ずやハッスルを完全制覇いたします!」と高らかに宣言! そして、最後は、「それでは、みなさん、またお会いするその日まで……アディオス!」と言い残し、キングRIKIはRIKI軍団の面々を引き連れて去って行ったのだった。
2分4秒 レフリーストップ
RIKI軍団の中堅・高山善廣と、ハッスル連合軍の副将・川田利明による注目の一戦は、ヒートアップした両者が場外へと戦場を変え、そのまま両者リングアウトというまさかの結果に!
これでついに後がなくなったハッスル連合軍は、大将のマグナムTOKYOにすべてが託された! 一方、残り二人となったRIKI軍団の副将は、一体誰なのか!?
閉じるいよいよハッスル連合軍は大将の登場! もはや後がないハッスル連合軍だが、もちろん大将はマグナムだ。今日も6人のダンサーと共に踊りまくって、ド派手な登場だ。さあ、RIKI軍団の副将は一体誰が出て来るのか? なんと、RIKI軍団の副将は団長のキングRIKI! しかし、キングRIKIはステージに立って、リングに上がってこない。苛ついたマグナムはマイクを持つと、「おい、なにてめえそこに立ってんだよ! 早くリングに入ってこい!」と挑発だ。だが、サングラス越しにニヤつくキングRIKIは、「この私が本気であなたの相手をするわけがないでしょう。あなたの相手はもう一人のRIKI!」と絶叫! そう、会場に響き渡るのは大音量の『パワーホール』! 長州力の登場だ! 大音量の「長州!」コールが巻き起こる中、花道のど真ん中を歩いてくる長州。リングに入ったところでマグナムは先制攻撃を仕掛けるが、長州はラリアット一発で逆転! さらにストンピング攻撃でマグナムを圧倒していく。しかし、あとがないマグナムはローキックからのジャンピングハイキックで反撃。そして、コーナーに上って次の攻撃を狙う。しかし、ここでキングRIKIのほうを見て挑発したために隙ができた。これを見逃さなかった長州はすぐさまコーナーにかけ上げると雪崩式のブレーンバスター! そして、リキラリアットを2発炸裂させると、トドメのサソリ固めだ。必死に脱出を試みるマグナム。しかし、天下を獲ってきた長州のサソリ固めはがっちりと極まって、マグナムを逃がさない。マグナムの手はロープに届きそうで届かない。万事休す。もはやこれまでとレフェリーもゴングを鳴らして、試合をストップ! 結局、対抗戦はRIKI軍団が二人を残して勝利した。
川田利明
6分50秒 両者リングアウト
RIKI軍団の高山善廣を下して、ハッスル連合軍に勝利の糸をたぐり寄せたかった越中詩郎だったが、目前にそびえ立つ“プロレス界の帝王”高山を踏破することはできなかった……。
そして、ついにマグナムTOKYO、川田利明を残すのみとなったハッスル連合軍。ここで、副将として現われたのは、キングRIKIに高田総統の敵を討つべく立ち上がった川田利明だ! ハッスル連合軍にとっては頼みの綱となる川田。はたして、高山を下して、望みをつなぐことができるのか!?
閉じる久々に高山と川田が一騎打ちに臨む。まずはローキックの打ち合いを始める両者。ここは高山が有利かと思われたが、川田はダンシングドールキックで流れを変える。そして、高山の背中にサッカーボールキックをぶち込んだ。ならばと高山もお返しのサッカーボールキック。それに対して川田は逆水平チョップを連発していく。今度は高山の反撃。串刺しフロントハイキックを決めると、花道で助走付きの攻撃を試みる。これを川田はフロントキックで迎撃だ。しかし、高山もニーリフトで川田をダウンさせ、そのままリングに逆戻り。川田のリングアウト負けを狙う。川田は間一髪戻ってきたものの、高山のニーリフト、キックの前に次第に追いつめられていく。完全に試合の流れは高山のものだ。高山は串刺し式のジャンピングニーを決めると、ダブルアームスープレックスを発射。さらにバックを奪って、トドメのエベレストジャーマンの体勢だ。しかし、川田はこれをオーバーヘッドキックで回避。串刺し式のフロントハイキックを決めると、ブレーンバスターからストレッチプラムで高山にギブアップを迫る。高山がこれを逃れると、パワーボムの体勢だ。しかし、高山も踏ん張って、これを阻止。エルボーを連発して川田の動きを止めにかかる。川田はジャンピングハイキックで高山の側頭部を打ち抜くが、高山は倒れない。逆にニーリフトを炸裂させて、川田を場外に追いやった。そして、高山も川田を追って場外に。ここで川田も反撃を見せる。場外乱闘の始まりだ。両者一歩も譲らず、客席に雪崩れ込んで暴れ回る。しかし、結局、カウント20が数えられ、両者リングアウトで終わる結果となってしまった。
3分12秒 ジャーマンスープレックスホールド
レネ・デュプリを下し、さらに勝ち続けたいRIKI軍団の坂田亘だったが、それに待ったをかけたのは、“侍”越中詩郎。
そして、ふたたび成績はタイとなり、越中との中堅対決に登場したのは、“プロレス界の帝王”高山善廣だ! はたして、越中は、この高きエベレストを乗り越え、優位に立つことができるのか!?
閉じる越中は高山がリングに入る直前で急襲! 一気に流れを引き寄せようとする。しかし、高山の余裕は崩れない。リングに入るとキックで越中を倒すと、チョップ、ヘッドバット、串刺し式フロントハイキックを次々と決めていく。そして、助走を付けてからギロチンドロップ! だが、越中はこれを間一髪でスルー。そして、コーナー最上段からダイビングフットスタンプを炸裂させて、ヒップバットを連発だ。さらにミサイルヒップを4発連続で決めた越中。一気に大金星といくか? しかし、高山はカウント2でキックアウトすると、フロントキックからニーリフトを連発。最後はエベレストジャーマンで3カウントを奪った。これでまたもやRIKI軍団が一歩リードだ。
5分29秒 ジャパニーズレッグクラッチホールド
RIKI軍団の坂田亘との次鋒対決で、奮闘むなしく敗れてしまったハッスル連合軍のレネ・デュプリ。もう後がなくなってきたハッスル連合軍だが、中堅として登場してきたのは、越中詩郎だ!
対抗戦に滅法強い“対抗戦男”越中は、坂田を下してハッスル連合軍に流れを引き戻すことができるのか!?
閉じるハッスル連合軍の中堅・越中は、レネの敗北が決定すると音楽が鳴るか鳴らないかのタイミングでリングに登場! いきなり坂田を襲って場外に落とすと、エプロンサイドを走り込んでのダイビングヒップアタックをお見舞いだ。今日も越中は気合いで満ちあふれている。リングに戻ってきた坂田にヘッドバット、チョップを打ち込む越中。しかし、坂田もチョップ攻撃で反撃すると、逆片エビ固めを極める。一方の越中は坂田のストンピング、ローキックを食らいながらも一向に気合いが衰える気配が見えない。ならばとフライングニールキックを決めた坂田。それでも越中の闘志は増すばかり。チョップを食らいながらいきり立ち、ジャンピングヒップアタックを発射だ。だが、坂田は冷静にこれをかわしてスクールボーイ! そして、ミドルキックを連発していく。そんな坂田に対して、越中は足を払うと、「ブレーンバスター!」と叫んでブレーンバスターの体勢だ。しかし、ここで投げたのは坂田のほうだった。それでも越中はくじけない。すぐさま体勢を立て直すと、今度こそブレーンバスターを成功させる。そして、さらにもう一発ブレーンバスターで叩き付けると、ケツ爆弾をぶち込んでから、ジャパニーズレッグロールクラッチホールド! 坂田からキッチリと3カウントを奪い、ハッスル連合軍に2勝目をもたらした。
○坂田亘
レネ・デュプリー×
9分12秒 レフリーストップ
RIKI軍団の先鋒、天龍源一郎を見事下し、タイに持ち込んだハッスル連合軍の次鋒、レネ・デュプリ。
一方、レネの勢いを止めたいRIKI軍団の次鋒として現われたのは、坂田亘だ! はたして、勝負の行方を占う意味でも大事な次鋒対決を制するのは、一体どっちだ!?
閉じるRIKI軍団の次鋒として登場した坂田は、リングに入るといきなりレネと睨み合いだ。そして、レネのチョップに呼応するかのようにチョップで対抗していく。だが、レネはラリアットで坂田をダウンさせるとハンマーパンチからローリングパンチを炸裂させる。コーナーに詰めてもパンチを連打。だが、坂田もレネがコーナーに上がったところで下からニールキックを発射! さらにフロントハイキックでレネを場外に吹っ飛ばし、形勢逆転だ。この一撃は強烈だった。レネは気力でリングに上がってきたが、坂田はパンチで迎撃する。レネの反撃もものともせずにドリラーホールパイルドライバーを決めてから、続けてキャメルクラッチだ。レネの顔面は先ほどの坂田の蹴りによって流血している。そんなレネに容赦なくローキックを食らわせた坂田。レネは駒のようにクルリと回転して吹っ飛んでしまった。続いて坂田はコーナーポストを外すと、剥き出しになった金具にレネの顔面を叩き付ける。そして、カウンターのフロントスープレックスでマットにレネを叩き付けてからコーナーに上がる。しかし、ここでレネが気力のドロップキックを下から発射。この一撃によってコーナー上で動きの止まった坂田にパンチをお見舞いだ。坂田もパンチで迎撃すると、コーナーにまたもやレネの顔面を打ち付けて叩き落とす。そして、トドメのダイビングフットスタンプだ! だが、レネは食らいながらも坂田の足を掬ってスクールボーイで3カウントを狙う。ここは坂田が間一髪キックアウト。ならばとレネは再三丸め込みを狙い、そしてスパインバスターで叩き付ける。一転してピンチに陥った坂田だったが、すぐさまレネをコブラツイストで捕獲すると、グラウンドに持ち込んでスリーパー! ギブアップをしないレネだったが、意識を失ってしまい、遂にレフェリーも試合を止めた。
レネ・デュプリー○
0分41秒 スモールパッケージホールド
ハッスル連合軍の小路晃との先鋒対決を制し、幸先良く一人勝ち抜きを決めた天龍源一郎。一方、出鼻をくじかれてしまったハッスル連合軍の次鋒は、レネ・デュプリだ!
はたして、レネはこの悪い流れを変えることができるのか!?
7分12秒 片エビ固め
ハッスル2009年上半期の集大成7・26『ハッスル・エイド2009』(両国国技館)にて、突如現われた“破壊の帝王”キングRIKI。「私、このハッスルを破壊しにやってまいりました」とハッスルの破壊を宣言したキングRIKIは、ハッスルの全権支配者である高田総統に対して必殺“紅のバックファイヤー”を発射し、この世から葬り去ってしまったのだ。
そして、今秋、高田総統亡きハッスルに再び現われたキングRIKIは、「10月10日の『ハッスル・ジハード2009』に、私も含めて5人、自分以外で4人の方と一緒に参戦します」と、なんとハッスルにとっては新ストーリー突入後のビッグマッチ第1弾となる10・10『ハッスル・ジハード2009』(両国国技館)への参戦&ハッスルとの全面対抗戦を電撃発表! そして、キングRIKIのもとに集まったRIKI軍団の面々は、“革命戦士”長州力、“プロレス界の帝王”高山善廣、“ミスタープロレス”天龍源一郎、“ラブ&ハッスル”坂田亘と、泣く子も黙る豪華メンバーが勢揃いしたのだ!
一方、高田総統が去ったハッスルは、それに伴って高田モンスター軍、ハッスル軍がそれぞれ解散。さらに、高田総統から後継者指名された“ミスター・エゴイスト”マグナムTOKYOは、ハッスル軍解散から音信不通となり、消息を絶つこととなる。この間に、キングRIKIの発表によって、10・10『ハッスル・ジハード2009』(両国国技館)での5vs5全面対抗戦が決定すると、これを迎え撃つために9・26『ハッスル・ツアー2009〜9.26 in KORAKUEN〜』(後楽園ホール)でマグナムが復活! 天龍、坂田、TAJIRIは参加しなかったものの、“元モンスターK”川田利明、“侍”越中詩郎、“ラ・レジスタンス”レネ・デュプリ、“最後の日本男児”小路晃が共闘に名乗りをあげ、ここにハッスル連合軍が誕生したのだ!
“ハッスル政権交代”を宣言し、マニフェストとして、ハッスルに“圧倒的なまでの強さと力”を持ち込むことを掲げたキングRIKI、そして、その考えに共鳴して集まったRIKI軍団。これに対し、「ハッスルを守る」「高田総統の敵討ち」と想いはそれぞれだが、“打倒・キングRIKI”という目的に集まったマグナム率いるハッスル連合軍。ハッスルに新たなる歴史が刻まれるであろう、10月10日、両国国技館で、ハッスル史上最大の闘いがついに開戦する!
試合形式は、ひとりでも多く最後まで勝ち残ったチームが勝者となる勝ち抜き戦方式で行なわれる今宵の全面対抗戦。はたして、妥協なき聖戦を制するのは、一体どっちだ!?
閉じるハッスル連合軍の先鋒は小路! そして、RIKI軍団の先鋒はなんといきなり天龍だ! 天龍がリングに上がったところでいきり立つ小路が先制攻撃! マウントポジションを奪って一気に攻め込んでいく。さらにコーナーに押し込みストンピングを連発する小路。だが、天龍も得意の逆水平チョップで反撃開始。小路のチョップの数倍の威力があると思われる一撃を次々と叩き込んでいく。さらにコーナーに押し込めばグーパンチもお見舞い。串刺しラリアットから、グーパンチとチョップのコンビネーションで小路をダウンさせた。それでも攻撃の手を緩めないのが天龍。小路の顔面にサッカーボールキックを炸裂させたのだった。これで小路も闘志に再点火! ハンマーパンチで天龍を追い込むと、ストンピングの連打で形成を逆転させる。気合い満点の小路は天龍の腹にストンピングで徹底的にダメージを与えていく。腹を押さえて悶絶する天龍だが、なんとかチョップによる反撃を試みる。だが、小路はカウンターの払い腰を連発して、天龍の反撃を許さない。そして、ヒザ蹴りを連発してからボディスラムで天龍を叩き付けると、コーナーの最上段からダイビングヘッドバットを発射! しかし、天龍も意地でフォールを許さない。ならばと小路はもう一度カウンターの払い腰! だが、腰を捻ったのか、自身が苦しみ始めた。小路のダメージはかなり大きそう。腰を押さえて悶絶気味だ。その隙に息を吹き返した天龍は浴びせ蹴りからラリアットを食らわせて形勢逆転。さらに53歳を放ってから、ジャンピングキックで小路の顔面を打ち抜く。最後はこの日2発目の53歳で粘る小路にトドメを刺した
○RG
ザ・℃
安生洋二
ザ・ゴールデン・カップス1号×
14分00秒 ウラカン・ラナ
ハッスルで会場人気NO.1の座を争う“自称・ハッスルの神の子”RGと“怒りのC”ザ・℃が、ついに夢(?)のタッグを結成する!
この人気者タッグを迎え撃つのは、1990年代に日本マット界を荒らしまくった伝説ユニット、“ミスター200%”安生洋二率いるザ・ゴールデン・カップス。偶然にも同大会では、かつてザ・ゴールデン・カップスに在籍していた高山善廣もRIKI軍団の一員として参戦するが、安生はその当時以上のムーブメントをハッスルで巻き起こすと気合十分なだけに、RG&℃にとっては、初タッグ一戦目にして厄介な相手となるだろう。
一方、“最後の日本男児”小路晃のハッスル連合軍入り直訴&正式加入決定により、メンバーから見事落選したRGは、この怒りを℃とのタッグでぶつけると宣言! はたして、RG&℃のハッスル人気者タッグは、一体どういった化学反応をリング上で起こすのか!?
閉じるRGはザ・℃のマスクを被りながらの入場。先発はザ・℃と1号だ。当然、会場からの「シー!」というかけ声を発生させるザ・℃。ところが、これにRGがジェラシーを燃やす。無理矢理タッチを受けると、得意の「フォフォフォフォー!」のポーズをとろうとする。しかし、観客からは「帰れ!」コールだ。これに気を悪くしたRGは花道を引き上げようとする。すると、観客は「RG!」コール。これで戻ってきたものの、ポーズをとろうとすればやっぱり、「帰れ!」コールだ。もう一度「RG!」コールが起こったところで帰ってきたRG。ようやく、ポーズを決めたと思ったら今度はブーイングの嵐だ。これで気を悪くしたRGは本当に引き上げてしまう。その隙に安生と1号はザ・℃を袋だたきに。すると調子良くRGがリングに帰還! 直立式ボディアタックで安生と1号を吹っ飛ばした。ところが、続く3発目をかわされたRGは安生&1号に捕獲される。そして、安生によってマットに頭をこすりつけられる人間マッチ攻撃の餌食。この攻撃は安生の前腕部、ロープを利用しても行われすっかりRGの戦意をそいでしまった。そのRGに対して、1号はコブラツイスト。この攻撃はザ・℃がカットにようやく脱出することができた。これで気力を取り戻したか、RGは1号のパンチ攻撃を受け止めると腕を掴んでロープを拝み渡り! しかし、お約束のように途中で足を滑らせてロープで股間を殴打。さらに安生&1号の二人からアトミックドロップを食らって大きく吹っ飛んだ。ようやく1号にパンチをぶち込んで脱出したRG。代わったザ・℃はローキックの連打とパンチの連打で1号を追い込んでいく。勢いに乗ったザ・℃はCの字ストレッチを連発。さらにザ・℃はDDCの体勢に。ところが、ここでRGがタッチを要求。ザ・℃に痛めつけられた1号を首投げで倒すと、ザ・℃にコーナーに上るように促す。しかし、ザ・℃が上ったはいいものの、RGは1号を押さえておくことができない。立ち上がった1号からRGはパンチ攻撃を食らってしまう。コーナーに上がったザ・℃は所在なさげだったが、RGを救出して再び1号をマットに寝かせる。しかし、何度やってもRGは1号を押さえておくことができない。結局、ザ・℃は1号からデッドリードライブを食らうハメに陥ってしまった。ザ・℃を場外に追いやった安生と1号は、RGの試合用のパンツを脱がしてふんどし姿にしてからいたぶり始める。そして、一気に勝負を決めようとトレイン攻撃だ。ところがRGはこれをかわして、カウンターの直立式ボディアタックを安生に炸裂させる。さらに1号にはフライングニールキック! 勢いに乗ったRGは汚いケツを思いっきり1号の顔面にこすりつける。これで大きなダメージを負った1号に、RGはウラカン・ラナ! 見事に3カウントを奪って、RG&ザ・℃が勝利を飾った。
試合後、マイクを持ったRGは、「ハッスルの新・名コンビ、℃&RGが、今からTシャツ売り場でサインしまくるから来てくださ〜い!」とここぞとばかりにアピール! そして、最後に「ありがとうございましタイガードライバー!」で渾身の一発ギャグを披露したRGだったが、もちろん会場からは大ブーイングが飛んだのだった。
マッスル坂井×
@0分21秒 横入り式回転エビ固め TAJIRI○ マッスル坂井×
A0分2秒 綱引き TAJIRI× マッスル坂井○
B12分26秒 片エビ固め TAJIRI○ マッスル坂井×
9月、入団が発表されたハッスル新入団選手の中で、ひときわ異彩を放っていた男、“模倣の天才”マッスル坂井。知る人ぞ知る、この男は、DDTプロレスリング、『マッスル』を主戦場に活躍中の現役レスラーなのだ。
2002年6月、練習生としてDDTに参戦した坂井は、アイアンマン・ヘビーメタル級王座、DDTエクストリーム王座などを獲得。その一方で、2004年10月には、「行こうよ! プロレスの向こう側!」というキャッチコピーのもと、坂井自ら『マッスル』を旗揚げし、独自の世界観を築き上げてきたのだ。また、DDTにおいては、映像部門・DDTテックの代表取締役という肩書きも持っており、煽りVTRなどの映像制作でも異才を発揮している。そんな坂井が、なぜ、こともあろうにハッスル入団!?
そして、新入団選手5名によって、10・10『ハッスル・ジハード2009』(両国国技館)のデビューを賭けて争われたサバイバルマッチ。ところが、“ストロングハッスル”にビビって他団体移籍、自動車教習所へ進学、KGの下着泥棒事件、謎の海賊男乱入などにより、続々と脱落者が出る中、最後に残ったひとりが坂井だったのだ!
これにより、なんの労も無く両国デビューの夢切符を掴んだ坂井。しかも、デビュー戦の相手は、元WWEスーパースターのTAJIRIという超破格の扱い。ところが、事態はここから一気に急変する!
なんと、脱落していった坂井以外の新人選手による訴えで、すべては坂井の“いやがらせプラン”による罠だったことが発覚! これに対し、悪魔に魂を売ってまでハッスルでデビューしたかったことをアピールした坂井は、最後は己の力でライバルたちを蹴散らし、正式にハッスルデビューを掴み取ったのだ。
これにより、ついにハッスルでのデビューを決めた坂井だが、この男、やはり只者ではなかった! 坂井の目的、それは“ハッスル乗っ取り”。なんと“プロレス的安心感の象徴”であるTAJIRIとの勝負を制したら、ハッスルを“マッスルエンターテインメント”に社名変更し、全権を支配すると勝手に宣言してしまったのだ!
一体どこまでが本気なのかサッパリわからない坂井の“ハッスル乗っ取り宣言”。迎え撃つTAJIRIとしては、試合形式も決まらない中で厄介な相手と対峙することとなるわけだが、はたして、坂井はハッスルをマッスルワールドで支配することができるのか!?
閉じる両者が入場したところでリングアナウンサーからルール説明が始まる……と思いきや、なんと坂井がその声を遮るように卑劣な先制攻撃! いきなりTAJIRIをコーナーに押し込んでいく。ところがTAJIRIは冷静に坂井を捌いて回転十字固め! アッサリと3カウントを奪ってしまったのだった。これで試合は終わりなのか? しかし、坂井は場外に出てマイクを握ると、「ルールを説明する前に試合をしてどうすんですか!」と、自分のことは棚に上げてTAJIRIを非難。そして、「あのう多少順番が逆になってしまいましたが、この試合は3本勝負で行います! 1本目はプロレスリングルール。2本目はいそいそとと用意させていただいた日本の国技綱引きでやらせていただきたいと思います。運動会シーズン、綱引きをやらずして何がハッスルですか! 正々堂々と綱を引いてくださいよ! 3本目はブルロープマッチでいく段取りもついてますので」と説明し始めた。これをTAJIRIが飲んだことにより、2本目の綱引きがスタート。ところが、TAJIRIが準備をする前に坂井が綱を引いて終了! 2本目は坂井が卑劣な手で勝利を奪った。さらに続けてロープで殴打して、3本目のスミダクブルロープデスマッチが開始された。この試合は墨田区にある全てのロープが有効になるという意味不明のデスマッチだ。先手を奪った坂井はロープで徹底的にTAJIRIを叩いて優位に立つ。さらにどこからかパラシュートに取り付けるような安全ベルトを持ち出してTAJIRIを殴打。そして、安全ベルトをTAJIRIに着せると、先ほどのブルロープの先っぽを安全ベルトの金具に装着させてしまった。これで身動きのできないTAJIRIを引っ張り始める坂井。ところが! 坂井はそこからどうやって攻撃していいのかがわからない。場外に出てTAJIRIを引っ張りながらも、「どうしたらいいんですか!」と観客に聞く始末だ。そんな状況でもまだまだ坂井の優位は変わらない。たまらず坂井の奸計の被害に遭った練習生がTAJIRI救出のために襲いかかるが、強烈なビンタで返り討ちだ。ようやくリングに戻ると、ストンピングを食らわせてから、ブルロープを外してカバー。しかし、ここはTAJIRIがカウント2でキックアウト。すると今度はなぜか普通のプロレスのようなロープワークの攻防に移る。しかし、動きのぎこちない坂井の背中を踏みつけて優位に立ったTAJIRIはトラースキック、ブレーンバスターを決める。そして、新弟子に稽古をつけるように、首投げ、ヒップトスを次々と決めていく。場内からはたまらず「練習生!」コールだ。もはやヘロヘロになった坂井をまたもや強制的にロープワークをさせるTAJIRI。逆エビ固めを決めてキッチリと痛めつけてから、余裕で坂井に手を差し出す。だが、その手を怒りの形相で払いのけた坂井。ところがTAJIRIは冷静にハンドスプリング式エルボーアタックをお見舞いだ。今度はわざと坂井のチョップを受け続けるが、お返しに坂井よりも強烈な逆水平チョップを食らわせていく。もはや試合というよりも練習生に対するしごきに近い。続いてはわざと四つん這いになって誘うTAJIRI。坂井にバックを奪わせると、自らコントロールしてグランドの攻防を繰り広げる。さすがの坂井も大人しくなったか、続いてTAJIRIが差し出した手はがっちりと握り、クリーンファイトを誓う。そして、今度こそはと突進ファイトでTAJIRIをコーナーに押し込んでいく。これに対してTAJIRIはまたも回転十字固め! しかし、坂井はこれをキックアウト。そして、渾身のマッスルボンバーだ! さすがのTAJIRIもこれにはダウン。坂井はハッスルポーズで気合いを入れると、さっきまで敵対していた練習生たちも涙を流しながら坂井にエールを贈り始める。だが、坂井の反撃もここまで。最後はTAJIRIのバズソーキックを側頭部に被弾! 無念の3カウントを聞いたのだった。
試合後、マイクを持った坂井は、「今日はありがとうございました!」とまずは対戦相手のTAJIRIに一礼、続いて、「会場にお集まりのお客様、どうもありがとうございました!」と観客にも礼をすると、リング中央でTAJIRIとガッチリ握手! そして、TAJIRIがハッスルポーズをする一方で、ちゃっかりマッスルポーズを決めた坂井は、最後に四方の観客にお辞儀をし、退場して行ったのだった。
12分54秒 片エビ固め
ハッスルの未来を担う若きハッスラーたちが、両国という大舞台でついに“世界”へと飛躍する!
8・27『越中詩郎デビュー30周年記念 ハッスル外伝“やってやるって!!”』のオープニングマッチにおいて、フレッシュかつ、熱く激しい闘いを繰り広げ、この大会に参戦していた“ジュニアの重鎮”獣神サンダー・ライガーを「ハッスルにも闘いがある!」と唸らせてみせた“日本で無名、世界のスーパースター”大原はじめ&“カラテガール”KG。今、ハッスルで最も期待されているこの若き二人が、今宵、それぞれがタッグパートナーを自らブッキングし、スペシャルタッグマッチとして激突する!
大原がタッグを組むパートナーは、アメリカ、メキシコ、そして日本のトップ団体で数々の活躍を見せてきた元WWEスーパースター、“狂った天才戦士”スペル・クレイジー。これに対し、KGも元WWEスーパースターであるTAJIRIの協力を得て、超大物スターのブッキングをすることを明言! 大会当日まで明かされなかったパートナーXは、はたして、一体誰なのか!?
ライガーを唸らせた“ストロングハッスル”が今宵も爆発する!!
閉じるまずは大原&クレイジー組が入場。KGとXを待つ。さあ、Xとは誰なのか? と、会場に響き渡るのはなんと『セパラドス』! そう、KGのパートナーは大原の師匠でもある“世界の究極龍”ウルティモ・ドラゴンだ! 先発はKGと大原でスタート。まずは軽く打撃で様子の見合いだ。ここで大原がタックルを仕掛けてくるが、KGは冷静に対処。キッチリとがぶって大原のタックルを切ると、ボディにパンチを叩き込む。しかし、続く2発目のタックルでは大原がテイクダウンに成功。ところが、KGはガードポジションからの腕ひしぎでこの状況を凌ぐと、鋭い蹴りを叩き込んでいった。大原も負けていない。強烈なカウンターのエルボーアタックで流れを変えると、ストンピングの嵐だ。ならばとKGも代わったクレイジーに対して、アームドラッグや人工衛星ヘッドシザーズで対抗し、この攻防をリードしてみせた。そして、遂にウルティモにタッチ。ウルティモとクレイジーという世界的なスーパースターの攻防だが、ウルティモがモンキーフィリップを次々と成功させていく。ここでたまらずクレイジーは大原にタッチ。ちょっとやりづらそうな大原に対し、手を差し出し「正々堂々とやろう」と促すウルティモ。ところがこれは罠! ウルティモは握手すると見せかけてストンピングを食らわすと、大原の蹴り足を掴んだ足払いなどで弟子の大原を軽くあしらってみせた。だが、続くKGが大原に捕まる。風車式バックブリーカーでKGにダメージを与えた大原はサッカーボールキックで追撃。さらにタッチを受けたクレイジーが巧みにレフェリーの注意をそらせて、大原と二人がかりによるストンピングを食らわせていく。クレイジーの猛攻は止まらない。バックブリーカー、コーナーポストに落下させたりとタップリとKGをいたぶっていく。タッチを受けた大原もKGの髪の毛を掴んでマットに何度も頭を叩き付けると、必殺のカメハメ波! これにはKGも大きく吹っ飛んだ。だが、KGの闘志も衰えない。コーナーでの攻撃を試みた大原にカウンターのドロップキックを炸裂させると、人工衛星式の飛びつきDDTで大原の頭をマットに串刺しにする。するとタッチを受けたウルティモがクレイジーと大原をまとめて蹴散らす大活躍だ。生き返ったKGもウルティモと連携攻撃を次々と決めていく。ウルティモがクレイジーにトペを食らわせれば、KGは大原にエプロンサイドを走り込んでのダイビングヒップアタックを決める。大原とクレイジーも反撃だ。KGのケツ爆弾を食らいながらも大原はKGとの場外戦で優位に立つと、ウルティモにはロープを使ってのスタンガン攻撃。さらに「俺もやってやるって!」と叫んでコーナーに立った大原。しかし、ウルティモは大原のダイブ攻撃をドロップキックで迎撃。そして、「ちょっと待った!」と声をかけて戸惑わせてから、強烈なローリングソバットを大原の土手っ腹に炸裂させる。悶絶した大原にウルティモは必殺のアサイDDT! KGが場外でクレイジーにスリーパーをかけて食らいついている間に、大原から3カウントを奪ったのだった。