試合後、マイクを握った佐藤は、「おい、ジェット! おまえのハッスル、こんなもんじゃねえだろう? もっと、ハッスルしようぜ!」とエール。このエールにジェットも応えた。「ここにいる佐藤耕平、俺がプロレスに入った時からずっと身近で一番でっかい先輩だった。自分がこんな状況の時だからこそ、耕平さんみたいな……いままでこの人に勝とうなんて一度も思ったことなかったッスよ。でも、こんな時だからこそ、あんたにチャレンジしたかった。俺にとっちゃ、一番身近なこの4人が俺のハッスルです。今日からが俺のハッスルです。第一回のメイン、この4人でできたことを嬉しく思います! (佐藤に向かって)いつか絶対に倒すからな! 敵増えてばかりだけど、よろしくお願いします!」と気力を振り絞って宣言した。
そして、最後は「もうしんみりしたのやめましょう! パーッとハッスルポーズで明日の元気養いましょうよ! 本当に皆さん、こんなにたくさんの皆さん、ありがとうございました。なんといっても俺の舞台です。坂田がいつ帰ってきたって、もう誰にも譲りませんよ!」と力強くファンに挨拶し、ハッスルポーズで締め括ったのだった。
■試合後のジェットと崔のコメント
ジェット こんな時だからこそ、努力してプロレスラーになった人間の姿を見せたかったんです。ハッスルは死にませんよ。日本がこういう時だからこそハッスルするんです。坂田も大きな土産をもって帰ってきてくれると思います。
崔 俺も俺なりの応援だし、こいつ結婚考えていた女の子にふられたんです。競馬で借金も450万ある。そんな彼を応援していきたいと思います。
ジェット 半分以上嘘だと思っていてください(笑)。でも、こんな状況でも忘れずにハッスルしていきます。ハッスルは死にませんよ!
崔領二
×若鷹ジェット信介
“モンスターK'”佐藤耕平○
KAMIKAZE
16分56秒、ジャーマンスープレックス
世界ヘビー級王座のベルトを手にした崔を伴って、ジェットは元気に入場。NWAインターコンチネンタルタッグ王者の佐藤&KAMIKAZEを迎え撃つ。ZERO1の誇るチャンピオンたちに囲まれ、ジェットは何を見せるのか?
閉じる先発の崔とKAMIKAZEの攻防のあと、登場したジェット。自ら佐藤を呼びこんで、挑んでいく。その心意気に対して、佐藤は凄まじいチョップとキックで返答。ジェットも果敢に反撃するが、佐藤には通じない。続くKAMIKAZEからも強烈なチョップ、エルボースマッシュ、ボディスラムを受けたジェット。続けて、佐藤からも場外でたっぷりと痛めつけられた。
リングに戻ると、KAMIKAZEと佐藤に代わりばんこに逆片エビ固め。もはや足元も覚束ないジェットに佐藤は容赦なくヒザ蹴りを叩き込む。続くKAMIKAZEはコブラツイストだ。何度脱出しても、様々な方法でKAMIKAZEはジェットに絡みついていく。コーナーの最上段でもジェットはコブラツイストを極められてしまったのだ。その後も佐藤のキック攻撃にさらされたジェット。しかし、観客の声援に奮い起ち、なんとか延髄斬りを決めて、ようやく長いローンバトルから脱出したのだった。
代わった崔がKAMIKAZEに雪崩式ブレーンバスターを決めて、チャンスを作る。そして、ジェットがミサイルキックで追撃だ。しかし、反撃も長くは続かず、再び捕まったジェット。KAMIKAZEのムーンサルト、佐藤のダイビングニーを続けて被弾し、ダブルのトラースキックも食らってしまった。このピンチに崔が救出に入る。KAMIKAZEを場外に蹴散らすと、佐藤をボム系の技で叩きつけて再びチャンスを作った。そして、ジェットはダイビングボディプレスを食らわすと、フルスイングの張り手を一撃! さらに逆さ押さえ込みをローリングしながら仕掛け、佐藤から3カウントを狙いにいく。しかし、ロープに飛んだところをニーリフトで迎撃され失速。ドリラーホール・パイルドライバーでマットに串刺しにされると、最後はぶっこ抜きジャーマンで3カウントを奪われた。
○大谷晋二郎
小笠原和彦
矢野啓太×
ウィル・ギブソン
16分12秒、スパイラルボム
閉じる先発の小笠原は空手殺法でギブソンを圧倒。だが、グラウンドに引き込まれると苦戦を強いられる。せっかく大谷が矢野を捕まえても、あっという間に逆転されてしまう小笠原。ギブソンにはアルゼンチンバックブリーカーで痛めつけられ、その後もローンバトルを強いられた。
しかし、意地の浴びせ蹴りを食らわせ脱出。勢いを盛り返した大谷軍は、まず大谷が矢野を捕まえて顔面ウォッシュ。さらにこれと連動するかのように小笠原も串刺し式の低空ドロップキックを炸裂させた。矢野も意地の啓ちゃんボンバーで大谷にやり返す。ギブソンも気合いの入ったチョップで大谷に対抗だ。しかし、大谷の牙城は揺るがない。ジャンピングキックでギブソンの動きを止めると、小笠原とダブルの正拳突きを土手っ腹にお見舞いだ。
そして、小笠原は勢いに乗って正拳突きで矢野を攻め立てる。一時は矢野のトリッキーな動きに翻弄されるものの、すぐさま蹴り技で挽回。矢野も変わった大谷にローリングクレイドルを仕掛けるものの、3カウントは奪えず。最後は大谷の強烈な投げっぱなしジャーマン、スパイラルボムを食らって、マットに沈んだ。
18分01秒、ミステリオ・ラナ
閉じる澤組の挑発に乗って、アジャが先発で登場。無理やり先発にさせられてしまったイオは、果敢に立ち向かうものの、攻撃が全くアジャに通じない。勢いに乗るアジャには男子のめんたいと澤が束になっても敵わない。続くニセHGのハードゲイ殺法にも今度はめんたいが圧倒される。さらに澤があろうことがアジャのオッパイにダブルパンチを食らわせる暴挙! これに怒り狂ったアジャに澤、めんたいは制裁を食らってしまった。
その後、めんたいがラ・ケプラーダ、イオがダイビングボディプレスを場外に発射。これをきっかけに両軍は場外で大乱闘を開始だ。しかし、ここでも劣勢の澤組。イオがニセHG、アジャに捕まりローンバトルを強いられる。しかし、藤田にコルバタを決めて脱出したイオ。変わっためんたいはスピードを活かした闘い方で藤田を攻め立てる。澤もめんたいの勢いに乗ってレッグラリアットを炸裂させる。しかし、続くシャイニングウィザードは藤田がラリアットで迎撃。アジャにも蹂躙された澤は、ニセHGの股間あてがいにも苦しめられる。
続くイオもミサイルキック、619、スワンダイブ式ミサイルキックでニセHGを攻撃するも、仕留めるには至らない。逆にニセHGのパワーボムを食らい、アジャ組に捕まってしまった。ニセHGに羽交い締めにされるイオ。アジャは裏拳をかまそうと狙っている。ところが、アジャの裏拳が放たれた瞬間、イオはこれを間一髪回避! ダメージを負ったニセHGにミステリオ・ラナを決めて、3カウントを奪った。
×@UEXILE
スーパー宇宙パワー○
閉じるやはり「宇宙の強豪P」の正体はハッスル軍と抗争を続けるスーパー宇宙パワー。しかも、試合時間は60分3本勝負。「1本でいいッス!」と嫌がる@UEXILEだったが、無理やり試合に突入させられると、すぐさまスリーパーでギブアップ。あっという間に1本目を奪われる。
2本目は宇宙パワーの容赦ない打撃が@UEXILEを襲う。しかし、@UEXILEも意地を見せる。サッカーボールキックからのフォールはキックアウト。ブレーンバスターを後方に着地してかわしたり、コルバタを決めるサプライズも見せた。そして、コーナーに上った@UEXILE。しかし、宇宙パワーの「チョウシニノルンジャナイ。オリテコイ」という命令に従って、リングへ。再び宇宙パワーの打撃を食らわされると、最後はキャメルクラッチでギブアップした。
本来ならば3本勝負で2本奪われれば勝負ありだ。しかし、宇宙パワーの「オマエモハッスルノイチインナラ、イジヲミセロッス」という呼びかけもあり、本当に3本目が始まった。もちろん、敵うはずもなく、最後はラリアットで3カウントを聞いた@UEXILE。しかし、予想外の意地を見せた@UEXILEに宇宙パワーは、「ハッスルデガンバルッス!」とエールを送ったのだった。
○スーパー宇宙パワー
一本目[3分12秒、フェイスロック]
二本目[3分42秒、キャメルクラッチ]
三本目[2分32秒、ラリアット]
×@UEXILE
△ニック・プリモ
ブッファ△
10分時間切れ引き分け
ZERO1に上がる外国人選手同士の一騎打ち。プリモは元WCWクルーザー級王者のジ・アーチスト(プリンス・イヤウケア)を父親に持つ二世選手。一方、ブッファはラッパー風キャラの黒人選手。ZERO1で生き残りをかけた外国人対決の行方はたして!?
×ばってん多摩川
見た目が邦彦○
2分04秒、ダイビングフットスタンプ
かつて坂田亘がオーナーを務める代官山の『わたる』(現在閉店)でアルバイトをしていたお笑い芸人・ばってん多摩川。ばってんにとってジェットは九州産業大プロレス同好会の先輩にあたる。自分を雇ってくれたオーナーが不在のため大ピンチに陥ったハッスル&ジェットのために、恩着せがましくハッスル参戦をアピールしてきたばってん。試合でしっかり恩を返し、ハッスルのピンチを救うことができるのか!?
閉じるばってんの相手は、同じ西口プロレスの先輩で俳優・三田村邦彦にそっくりのお笑い芸人・見た目が邦彦。華麗な空中殺法を武器としている。一方、コテコテのアメリカ国旗をあしらったコスチュームでばってんポーズを観客に見せつけながら入場のばってん。ばってんが女性ファンに顔を近づけると悲鳴があがる。
試合開始早々、幸先良くばってんボンバーを炸裂させたばってん。しかし、見た目が得意技の見た目がクラッチなどでばってんを翻弄するとアッサリ丸め込んで秒殺勝ち。これには観客から「エーッ!?」という声が沸き起こる。すると、ばってんは「せっかくハッスルに参戦したのに秒殺だなんて、ばってんでしょう!」と逆切れ。ここで、黄色のリベラジャンパーを着た男が颯爽と現われ持ってたタライでばってんを急襲。なんとこの男は、今回のハッスルでマッチメイクから漏れていた佐野直だ。
佐野は「ハッスルのリングで茶番を見せやがって。最近、俺にブーイングを飛ばす奴はダサいっていうふうに言われてるんだぞ!」とアピール。するとここで1vs2のハンデキャップマッチが提案されて試合再開。佐野vsばってん&見た目となると思われたが、佐野と見た目が結託。ばってんがひとりで闘うこととなる。
ここでばってんは「だったら自分もパートナーを連れて来るぞ!」とアピール。ばってんはバックステージに下がると、入場ゲートから現われたのは、かつて全日本プロレスで活躍していたパトリオットのマスクを被った男だ。そのパトリオット風の男はいきなりコーナーからのパトリオットミサイルを佐野めがけて発射。さらに、見た目をフルネルソンバスターで叩き付ける。ここでパトリオット風の男は観客に「どうもー、パトリオットでーす。この会場にジ・イーグルの方、いらっしゃいませんかー? ザ・ラクロスの方、いませんかー?」とアピール。しかし、ここで佐野がマスク剥ぎにかかるとやはり正体はばってんだ。
ならばとばってんは、ACジャパンのCM「あいさつの魔法」を口ずさみながら「ポポポポーン!」と手刀を落とすも、佐野&見た目にアッサリかわされて自爆。最後は見た目がコーナートップから強烈なダイビングフットスタンプをばってんのだらなしない腹に落下させて沈めた。
・再試合
佐野直&○見た目が邦彦
[2分04秒、ダイビングフットスタンプ]
×ばってん多摩川