高田総統以下、モンスター軍のメンバーがバルコニーに勢揃いすると、さっそくアン・ジョー司令長官&島田工作員が観客に「総統」コールを促す。場内に大「総統」コールが巻き起こるなか、高田総統は「いいよ! よ〜く頑張った。最後はダラけてきたけど、よ〜く頑張った!」と、会場の「総統」コールにご機嫌だ! 続けて、高田総統は「栃木大会が近いというのにさ、宇都宮の餃子が壊れちゃいました。我こそが高田モンスター軍総統、そして、ハッスルの偉大なる支配者、高田だ!」と自己紹介。すかさずアン&島田が、「総統」コールを観客に促すと、またしても場内は大「総統」コールだ!
すると、ここで高田総統は、「おい、モンスターKよ。亀田はどこに行ったんだ。亀田は? まさか、この私に挨拶しないで帰ったんじゃないだろうな?」と川田を問い詰めると、すかさず川田は、「帰りましたよ。あいつは、俺に惚れたんですよ。べつに、総統に惚れたわけじゃないんで」と火に油を注ぐような発言をすると、さらに「あれ? 挨拶に来ないこと、怒ってるんじゃないでしょうね? まさか、総統はそんなちっちゃな方じゃないよな〜」と、恐れ知らずの挑発だ!
失礼な態度の川田に対して、「嫌なことを言うねえ。まあ、私ほどの人物が、気にかけるような器じゃないけどな」と怒りを押し殺すと、続けて高田総統は川田に向かって、「おい、モンスターK! 10日後の決勝に向けて、栃木はずいぶん盛り上がってるらしいじゃないか」と話を振ると、すかさず川田は「すごいことになっちゃってますよ!」と、これに呼応。さらに川田は、「宇都宮の駅と体育館は、ものすごく交通の便が悪いんですけど、県知事に俺が頼んで、そこをシャトルバスが通るようになったんですよ! なんか、俺が行政を動かしちゃったって感じ?」と、ここぞとばかりにアピールだ! これに対して、高田総統は「シャトルバスぐらいで勝ち誇った顔をしてるんじゃないよ! そんなもん自慢にならないよ!!」と調子に乗る川田をピシャリ! 続けて、「どうせあれだろ? あの辺は土地がいっぱい余ってるだろ? 私がさ、駅のすぐ近くに新しい体育館を建ててやるよ!」と、川田に負けじと仰天発言! これには、場内から「オーッ!」という驚きの声が沸き起こる。
と、ここで川田は、GP決勝戦で闘う坂田に向かって、「お前には、こんなマネができないだろ?」と挑発すると、続けて「今日は気分がいいから言っちゃうかな。ハッスルのエースは、お前じゃなくて、俺だよ!」と、まさかのエース宣言だ! これに対して、坂田は「おい! ふざけんな、万年2番手が! ダルマのおっさんにな、どこのちびっ子が憧れるんだよ!」とツッコミを入れると、「栃木でいろいろやってるのはご苦労なこったがな、優勝するのはこの俺だ! お前は俺の当て馬だ!」と優勝宣言だ!
この坂田の優勝宣言に対して、川田は「ボノが勝ち上がってくればいいのによ、お前が勝ち上がってきたから、栃木のプロモーションに苦労してんだよ! それに、栃木に限った話じゃなくてよ、お前は本当に人気がないな」とキツイ言葉を坂田に浴びせると、さらに高田総統も「あれだよ、アホのグッズが売れないって、物販のスタッフが嘆いていたよ!」と追い打ちをかける。これを受けて坂田は、「俺のイメージをどんどん下げているのは、お前らだろ!」と反論すると、続けて「いいか、俺が優勝して、高田! お前を潰せば、正真正銘、俺の天下だ! そのときは、全員お前らを俺の使いっ走りにしてやるからな! いいか、俺こそが、ハッスルだよ!」と高らかにアピールしたところで、かぶせるようにして川田も「俺こそが、ハッスルだよ!」と猛アピール! このやり取りに、場内もおおいに盛り上がる。
勢いに乗った川田は、「俺はGPで優勝して、川田のハッスルにしてやるんだ!」と、改めてエース宣言! さらに、坂田に向かって「お前は、居酒屋に専念しておけ! まあ、居酒屋でも天下は取れねえけどな!」と、“これでもか〜”と挑発だ! ところが、「うん。飲食店っていうのは、難しいんだよな」と妙な納得をする高田総統。これには、場内からも笑いが漏れる。
ここで高田総統は、「モンスターK、よく聞けよ! お前が優勝した暁には、間違いなくCDデビューの夢を叶えてやるよ!」と川田に約束。これを受けて川田は、「そのときは、来月ここでデビュー曲を披露していいですか? なんだったら、総統はバックコーラスでもいいですよ」とまたしても仰天プランをブチ上げるも、高田総統は「お前のバックコーラスをやるなら、死んだほうがマシだよ!」と断固拒否だ!
すると、高田総統は、口撃のターゲットを坂田に向けると、「おい、アホの坂田! 貴様が優勝した暁には、そんじょそこらのベルトとはわけが違うぞ! チャンピオンベルト! そして、私と闘う権利を与えてやろう」と、川田のときと同様、GP優勝の副賞をちゃんと与えることを約束。続けて、高田総統は「栃木では己の夢を叶えるために、死ぬ気でハッスルしたまえ!」と川田&坂田にハッパをかけると、最後は観客に向かって「そして、下々の諸君もよく聞け! モンスターKも言ってた通り、栃木はど田舎だ! もの凄〜く不便な所だ! へんぴな所だよ! へき地だよ! 陸の孤島だよ! しかしだ! この便利な世の中で、あえて不便を味わうのも、また、乙なものだ。東京から宇都宮なんて、たいしたことないよ。ぜひとも、栃木に遊びに来てくれたまえよ! では、決勝の会場でお会いしよう! バッドラックだ!!」と言い残し、モンスター軍を引き連れた去って行ったのだった。
モンスター軍が去り、リング上にハッスル軍のメンバーが。と、ここで、TAJIRIが「いや〜坂田さん、やっかいなことになっちゃいましたね。決勝戦は、川田のおっさんだけじゃなくて、栃木県民全員が相手になっちゃったようなもんですよ」と心配すると、坂田は「えっ!? 栃木県民? 全員?」と驚きの声を上げる。しかし、坂田は「でも、俺はそのくらいのつもりで闘うよ。こうなったら、ハッスル軍vs栃木県の全面戦争だよ!」となんと栃木県に宣戦布告をかますと、ここでRGが「今度の栃木大会、すべての応援が川田に送られると予想されます。だから、ファンのみなさん! 栃木に密航してください!」と観客にアピール! さらに、長尾も「坂田さん、ゼウスは俺がしばきますから、絶対に優勝してください!」とエールを贈ると、TAJIRIも「坂田さん、真のエースになる人は、追い込まれれば追い込まれるほど、底力を発揮する、そういうタイプの人間だと思うんですよ。それに、去年、あなたはエスペランサーに勝ってるし、どんな逆境でも跳ね返してきたんだから、決勝戦も気合いを入れていきましょう!」とゲキを飛ばす。
ハッスル軍のみんなからエールを受け取った坂田は、「俺がやらなきゃ、誰がやるんだよ! 絶対に俺が優勝するぞ!」と力強く優勝宣言をブチかますと、最後に「冷静に考えてみろ。川田の夢はCDデビューだぞ! ハッスルの未来に関係があるのか? いいか? 必ず、俺が優勝して、ハッスルをメジャーに押し上げてやるよ! そして、年末に大勝負を仕掛けるぞ!! みなさん、栃木まで応援をよろしくお願いします!!」とアピールし、観客と一緒にハッスルポーズで締めくくったのだった。
8分4秒 No.19
10・26『ハッスル・ツアー2008〜10.26 in TOCHIGI〜』(宇都宮市清原体育館)で行なわれる『ハッスルGP2008』決勝戦で優勝を争う“モンスターK”川田利明と坂田亘が、前哨戦で直接対決! 悲願の地元優勝に向けて波に乗る川田に対し、GP1回戦から次々と強豪を退け“ハッスラーNO.1”への階段を着実に上っている坂田。前哨戦で勝利を挙げ、さらに勢いをつけることができるのは、一体どっちだ!?
場内ビジョンには、ハッスル軍控室が映し出される。そこには、決戦を控える坂田とTAJIRIの姿が! TAJIRIは、坂田に向かって「坂田さん。決勝戦はかなりのアウェーになると思うんですよ。たぶん、ファンのほとんどは、川田に勝って欲しいと思ってますから」と話を切り出すと、これを受けて坂田は、「別にどうってことねえよ」と、余裕の構えを見せる。続けて、坂田は「俺は、このGP、お前や、越中、ボノ……一流のなかの一流に勝って、ここまで這い上がって来たんだ。どこぞの馬の骨や、歌合戦で勝ち上がってきた奴とは違うんだよ」と、決戦に向けて闘志を燃やす。
さらに坂田は、「あとな、TAJIRI、どんなアウェーだろうが、最終的にはファンを感動させるのが、エースってもんだろ」と語りかけると、「田舎もんは、所詮、単純だ。俺が勝って、栃木を川田色から坂田色に染めてみせる。俺こそ、ハッスルだよ!」とGP決勝戦に向けて強い意気込みを見せると、
これにはTAJIRIも、「あの根拠のない自信は、間違いなく一流だな……」と、半ば呆れ気味ながらも感心するしかなかったのだった。
閉じる先頭を切って入場してきたゼウスは勢い込んでリングイン。待ち受ける坂田&TAJIRIをあっという間に場外に追いやった。そして、戻ってきたTAJIRIがタランチュラを仕掛けてくると、パワーで振りほどき、ロープに強打。ならばと仕掛けてきたTAJIRIの回転十字固めもパワーでマットに叩き付けてしまった。そして、TAJIRIをリフトアップスラムと、怪力は健在だ。続いては決勝戦でぶつかる川田と坂田の対戦だ。川田は坂田に対してキックで先手を奪うと、ボディスラムで叩き付けてからゼウスにタッチ。これには坂田も不満顔だ。しかし、ゼウスは構わずベアーハッグで絞め上げると、続いて両手で坂田の頭を絞め上げていく。これをTAJIRIがゼウスの頭を小突くようにカット。再三からかうようにゼウスの頭を引っぱたくと、最後はドロップキックを食らわせた。そして、坂田からタッチを受けると、怒りのゼウスをテクニックで翻弄。ハンドスプリング式エルボーアタック、前方回転エビ固めを潰されても股間をすり抜けてバックキックを頭部に食らわすなど、ゼウスを手玉に取る。しかし、不意に川田のラリアットを食らって、動きがストップ。川田の猛攻の前にたちまちピンチに陥った。だが川田がTAJIRIをパワーボムの体勢に捕らえたところで、坂田がこれをカット。TAJIRIからタッチを受けた坂田は、川田とのキック合戦にも競り勝ってみせた。一方のモンスター軍もゼウスが坂田&TAJIRIをフライングラリアットで二人まとめて吹っ飛ばす。これで流れを掴んだモンスター軍は一気呵成の攻撃だ。ゼウスは怪力で倒れているTAJIRIをブレーンバスターでぶっこ抜き、マットに叩き付ける。そして、最後はチョークスラムでTAJIRIからフォールを奪った。
見事前哨戦を制した川田&ゼウスの師弟タッグ。と、ここでゼウスがマイクを持つと、坂田に向かって「おい、坂田! お前なんかな、エースの器ちゃうで! ホンマのエースってのはな……」とキツイ言葉を浴びせかけたところで、坂田&TAJIRIのセコンドに付いていた長尾浩志が、「おい、お前!」と、猛然とゼウスに突っかかる! これに対して、「誰に言うとんねん、しばくぞコラッ!!」と、やり返すゼウス。と、ここで「おいおい、私の時間を邪魔するんじゃないよ!」という声が! すると場内に『威風堂々』が鳴り響き、ステージから姿を現わしたのは高田総統だ!!
8分46秒 パワーボム
“ミスタープロレス”天龍源一郎……今年でキャリア32年。
アントニオ猪木、ジャイアント馬場から日本人で唯一フォールを取ったという輝かしい経歴もどこへやら……秋の深まりとともに、いま、天龍に忍び寄る引退の危機……。
事の発端は、優勝候補のひとりとして臨んだ『ハッスルGP2008』にあった。GP1回戦でボノちゃんと対戦した際、天龍は脇腹を負傷。以降、ケガの回復がよろしくないせいか、連戦連敗と苦戦が続く……。
と、そこに、闘えない老いぼれは目障りだと高田総統から特命を受けて登場した特命係長・島田工作員が、9・17後楽園大会でハンディキャップマッチを実施! 多勢に無勢で敗れた天龍は、公衆の面前で屈辱を受けることとなった。
ところが! そこに駆け付けたのが、かつての盟友・越中詩郎だ! 同じ中高年同士、これ以上ない心強い味方を得た天龍。続く9・28名古屋大会、迎えた相手は島田工作員が送り込んだ刺客、“野獣”ボブ・サップだ! いよいよ天龍に完全復活の狼煙が上がる、と思いきや、気持ちの弱さがカラダに出たのか、またもや敗北。天龍源一郎、復活の日はいつになるのか……!?
と、ここで映像が切り替わり、映し出されたのは、天龍がオーナーを務める『鮨処 しま田』でくつろぐ天龍&越中の姿が! ここで越中が「天龍さん、俺は悔しいっすよ。なんで、あんなヤドカリ野郎やサップになめられて。情けないと思わないんですか!?」と、天龍を問い詰める。これに対して天龍は、9・28名古屋大会での屈辱を思い出したのか、テーブルをドンッと叩くと、「俺だってよ、好きであんな無様な試合をしてんじゃねえよ」と反論するも、「アバラがよ……動かねえんだよっ! 悔しいけど、いよいよ……」と、引退を匂わせる。
と、ここでお茶を運んできた女性に対し、「あれ? あやなちゃん! 大きくなったな!」と声をかける越中。なんと、ここで登場したのは、天龍の愛娘・あやなさんだ! あやなさんは、父・天龍に向かって「お父さん! 前に私に言ったでしょ! 今日、一生懸命生きられない奴に、明日を生きる資格はないって。自分ができてないじゃん! そんな情けない奴、私のお父さんじゃない!!」と、あまりにもキツイ言葉を浴びせかける。すると、越中も「天龍さん、娘にここまで言われて、なんとも思わないんすか!」と、すかさず呼応。二人から責められる天龍は、「ガッデム!」と、悔しさをにじませたのだった……。
閉じるリングに上がるなり奇襲を仕掛けたサップ&ソルジャー。しかし、すぐさま天龍&越中も反撃だ。越中は場外に落ちたソルジャー目がけてダイビングヒップを発射! さらにサップもそこに突っ込んでくる。ならばと、今度は天龍がコーナーの最上段からダイブ! 男・天龍、捨て身の攻撃だ! しかし、相変わらずアバラが痛むのか、攻撃のリズムを掴めない。ソルジャーのダイビングエルボードロップには苦悶の表情を浮かべてしまった。しかし、ミサイルキックをかわして、ここは越中にタッチ。越中は相変わらず元気だ。ケツ爆弾でソルジャーを黙らせると、マスク剥ぎ攻撃。さらにソルジャーの張り手もものともせずにダイビングフットスタンプをお見舞いだ。しかし、ソルジャーもスピードを利用した攻撃で反撃に出る。そして、タッチを受けたサップがマウントパンチ、ハンマーパンチで越中をいたぶっていく。続いてソルジャーもブルドッキングヘッドロックを食らわした。だが、越中も黙っていない。すぐさまブレーンバスターで反撃して、天龍とタッチした。だが、天龍はソルジャーのドロップキックを土手っ腹に食らって悶絶。続けてサップからはコブラツイストを極められ、ピンチに陥った。やっぱり、今日も勝てないのか? しかし、今日の天龍は一味違った。サップのコブラを気力で外すと、アバラのテーピングを自らむしり取り、逆水平チョップで反撃だ。そして、なんとサップの巨体をブレーンバスターで投げ飛ばすという離れ業までやってのけた。これで勢いづいた天龍&越中。越中がケツ爆弾の乱れ打ちでソルジャーを追い込むと、天龍もサップを場外に落としてアシスト。最後は天龍がサップを食い止めている間に、越中がパワーボムでソルジャーを葬った。
試合後、マイクを持った島田は「おい、ジジイども、調子乗ってんじゃねえよ!」と挑発すると、すかさず天龍は島田に水の入ったペットボトルを投げつけ、さらに越中はイスを持って島田を追いかけるも、逃げ足の早い島田はそそくさと退散。すると、リングに戻ってきた越中が、「おい、島田! このままじゃ済まねえぞ、この野郎! 今度こそ、俺と天龍さんで反撃開始ですよ!」と、観客にアピール! さらに、越中は、「天龍さん、バリバリ、バリバリじゃないですか!」と天龍の復活に興奮を隠せないでいると、これを受けて天龍は、「天龍源一郎はな、まだまだ死なねえぞ、この野郎!」と完全復活をアピールだ!
ところが、この天龍のアピールに対し、越中は「でも、悪いんだけどさ、次の栃木大会、野暮用で休ませていただきます」と、まさかの衝撃告白! せっかく勢いに乗りかけたところで起きたまさかの事態に、困惑の表情を浮かべた天龍だったが、「まっ、今日は、ひさしぶりにうまい酒が飲めそうだよ。いまから、ウチの寿司屋でぐいっと一杯やるか! 娘に一本つけさすか、この野郎!」と、最後は満面の笑みを見せたのだった。
5分5秒 ボノちゃんフリップ
「ハッスルの横綱になって、パパに会う!」
母・インリン様との約束を胸に、『ハッスルGP2008』に挑んだボノちゃんだったが、はかなくも名古屋の空に夢は散った……。母を失った悲しみに耐えながらも、夢が支えてくれたから……。しかし、その支えを失ったボノちゃんは……。
ここで映像が切り替わり、試合前のボノちゃん部屋の控室が映し出される。そしてそこには、トランプをめくってスクワットをするというゴッチ式トレーニングに励むボノちゃんの姿が! と、そこに、あーちゃんがやって来て、「親方! 出番ですよ!! もう、女将さんはスタンバイしてますよ」とボノちゃんに声を掛ける。それでも、黙々とトレーニングを続けるボノちゃん。
この様子を見たあーちゃんは、「GPに負けて、てっきり落ち込んでるかと思ったのに」と首をかしげると、「落ち込んでなんかいられないよ」とトレーニングの手を止めたボノちゃんは、続けて「いままで、練習なんかしなくても、一番になれると思ってたけど、GPに負けて、それじゃダメだって分かったんだ。また今日から出直しだよ」と再起を誓う。
そして、ボノちゃんは決戦のリングに向かおうとすると、そこにはいつも身に付けていた母・インリン様のムチが。これに気付いたあーちゃんは、「親方! 忘れ物ですよ!」とボノちゃんを呼び止めるも、ボノちゃんは「もう、そんな物は必要ないんだよ!」と、言い残し出撃したのだった。
閉じるリングインすると、「ウィ〜ア〜・ゴールデン・カップス!」とポーズを決めたアンとゴールデン・カップス。しかし、ボノちゃんはいきなりぶちかましラリアットで3人まとめて吹っ飛ばす。そして、一人を捕まえると、「終わりや!」と早くもトドメの体勢だ。ところが、ここで出番のないあーちゃんがタッチを要求。渋々、ボノちゃんはあーちゃんにタッチだ。しかし、やはりダメ中年はダメ中年。たちまちゴールデン・カップスに捕獲され、代わる代わるいたぶられてしまう。会場中が呆れる中、ロープに飛ばされたあーちゃんはその勢いでボノちゃんにタッチし、ほうほうの体で場外に逃げたのだった。再びリングに上がったボノちゃんは、凄まじいパワーでゴールデン・カップスを迎え撃つ。アンのイス攻撃もものともせず、3人まとめてラリアットで吹っ飛ばし、さらに3人まとめてコーナープレスで圧殺した。そして、最後は2号を捕まえてバックフリップ! 背中から全体重を浴びせて、3カウントを奪った。
見事に再起戦を白星で飾ったボノちゃんに向かって、よしえちゃんは「ちょっと、ちょっとボノちゃん、ひとりで凄いよ! でも、私の出番がなかったよ!」とクレームを入れるも、「やっぱ、ボノちゃんは俺たちの親方だね。この勢いなら、栃木大会のボブ・サップ戦、大丈夫だよね」と、ボノちゃんの完全復活を確信。これを受けてボノちゃんは、「ボノちゃんは、もう落ち込んでなんかいないよ。パパには会えなかったのは残念だけど、でも、いつか必ず会えると信じてるから。だから、一生懸命稽古します。そして、パパと同じように……いや、パパよりも強くなってみせる!」と、力強くアピールだ!
すると、ここであーちゃんが「いや〜、目標を持つって、人は成長するんですねえ」と、さも分かりきったような口を叩くと、すかさずよしえちゃんから「じゃあ、あんたも目標を持ちなさいよ!」とツッコミが入る。そして、なおもあーちゃんにダメ出しをするよしえちゃんに、ボノちゃんは「よしえちゃん、あーちゃんは、あーちゃんのままでいいじゃない」と声をかけると、最後は10・26栃木大会のサップ戦に向けて“どすこいポーズ”で気合いを入れたのだった。
14分19秒 DDC(デンジャラス・ド・シー)
スーパーHG、最大の危機!? 背中に浮かびし、悪魔の紋様!!
もはや言うまでもないが、ハードゲイ、HGは改造人間である。
高田モンスター軍の策略にはまり拉致されたHGは、モンスター軍最高医局長のドクター中松によって、改造手術を施されてしまった。
ところが間一髪、最後の仕上げである脳の改造手術の前にHGは脱走に成功するも、肉体をモンスターに改造されたことで、ハッスルパワーまで封印されてしまった。その窮地を救ったのが、ハッスル軍専属の天才医学博士、ドクターKこと木下博勝氏だ!
そして迎えた復帰第1戦。なんとHGは、怒りが頂点に達することで、スーパーHGへと変身する新たな力を手に入れたのだ!
裏切り者を許さない高田総統は、HGを抹殺せんと続々と刺客を送り込むも、HGはこれまた次々と撃破! 目指すは、高田モンスター軍の壊滅、ただひとつとなった。
ところが! HGの背中に浮かび上がったモンスター軍マークは、日々刻々と変化を遂げるばかり。はたして、このHGの背中のマークが意味するものとは……!?
と、ここで映像が切り替わり、レイザーラモン行きつけの喫茶店『ともだち』が映し出される。そして、店内には、グッタリして元気がないHGと、それを気遣うRGの姿が!
すると、ケータイをいじりながらRGは、「おーい、どうした? HG、具合悪そうやなあ。ほんま、HGあってのRGやからな! 頼むで、ほんま」とHGに話しかけると、やはりカラダの調子が良くないのか、「このあいだ、人狼と闘ったあたりから、全身がダルくてな」とRGに不調を訴える。と、ここで「大丈夫、HGさん。これを飲んで元気を出して!」と、コーヒーを持ってきたウェイトレスの少女。ところが、HGのコーヒーカップに対して、RGのカップはなんとクリームを入れる小さい容器で代用。この扱いの違いに、すかさずRGが「ヨー! これはクリームを入れるやつですヨー!」と、少女に猛抗議だ!
そんなRGを無視して、少女は「ねえ、HGさん! 今度の後楽園大会、ニセHGとモンスター℃と闘うんでしょ? 私、観に行っていい?」と、HGに試合観戦をおねだりだ。すると、喫茶店のマスター(なんとお笑い芸人・ほんこんが登場!)がここで割って入り、「こら、珠里(少女の名前)! こいつらは、遊びでやってるんじゃないで! ハッスルの平和のために闘ってるんや!」とピシャリ! 続けて、マスターは「ほら、HG、これ食って元気出せ!」と、特製チーズケーキを差し出す。これにはHGも、「う〜ん、いつ食っても、おやっさん特製のチーズケーキは繊細な味ですね〜」と、ご満悦だ。
HGに褒められ嬉しそうな表情を浮かべるおやっさんは、「それにしてもHG、だいぶ調子悪そうだけど、大丈夫か? 今度の栃木大会、鬼怒川三人衆と対戦するんだろ?」とHGの体調を心配すると、ここでRGが「おやっさーん! 鬼怒川三人衆も、ニセHGも、モンスター℃も、何度も対戦して手の内をはばっちりヨー! このRGが、余裕で勝っちゃいますヨー!」と勝利宣言! これに、すかさずおやっさんが、「コラ! どうせお前は何もしないんだろ!」とツッコミを入れると、喫茶店内は笑いに包まれたのだった。
ところが! RG、おやっさん、珠里が笑ってる横で、何やら違和感があるのか、背中を気にするHG。はたして、HGは本当に大丈夫なのか!?
閉じる先発で登場したモンスター℃とHGは、恒例の掛け声合戦。いつもの通り、HGがポーズを取っても、観客の声援は「シー!」だ。これは不利と思ったか、HGはニセHGを呼び込んで対戦を挑む。しかし、HGが「本物、フォー!」とポーズを決めても、観客の反応は薄い。これに対し、ニセHGが重低音で「ニセモノ、フォー!」とポーズを決めると、観客も重低音の「フォー!」と叫ぶ。掛け声合戦はHGの完敗だ。ならばと、プロレスで勝負を挑むHG。ここは本領を発揮して、素早い動きでニセHGを蹴散らした。すると、今度はRGが自信満々でタッチを要求。HGと交代したRGは、藤波辰爾ばりに雪崩式リングインを決めたものの、ショルダータックルでニセHGに迎撃された。続くモンスター℃をロープワークで攪乱しようとしたが、四つんばいになったモンスター℃を飛び越えられずにつまづく始末。やっぱり、モンスター℃に捕まったRGは、ロープやマットに頭を擦り付けられる人間マッチの刑を食らってしまった。さらにCの字ストレッチで痛めつけられたRG。代わったニセHGのアトミックドロップで大きく吹っ飛ばされ、さらにマンハッタンドロップで股間に一撃食らうと、レフェリーが見ていない間にヘッドバットまでも股間に被弾してしまった。続くモンスター℃にも劣勢を強いられたRGだが、顔を掻きむしってようやく脱出。ハッスル軍からは再びHGの出番だ。セイエルボー、ミサイルキック、そしてPWをモンスター℃に決めていくHG。観客もようやくHGの攻撃に「セイ!」の掛け声を送る。気をよくしたHGは、雪崩式フランケンシュタイナーの大技も決めてみせた。そして、タッチを受けたRGがトドメのRGプレスを発射! モロに炸裂して、RGの金星と思いきや、なんと鬼怒川三人衆の仲間であるザ・ピラニアンモンスター、鬼蜘蛛が登場! RGの足を引っ張ると、鬼蜘蛛がHGに蜘蛛の糸を発射して動きを止めてしまった。たちまち、ピンチに陥ってしまったRG。もはやこれまでかと思いきや、今度は謎の少女が突然乱入! よく見ると、少女は喫茶店のウェイトレスをしていた珠里ではないか! 怒りの形相の珠里は、凄まじい空手殺法で鬼怒川三人衆を蹴散らしていく。いったい、珠里は何者だ!? しかし、百戦錬磨のモンスターたち。多勢に無勢で、たちまち珠里は逆襲を食らってしまった。そして、珠里のアシストも虚しく、最後はモンスター℃のDDCがRGに炸裂。モンスター軍が勝利を奪ったのだった。
試合後、怒りが収まらないHGは、「おい、モンスター軍! RGはいくらやってもいいけどな、女の子に手を出すのは卑怯だろうが!」とアピールすると、続けて「珠里ちゃん、なんでリングに上がって来たんだよ〜」と試合に乱入してしまった珠里に困惑するHG。と、ここで珠里は「HGさん、ごめんさない」と号泣しながら謝るも、「でも、これからもっともっと強くなって、HGさんの立派なパートナーになります! 一緒に闘わせてください!!」と、なんとオープニングのゼウスに続いて、ここでも衝撃の逆指名が炸裂! まさかの展開に、場内からも大歓声&拍手が沸き起こる。
しかし、この突然の申し出に「いちおう、RGというパートナーがいるんですけどもねえ……」とさらに困惑するHGは、「でもね、女の子を危険な目に遭わせるわけにはいきませんよ。諦めてください」と反対する。だが、このやり取りを聞いていたRGが「ええやないか」と会話に割って入ると、たちまち場内の観客は大爆笑! さらに、RGは「HGと、RGと、朱里ちゃんは……一生、一緒に」と歌いかけたところで、すかさずHGが「もうええ!」とバッサリ。
ここでHGは、珠里に向かって、「いいか、珠里ちゃん。モンスター軍は本当に恐ろしい連中だ。もし、そんな奴らと闘うことになったら、どんな危険な目に遭うか分からないんだぞ! 本当にその覚悟はあるのか?」と問い詰める。これを受けて、珠里は「お願いします!」と力強く答えると、珠里のやる気を確認したHGは、「よし、分かった。一緒に闘おう。RGよりも、戦力になりそうだからな」と共闘を約束! そして最後にHGは、「次の栃木大会! われわれ3人が、鬼怒川三人衆をまとめて全員倒しますよ! みなさん、応援よろしくお願いします!」と、モンスター軍へのリベンジをアピールした。
と、ここで場内が暗転。ビジョンに、「着々と狭まるモンスター軍によるHG包囲網。次回、栃木大会、鬼怒川三人衆とのハンディキャップマッチにレイザーラモンはどう立ち向かう!? さらに、“空手少女”KGもモンスター軍のターゲットに!? 次回、大ピンチ! 凶悪モンスターが鬼怒川を血に染める!! ご期待ください!!」という次回予告が流れたのだった。
11分48秒 ダンプラリアット
ダンプ松本、ふたたびハッスルに襲来!
9・28『ハッスル・ツアー2008〜9.28 in NAGOYA〜』(愛知県体育館)にて、恐るべきパワーと巧みなラフ殺法で、圧倒的実力差で\(^o^)/チエを圧殺し、ハッスル初参戦で衝撃的なインパクトを残した女子プロレス界のリビング・レジェンド、ダンプ松本!
一方、これまで、ハッスルのリングで男性に混じって闘い続けてきたチエにとっては、初めて味わう女子プロレスラーからの敗北となってしまった。名門・中京女子大学レスリング部の名にかけて、今宵は同期のパートナー、KUSHIDAとともに、目の前に立ちはだかる“暴走大型車”ダンプ松本へリベンジを挑む!
場内のビジョンには、試合前のモンスター軍控室が映し出される。と、ここで島田工作員がスポーツ新聞を読みながら「いや〜、おもろい奴ですね。柔道の石井彗!」と、世間を騒がせている金メダリストの話題を振ると、そばにいたアン・ジョー司令長官は、「まったくデース! 大学を卒業したら、ぜひモンスター軍にスカウトしたいデスネ」とニヤリ。すると、ここで「島田! アン・ジョー! 石井なんていらねえよ!」と割って入って来たのは、高田総統だ!
高田総統は、アン&島田に向かって「考えてみろ! 石井の師匠は小川(直也)だぞ! あんな“銭ゲバ”がくっついてきたらさ、カネがいくらあったって足りやしないよ!」とピシャリだ! すると、ここでオープニングを終えたばかりの“モンスターK”川田利明が登場! これには、すかさず「一番めんどくさい奴が来たよ」と、高田総統のボヤキが入る。
先ほどのゼウスから逆指名を受けたのがやはり嬉しかったのか、にやけた表情を浮かべる川田は、「いや〜、参ったな。聞きました? 俺みたいになりたいだって」と、これみよがしにアピールすると、高田総統に向かって「あの、総統。ひとつお願いがあるんですけど……」と、話を切り出す。これに対し、「なんだ、またかよ。GPの決勝、栃木に決めてやったじゃないかよ!」と露骨にムッとした表情を見せる高田総統。だが、そんなことおかまいなしとばかりに、川田は「お願いっていうのは、メインのタッグパートナーを変更したいな〜って……」と、とんでもないことを口にしたのだ!
ここで、すかさず高田総統は、「まさか……亀田じゃないだろうな?」と川田を問い詰めると、川田は「もし、俺の下で鍛えれば、モンスター軍にとってもメリットは大きいと思うんですよ。ねえ〜、いいでしょ? そ〜と〜♪」とニヤリ。あまりにも単純すぎる川田に呆れてしまった高田総統は、「ふん、好きにしろよ」と投げやりながらも川田の願いを認めると、さっそく川田はアンの肩に手を置いて、「というわけで、司令長官、チェンジね」と言い残し、去って行ったのだった。
まさかのチェンジに、アンは「だったら、ミーも第3ハッスルで、ザ・ゴールデン・カップス3号とチェンジでーす!」と選手の入れ替えを申し入れると、高田総統は「おい! チェンジは2回までだぞ!!」とピシャリ! 続けて、高田総統は、島田に向かって「島田! 第1ハッスルはどうなってる?」と話を本題に戻すと、島田は「私が招聘したダンプの姉御が、あのハッスル軍のブサイクとチビ男をけちょんけちょんに潰してやりますよ!」と猛アピールし、島田の隣にいた小路二等兵も「恥ずかしながら、二等兵も全力で姉御をサポートいたします!」と、島田に続いて猛アピール!
この二人の意気込みに安堵の表情を浮かべた高田総統は、「よいか、モンスター軍よ! わがままを言うのは結構だが、そのぶん、結果を見せてくれたまえ! 勘違いキャラは、すぐに飽きられるぞ!」と忠告すると、人気ロックシンガーのDAIGOばりに、“ビターン・ウィッシュ!”をビシッと決めて、送り出したのだった。
閉じる大声援で迎えられたダンプはリングに入るなり、竹刀でレフェリー&KUSHIDA&チエを撃退! いきなり凶暴なところを見せつける。場内は早くも「ダンプ!」コール発生だ。ようやく落ち着いてゴングが鳴ると、先発で出てきたのは小路とKUSHIDA。得意の関節技で攻め込む小路はヘッドロックでKUSHIDAをじっくりと絞め上げる。KUSHIDAがロープに飛んで対抗しようとすると、セコンドのサソリが場外から足を引っ張って、リズムを作れない。イマイチ攻め込めなかったKUSHIDAは、ダンプに対して闘志を燃やすチエにタッチ。チエの要求に応えて、モンスター軍もダンプの登場だ。いきなりチエを捕まえたダンプは、髪の毛を掴んでブンブン振り回し、マットに叩き付ける。相変わらず荒っぽい攻撃だ。さらにセコンドのサソリも入ってきて、ダブルでチエを痛めつけていく。たちまち劣勢に陥ったチエ。髪の毛を掴まれてのキャメルクラッチ、投げっぱなしジャーマンを食らって、早くもグロッキー状態だ。続く小路からも片羽締めを食らったチエ。気力でこれを外したものの、続けて旋回式のサイドバスターを食らってしまう。そして、再びダンプの登場! 雄叫びを上げてリングに入ってきたダンプは、竹刀でチエを滅多打ちだ! さらに場外に落とすと、客席に投げ込んでの制裁。サソリもチエを鉄柵に叩き付けてダンプをサポートだ。そして、そのサソリにレフェリーが気を取られている間に、チェーンを用意したダンプはチエの首に巻き付けてブン回していく。チェーンで首を絞められ、チエも悶絶だ。しかし、ダンプがレフェリーに気を取られている間にKUSHIDAにタッチ。KUSHIDAはダンプの隙を突いてミサイルキックを食らわすと、続いて出てきた小路も蹴散らしていく。さらにダンプのボディプレスも小路に誤爆させてみせた。そして、サソリの妨害も振り切ると、場外の小路に空中殺法をお見舞いだ。この隙にリングに残ったチエはバンザイパンチでダンプに攻め込む。だが、ダンプに通じている気配はない。逆にパンチ一発でダウンさせられると、渾身のジャーマンも回転エビ固めも潰されてしまう。そして、最後はボディプレスを浴びて、ダンプの軍門に下ったのだった。
決着がついたにも関わらず、なおもチエに攻撃を加えるサソリ&島田。すると、ここでなんとTAJIRIが颯爽とリングイン! 場内から大歓声が沸き起こるなか、TAJIRIはサソリに向かってグリーンミストを発射! たまらず、島田は場外へエスケープする。ここで、フラフラになりながらもチエがマイクを持つと、「ダンプ! 毎回、毎回、卑怯だぞ! 正々堂々と闘え!」とアピールするも、すかさず島田が「うるせえ! このブサイク! これがダンプの姉御流の美学なんだよ!!」と一蹴。続けて島田は、「TAJIRIの野郎、ちょろちょろと出てきやがって! てめえも一緒にやっちまうぞ!」とTAJIRIに毒づく。
これに対して、TAJIRIは「一緒に? 望むところですよ。じゃあ次回、栃木大会、KUSHIDAと、チエちゃん、そしてボクの3人で相手してあげますよ」と応戦し、さらにTAJIRIは「そっちはダンプ、そしていつもちょろちょろしている得体の知れない奴(サソリ)、そして島田!」と逆挑発! すると、ファンからも「島田、やれ!」という声が飛ぶも、島田は「バカ! 俺はビッグマッチ要員だ! 栃木の片田舎で試合なんかできるか! 俺様がわざわざ出なくても、小路二等兵で十分だ!」と苦しい言い逃れをして、去って行ったのだった。
はたして、チエとダンプの抗争についにTAJIRIも加わり、10・26栃木大会でチエは今度こそダンプにリベンジなるか!?
場内暗転からスポットライトに照らされてリングに姿を現したのは、“モンスターK”川田利明だ! 川田は、「みんな! ハッスルしてるかーっ!!」と観客に問いかけると、場内は大歓声でこれに答える。続けて、川田は「歌って、踊れるハッスラー、そして“栃木の英雄”、“モンスターK”川田だ!」と挨拶すると、まずは本日の対戦カードを発表!
カード発表を終えたところで、さっそく川田が「いま、栃木が凄い盛り上がってるんだよ。川田が動くと、栃木が動いちゃうんだよ!」と上機嫌で報告すると、ふたたび観客から歓声&拍手が沸き起こる。
ここで川田は、「そこでだ、栃木県知事が栃木県親善大使として認めた俺が、栃木にちなんだ歌を歌ってやる!」とアピールすると、場内に流れてきたのは、森高千里の名曲『渡良瀬橋』だ!
愛する地元・栃木に思いを馳せ、情感たっぷりに歌い上げる川田。場内からも歌に合わせて拍手が飛ぶ。ところが、ここでなんと花道に現れたのは、ゼウスだ! まさかのゼウス登場に、はじめは気付かずに歌い続ける川田だったが、ざわめく場内に異常を感じたのか、まわりを見渡したところで川田はようやくゼウスの存在を確認。場内にきな臭い雰囲気が漂い始めるなか、それでも歌い続けようとする川田だったが、「おい! おい! ちょっと音楽を止めろ!」と歌を途中で切り上げると、突如現われたゼウスに向かって「何しに来やがった、この野郎! もう、お前とはケリがついたはずだ。オープニングの邪魔をすんじゃねえよ! 帰れ!」と、すかさず先制口撃だ!
これに対して、ゼウスは川田の警告を無視し、エプロンに立ってマイクを持つと「この前、おっさんに負けてから、おっさんに言われたことの意味をずっと考えとったんや。それで決めた。俺がおっさんのパートナーになったるわ!」と、まさかの逆指名! この思わぬ展開に、川田は「だいたいよ、それが人にものを頼む態度か? そういう場合は、弟子にしてくださいって丁重に頼むもんだ。でもな、俺は、弟子は石狩太一で懲りてんだ。とっとと帰れ!」と、ついこの前まで敵対していたゼウスのことを信用できないのか、即座に門前払いだ。
しかし、ここでゼウスはサングラスを外すと、「俺は、べつにおっさんの弟子になりたいわけやない。おっさんみたいに強くなりたいんや!」と、真剣な表情で必死に食い下がる。これに対して川田は、「お前は、ひとりで成り上がるんじゃなかったのか? 俺に負けたくらいで、覚悟が揺らぐんなら、始めから大風呂敷を広げるんじゃねえよ。帰れ!」と断固拒否の構えを見せる。それでもゼウスは「俺は、絶対に諦めんからな!」と言い残すと、そのまま退場。ひとりリングに残された川田は、「せっかくの歌が台無しになったよ」とボヤキを入れると、最後に「中途半端だけど、今日のオープニングはここまでだ。ハッスル・ツアー in 後楽園、スタートだ!!」と開催宣言をし、オープニングを締めくくった。
“モンスター”川田利明、悲願の地元優勝へ!
9・28『ハッスル・ツアー2008〜9.28 in NAGOYA〜』(愛知県体育館)で行なわれた『ハッスルGP2008』準決勝では、過去に2度、フライパンで襲撃されたゼウスと一騎討ち。これまで、ハッスルでやりたい放題を続けてきたゼウスを、真のハッスラーの意地で叩き潰した。ここに来て、流れは完全に川田ペース。この追い風に乗り、一気に優勝を勝ち取るか!?
そして、“真のエース”になるための正念場を迎えるのは、坂田亘!
GP準決勝で、優勝候補の大本命と言われていたボノちゃんと対戦。圧倒的なパワーで対格差に苦しむ坂田だが、ここで負ければ、“打倒・高田総統”の夢が遠ざかる……。そして、試合終盤、「もはや、限界か?」と思われたそのとき、「一体、どこにそんな力が?」と思うような爆発力で、なんと坂田が逆転勝利を飾ったのだった。
川田の地元・栃木での決勝戦は、坂田にとっては完全アウェー。ここまで楽な勝負はひとつもなかった。強まる逆風のなか、天下へ向け、坂田は進み続ける。CDデビューしたい川田か? 高田総統と闘いたい坂田か?
餃子像は壊れるわ、不発弾が見つかるわ、いま、栃木は大騒ぎ! これから10日後、ハッスルがさらに栃木を震撼させてやるってってって!
「みなさん! こんばんは!!」「みなさん、ハッスルしていますか〜!」。恒例となったハッスル審判部の野口レフェリー&今井レフェリーによる前説がスタート! 両レフェリーは自己紹介を済ませると、野口レフェリーが、「ハッスル軍が登場したときには、大きな拍手と歓声を。また、高田モンスター軍が登場したとき、さらには島田工作員が悪どい行為をしたときには、容赦ないブーイングをお願いします!」と応援方法を伝えて実践練習開始だ。
すると、ここで花道から小路二等兵が登場! 小路は、「ちょっと待ってくださいよ! さっきから聞いてれば、あまりにもハッスル軍寄りじゃないですか!」と、野口&今井レフェリーの応援練習にクレームをつけると、自ら音頭を取って「総統」コール、ザ・モンスター℃の「C」コールをレクチャー。すると、すかさず野口&島田レフェリーも、モンスター℃と対戦するHGの「フォー」コールの練習で対抗だ。そして、最後に野口レフェリーが、会場でのマナーを注意して前説を締めくくった。