ファイトカード

高田総統劇場

高田総統以下、高田モンスター軍の面々がステージに勢揃いすると、さっそくアン・ジョー司令長官&特命係長 島田工作員らが観客に「総統」コールを促す。ここで高田総統が、「横浜開港150周年おめでと!」と祝福すると、「私の古くからの友人でもある高田延彦くんがな、ここ横浜出身なんだ。彼もこの記念イベントの舞台に出演するらしいよ。たしか、『ヴィジョン!ヨコハマ』という作品だ。なんとこの舞台の指揮を執るのは、日本を代表する演出家・宮本亜門氏だ! 必ずや、素晴らしい舞台になることを私がここに断言しよう! 面白いから。必ず観に来いよ!!」と大親友の出演舞台をちゃっかり宣伝をして、「では、今日はここまでだ!」と宣伝をするだけして締めようとすると、すかさす川田から「ちょっと、ちょっと、何を帰ろうとしてるんですか! こっちの仕事もちゃんとやってくださいよ!!」と呼び止められる。「言うことを言ったから、今日はもういいだろ!」とぶうたれる高田総統だが、「我こそが高田モンスター軍総統、そして、ハッスルの偉大なる支配者、高田だ!」と、まずは自己紹介。すかさずアン&島田らが「総統」コールを観客に促し、またしても場内は大「総統」コールだ。


ここで高田総統は、「もういいよ! かえって落ち込むよ!!」と観客からの「総統」コールを制すと、ボノくんに目を向け、「おい、ボノ! よくもまあ、性懲りもなく帰って来たもんだな。貴様、ハッスル軍のキャプテンだろうがよ! 普通の組織であれば、責任問題だよ!!」とバッサリ斬り捨てる。そして、「まあ、かつては魔界の横綱して、大銀杏を結っていた貴様が、まさか今、パンティを被っているとはね。時の流れというのは、ある意味……残酷だよ!」とニヤリだ。

すると、TAJIRIが「すみません。せっかくご忠告いただいて恐縮なんですけど、キャプテンはこうしてちゃんと戻って来て、しっかりと落とし前をつけたんですから、われわれはもう何も問題ないよね」とアピール! これには、ハッスル軍の面々も同意すると、ボノくんは「みんな、ありがとう! ボクは、キャプテン失格だと思ってるけど、ハッスルをCHANGEさせる信念があります。だから、帰って来た。ボクの信念は、バカ田! お前を倒すことだ!!」と宣戦布告だ!

これを受けて、高田総統は「何をいつまでも横綱気取ってんだよ! お前にはな、この私と闘う資格なんて、これっぽっちもないんだよ!」と対戦要求を跳ね返すと、ここでマグナムTOKYOが、「あのさ、話に立ち入っちゃって悪いんだけど、俺、お宅んとこのHGに3連勝しちゃってんだよ。もしかして、俺、あんたと闘う資格があるんじゃないの?」と、なんと対戦表明! これには、「おい! 3連敗なんかどうってことねえぞ! 横浜ベイスターズは、開幕6連敗してんだよ!!」と半ば開き直っていちゃもんを付けるも、ここでRGが「おい、HG、よく聞いて。お前は、悪役には向いてない。3年前はみんなのヒーローだったじゃないか! 戻って来い!!」と説得する。

しかし、このRGの忠告に「お前に何がわかるんだ? お前なんて、芸人に向いてないだろ!」とまったく聞く耳を持たないモンスターHGは、「次は新宿二丁目のハッテン場で、ローションプレイだ、この野郎!」と執拗に対戦をマグナムに迫るも、マグナムは「ったく、お前もしつけえな! もうお前は用済みだから、引っ込んでてくれねえか」とアッサリ却下だ。すると、高田総統が「さっきから随分フランクに話しかけてくるじゃないかよ。っていうか、貴様、誰よ? なんかこう、水商売の臭いがプンプンしてくるな! 貴様、もしかして、この界隈の飲み屋の兄ちゃんか?」と、挑発まじりに不敵な笑みを浮かべる。

すると“モンスターK”川田利明が、「違いますよ、総統。あいつ、マグナムTOKYOって言うんですよ。たぶん、俺が思うに、相当な田舎もんですよ。だって、東京出身の奴が、自分のリングネームに“マグナムTOKYO”なんてつけないですよ! きっと、あいつは群馬かどっかですよ!」と独自の理論を展開しながら、高田総統に説明。

変な疑いをかけられたマグナムは、「おい! 人の出身地を勝手に変えんな! 俺はな、生まれも育ちも、東京だ! ま、ちょっと外れのほうだけどな。練馬だ!」と東京生まれをアピールすると、なおも川田は「嘘つけ、お前! お前は、絶対に群馬だよ! 群馬出身の何が恥ずかしいんだよ? 俺なんか、栃木に誇りを持ってるぞ!」と、なおも執拗に迫る。

出身地にやたらとこだわる川田に、高田総統は「本人が東京出身って言ってんだから、それでいいんじゃないの?」となだめるも、川田はマグナムに向かって「いいや! お前は、今日から“マグナムGUNMA”にしろ!!」と一方的に要求を押し付ける。

この川田の要求をアッサリ無視したマグナムは、「高田総統! 俺はあんたを一目見たときから、いつか男として、サシで勝負をしたいと思ってたんだ。こんなチャンス、もう二度と巡ってこねえかもしれねからな。もし、あんたにその気があるなら、俺が名乗りを挙げさせてもらうぜ!」と挑戦状を叩きつけると、ここでボノくんが「ちょっと待って! バカ田はキャプテンのボクに任せてよ!!」と割って入る。

すっかり蚊帳の外となった川田は、「おい! お前ら、何を先走ってんだよ。総統と闘う前に、普通は、モンスター軍ナンバー2の俺に挑戦してくるのが、筋ってもんだろう!」とアピールするも、マグナムは「俺は、ハッスルに来たばっかだから、そんな面倒くせえルール、いちいち知らねえよ!」と吐き捨てると、ここでボノくんが「じゃあ、ボクに勝負させてください! よろしくお願いします!!」と、川田に対戦をアピール!

これには、川田も「なんだ、今日は珍しく素直だな。お前、ちょっとは成長したな」と驚きを見せると、「わかった。じゃあ、次の後楽園で、お前をたっぷりかわいがってやるよ!」と対戦を承諾。もちろん、高田総統もアッサリ承諾だ。ここで川田が、「おい、群馬! お前もボノの謙虚さを見習えよ」とマグナムに言い放つと、ボノくんは川田に向かって「どうもありがとうございました! 栃木のいなかっぺ!!」と先程の謙虚さとは打って変わって、川田を挑発! これに対して、川田は「おい! それを言うなって!!」と怒りをあらわにする。

ここで置いてけぼりを食らったマグナムが、「おいおい。勝手に田舎もんにされちまってよ。じゃあ、俺はどうすりゃいいんだよ」とボヤくと、ここでランス&レネのテキサス・ナポレオンズがマグナムに対戦要求! これをマグナムのために翻訳してあげたTAJIRIは、「なんなら、僕がパートナーになりましょうか?」と買って出ると、マグナムは「でもよ、奴らに勝ったところで、高田総統とは闘えないんですよね?」と、いまいちテンションが上がらない。すると、高田総統が「そうとも限らんぞ。だってさ、このモンスターKは“自称・ナンバー2”だからな!」とニヤリだ。

これには、川田も「えっ!?」と驚くと、かまわず高田総統は「おい、テキサスナポレオンズよ! 次の草加と後楽園で、あの礼儀知らずな兄ちゃんを叩き潰してしまえ!」と“マグナム抹殺”を指令! そして、最後に「この際だから言っておく。我がモンスター軍と、ハッスル軍の闘いは、もはや終焉に向かっているんだ。最終戦争、つまりアルマゲドンは、7月26日の『ハッスル・エイド』で必ず起こる! 私が予言しよう!!」と言い残して、去って行ったのだった。

モンスター軍が去り、リング上にはハッスル軍の面々。するとここで、TAJIRIが「ほら、前にボクが言ったとおりの展開になってきたでしょ? アルマゲドンがもうすぐやって来るんですよ! ハッスル史上、類を見ないようなアルマゲドンがとうとうやって来るんですよ!」と興奮すると、KGが「アルマゲドンって何ですか? 親子丼の仲間とか……?」と天然っぷりを炸裂! これには、すかさずRGが「何を言ってるの? アルマゲドンってのは、最終戦争! つまり、ハッスルが潰れてしまうってことだよ!!」とツッコミを入れる。

ここでボノくんが、「マグナムさん。バカ田総統は、キャプテンのボクに任せてください!」とアピールすると、これを受けて、マグナムは「出過ぎたマネをしてすまねえ」とボノくんに謝るも、「でもな、キャプテン、高田総統が誰と闘うかは、俺たちが決めることじゃねえよ。決めるのは、高田総統自身と、こうやってハッスルを観に来てくれているファンが決めることだ。俺は、その流れに身を任せるぞ」と主張するも、ボノくんはどこか不満げな表情を浮かべる。

ここでTAJIRIが、「とにかく、この7月、ハッスルにアルマゲドンがやって来ることは、間違いないようですね。下手したら、僕たち全員、ハッスルからいなくなっちゃうことだってあるんじゃないかな〜!」と、ハッスル軍の面々に注意を促す。するとRGが、「そんな縁起でもないこと言わないでくださいよ、TAJIRIさん! 今日はせっかくキャプテンが帰って来てくれたことだし、めでたいですよ! パーッと中華街にでも行って、打ち上げしましょうよ! おごってくださいよ、ケツおやじ!!」と越中に振ると、越中は「何がケツおやじだ、この野郎!」とRGの頭をド突く!

そして最後は、越中に促される形で、ボノくんが「ハッスルをCHANGEさせるぞ!」とアピールし、観客と一緒に「3、2、1、ハッスル! ハッスル!! YES! WE! HUSTLE!!」とハッスルポーズを決めて、締めくくったのだった。

メインハッスル

12分10秒 ボノくんプレス

人は誰もが、思春期の苦い経験を経て成長していくもの。友達と喧嘩したこと、好きな人にフラれたこと、成績が上がらなかったこと、スポーツで負けたこと。あなたも一度は経験がありますよね?

ハッスル軍のキャプテン・ボノくんは、現在1歳8ヶ月。大人の階段を上り始めた、思春期真っ只中にいます。そんな彼もまた、最近、ちょっぴり苦い経験をしてしまいました。それは……そう、パンティを被ったこと!

キャプテンに就任した当初、ボノくんは、ハッスルをCHANGEすることを力強く宣言。もしかしたら、本当に何かを変えてくれるかもしれない……そんなことを感じさせる大活躍を見せていました。でも、中身はやっぱり、まだまだ子供。高田モンスター軍の海外エージェント、フランソワーズのお色気攻撃には、免疫がついていなかったんです。

すると、そんなボノくんのために立ちあがったのは、思春期を遥か昔に通り過ぎた“ケツおやじ”越中詩郎。ボノくんにリングでの女性の扱い方を教え、男とはなんたるかをお説教した越中だが……多感な時期にいるボノくんは、セクハラエージェントと説教オヤジの板挟みに耐え切れなくなってしまったのです。

そして、心を痛めてしまったボノくんは、遂に家出。その後行なわれた4・29名古屋大会にも姿を現わさず、ついにベールを脱いだ女戦士フランソワーズとの直接対決の日を迎えてしまいました。

ボノくん、思春期の苦い経験は誰にでもあるもの。早く元気を出して戻ってきて!


ここで場内ビジョンが切り替わり、なんと試合直前にも関わらずシャワーを浴びるフランソワーズの姿が映し出される。この様子を見たカウボーイ・ランス・ケイドは「なんで、試合前なのに、シャワーを浴びるんだ? ベッドインの前ならともかく、ボクには理解できないよ」とパートナーのレネ・ボナパルトに語りかけると、レネは「教えてやるよ、テキサスの田舎カウボーイ。いいか? フランス人は、世界一身だしなみに気を使うんだ」とニヤリ。

すると、ランスは「これから、たっぷり汗をかくんだぜ? フランス人は、理屈はいっぱしにこねるけど、まったく合理的じゃないな」と呆れ返ると、レネは「そういうアメリカ人こそ、自分たちが思うほど頭は良くないぜ。なんせ、この世界不況を招いた当事者だからな」とチクリだ! すると、バスタオルを巻いたフランソワーズが「何をもめているの?」と心配しながら登場!

ここで、ランスが「フランソワーズ、今日はボノは来ない。わざわざ君が試合をする必要はないんじゃないか?」と尋ねると、フランソワーズは「そうもいかないわ。せっかく衣装も作ったし、久しぶりの試合で、身体がウズウズしているの」とやる気マンマン! これには、「仕方ないな」というようなジェスチャーをするランス&レネだが、フランソワーズが「さて、そろそろ着替えようかしら……」と言った瞬間、バスタオルが足元に落ちて……。まさかのハプニングに、試合に向けてテンションが上がるスケベ野郎どもだった。

閉じるランスとレネに先導され、黒を基調としたセクシーコスチュームで入場してきたフランソワーズ。リングに上がると、例の開脚式で妖艶にリングインだ。一方のハッスル軍も入場してくるが、やはりボノくんがいない。リングアナウンサーから「ボノくんは失踪中のため会場には来ていません」というアナウンスが流れる。そんな劣勢のハッスル軍にお構いなしに襲いかかるモンスター軍。しかし、越中はケツ爆弾を連発して挽回するとランスをジャーマンで投げ飛ばすハッスルぶりを見せた。そして、ランスの側頭部にヒップバットを何発も叩き付けてから、トップロープに上りミサイルヒップを発射だ。さんざん越中の攻撃を食らったランスは何ごとか言いながらフランソワーズとタッチ。と、ここで下心丸出しのRGがタッチを要求! にやついた顔でリングに上がると、フランソワーズの前で胸を揉みしだき、乳首をこねくり回すような卑猥なポーズを決める。当然のことながらこの変態野郎にフランソワーズも激怒! タックルに来たRGにフロントキックをぶち込むと、ビンタ、カウンターのフロントキックを連発だ。しかし、RGも女性相手には強気。ビンタにきたフランソワーズの腕を獲り、またも卑猥な笑みを浮かべる。ところが、フランソワーズは逆に腕を捻りあげていく。それでも屈しないRGはなんとバックを獲ると、まさかのオッパイ揉み揉み攻撃! この羨ましい攻撃に場内のスキモノ族から大歓声が飛ぶ。これでフランソワーズの怒りも頂点に達した。拳でRGを殴りつけると、四つんばいになったRGの後頭部にカカト落としを連発する。さらにランスとレネの外人コンビも激怒。RGの体でキャッチボールをして玩ぶ。だが、RGはサミング攻撃で二人を倒すと、生肛門スターの体勢だ。ところが、すでに立ち直っていたランスとレネにあっさりと捕まり、ダブルのアトミックドロップを食らわされてしまう。這々の体で逃げ帰ったRGからタッチを受けた越中だったが、こちらもランス&レネのコンビネーションに捕まる。強かにコーナーに叩き付けられると、ギロチンドロップとバックブリーカーの合体技まで被弾してしまう。そして、レネのフロントネックロックで捕らえられた越中。これを必死になって脱出したものの、背後からランスのダブルアックスハンドルを食らい、苦境から脱することができない。さらにレネからフレンチティクラーからのフィストドロップ、ランスのダイビングエルボードロップを食らった越中。もはや万事休すか? と、その時、場内にボノくんの「越中さん、今行くってってって……!」という声が聞こえて来るではないか! すると、テーマ曲に乗って、ボノくんがリングに向かって一目散に駆け付けてくる! 颯爽とリングに上がったボノくんはランスを突っ張りでコーナーに押し込み、コーナープレスを炸裂させる。しかし、続くエルボードロップをかわされ、ランスとレネに捕まってしまったボノくん。すると、待ってましたとばかりにフランソワーズが出てきて、いつものパンティー攻撃だ。今日のパンティーは水色! またもパンティーを被せられたボノくん。やはり今日もパンティーの前に沈んでしまうのか? しかし、今日のボノくんは一味違う。パンティーを被りながらランスとレネの攻撃を耐えると、突っ張りで一気に蹴散らしていく。ボノくんの奮闘に越中もケツ爆弾でアシスト。リングに残るはフランソワーズのみだ。そのフランソワーズに対して、なんと容赦なくハンマーパンチを炸裂させたボノくん。さらにボディスラムで投げ捨てると、最後はランニングボディプレス! フランソワーズを圧殺して、ボノくんがハッスル軍に勝利をもたらした。


試合後、マイクを持ったボノくんは、「越中さん、迷惑をかけてごめんなさい!」と謝ると、越中は「バカ野郎!この野郎、心配したぞ!!」と叱り飛ばす。ここで、RGが「パンティ恐怖症はどうやって克服したんですか?」とボノくんに尋ねると、ボノくんは「なんとかしなきゃと思って、ずっとパンティをかぶってました。そしたら、108枚目で怖くなくなったの!」と告白! これには、RGも「煩悩の数と一緒ですよ!」とツッコミを入れる。

するとここで、「ボノ、何をノコノコと帰って来たな!」という声が! そして、場内に『威風堂々』が鳴り響き、ステージに姿を現わしたのは高田総統だ!


これがケツ論だって! part.2

またまたケツおやじコーナーがスタート!

『ブルーライト ヨコハマ』のBGMに乗って、なぜか山下公園を掃除機で掃除している越中は、掃除が終わると、今度は「おいっち、にー! おいっち、にー!」と中華街を闊歩。そして、「よっしゃー!」と気合をみなぎらせ、台車に乗って横浜赤レンガ倉庫に登場した越中は、MCを務める謎のキャラクターから「ケツおやじ、どこに行くの?」と尋ねられると、「試合に決まってんじゃねえか、バカ野郎!」と大興奮だ! そして、越中は、台車を押してくれた正体不明の男性を台車に乗せ、ケツからジェット噴射しながら会場へと向かったのだった。


セミハッスル

16分20秒 絶縁

今から150年前、この横浜で、開国を要求するペリー提督率いるアメリカ使節団と、鎖国政策を維持したい徳川幕府との激しい外交交渉が行なわれた。

外交とは、エゴとエゴとのぶつかり合い。そして、2009年、ハッスルのリングで激しくエゴをぶつけ合っている二人の男。

男の名は、謎の探偵“九龍の鬼”ことアラン黒木改めマグナムTOKYO。2年前、日本マット界から忽然と姿を消していたマグナムが、ハッスルで完全復活した。華麗なダンスに、ビルドアップされた肉体。そして、ナイフのような切れ味鋭い技。自分に妥協を許さない完ぺき主義者・マグナムは、1ミリたりとも隙を見せないエゴイストである。

そんなマグナムに執拗に食い下がるのが、高田モンスター軍に改造手術を受け、悪のモンスターに変身したお笑い芸人モンスターHGだ。かつて、ハッスルのエースとして活躍した人気芸人の面影はなく、反則おかまいなしで暴虐の限りを尽くすモンスターHGもまた、敵を傷めつけることに喜びを感じる悪のエゴイストである。

こうして、今シリーズで地獄のシングル3連戦を闘うことになった両者。初戦の4・23後楽園大会では、この日が復活となったマグナムが、試合開始から畳み掛けて、わずか2分28秒の早業で勝利! 続いて4・29名古屋大会では、今度はモンスターHGがマグナムを場外戦に誘い込み大暴走! だが、マグナムが一瞬の隙を突き、3カウントを奪い、2連勝を飾ったのだった。

ところが、自分の敗戦を認めないモンスターHGは、2連敗もそっちのけで執拗に食い下がる。お互いを理解できないエゴイストの激しい衝突。いよいよ迎える最終決戦で、どちらのエゴが制するのか!?

閉じる名古屋からまたも女性ダンサーが2人増殖! 6人の女性ダンサーが躍りまくるリングにマグナムが加わり、思う存分ダンスを披露だ。ところが! ダンスがクライマックスに達した瞬間、ステージからHGが登場! イスを片手にリングに上がると、コーナー上でポーズを決めるマグナムを急襲だ! イス攻撃から噛み付き攻撃、そしてニーリフトを決めたHGは一気呵成にマグナムを攻め立てる。しかし、マグナムも素早い動きでドロップキックを決めて形勢を逆転。首を固めてからエルボー、サッカーボールキックをぶち込むと、顔面踏み付けから低空ドロップキックを発射だ。さらに場外に逃げたHGに向かって、トペ・スイシーダ。しかし、HGはイスでこれを撃墜! マグナムを捕らえると、客席まで雪崩れ込む。だが、マグナムも負けていない。逆にHGをイス席に投げ飛ばすと、3つ繋がったパイプイスで殴打しようとする。ところが、セコンドの小路がこれを阻止。逆にHGにパイプイスで殴打されてしまった。この攻撃によって、マグナムは早くも大流血だ。勢いを取り戻したHGはマグナムを思う存分痛めつけると、リングに戻って傷口に集中攻撃。さらにマグナムには屈辱的なPWまで見舞い、会場中のブーイングを浴びる。だが、HGの攻撃の手は緩まない。高角度のバックドロップを決めると、ストンピングを連打。しかし、マグナムも観客の声援に応えて立ち上がる。逆水平チョップでいよいよ逆襲か? だが、HGはマグナムを蟹挟みで倒してロープに激突させると、ロープを蹴り上げてノドに攻撃を加える。それでもマグナムは引き下がらない。エレクトロ・スマッシュを決めてHGの動きを止めるといよいよ反撃開始。ミサイルキックを炸裂させてから、垂直落下式のブレーンバスターでマットに叩き付ける。そして、STF(ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェロモン)で絞め上げる。ここはHGに噛み付き攻撃で脱出されたものの、コーナー最上段に上らせてから思い切り腰をグラインドさせての腰振りフランケンシュタイナーを決めたマグナム。トドメとばかりに再びコーナーに上った。しかし、ここはHGがすぐさま起き上がって阻止。雪崩式ブレーンバスターを決めると、ニーリフトで動きを止めてから、先程のお返しとばかりに思いっきり腰をグラインドさせての69ドライバーだ。マグナムも間一髪キックアウト。ならばと必殺の昇天ドロップを放ったHG。それでもマグナムは沈まない。今度はHGはリバースフルネルソンにマグナムを捕らえた。だが、これを脱出したマグナムはローリングソバット、延髄斬りをぶち込むと、必殺のエゴイストドライバーだ。HGがこれでも肩を上げると、その場飛びのヒザ蹴りをぶち込み、さらにヒザ立ちになったHGに顔面キックを連発! えぐいキックでHGの顔面を蹴り飛ばし、遂に3カウント奪取! 熱戦に終止符を打つと共に、マグナムはHGとの3連戦を3連勝で終わらせた。

試合後、マイクを持ったマグナムは、「やる前からこうなるのは、わかってたんだけどな。俺は、すべてをわかった上で、お前を受け止めた。もういいだろ、HG! 芸人のHGは好きだったけど、モンスターのHGにはもう興味ねえよ。お前とは、これでフィニッシュだ!」とモンスターHGの闘いに終わりを告げると、「俺はな、ハッスルのリングでやりたいこと見つけちゃったんだよ。きっとみんなも喜んでくれると思うから、楽しみにしてくれよ!」と言い残して、去って行ったのだった。


決戦直前の越中&RG

決戦を直前に控え、ハッスル軍控室には、越中詩郎とRGの姿が。ここで、RGは「うーん……開港150周年、素直に喜べませんね。江戸時代のまま鎖国を続けていれば、あのゴッツイ外国人と2連戦もせずに済んだのに……。クソッ! ペリーめっ!」とやり場のない怒りをぶつけると、一方、越中は目をつぶって精神統一だ。

続けて、RGは「もう、メインまであと一試合だというのに、キャプテンは何をやってるんですかねー。いっそボクが失踪したいですYO」と弱音を吐くと、「すべての原因は、あの性格の悪いクソ女のせいやっ! あの女だけは許せんっ! こうなったらRGの生肛門と、ケツおやじのケツとで、あの女の顔をサンドイッチにしてやりましょうYO!」と越中に訴える。すると越中は、「誰がケツおやじだ、バカ野郎! お前なんか、いなくていいよ!!」とバッサリ! そして、「サムライ・シローさんがひとりでやってやるって! いくさだって! 川中島の戦いだって!!」と、ご自慢のケツを叩きながらテンションを上げる越中だったが、これを聞いたRGが「川中島って、戦国時代やん……」とボヤいたのだった。


第3ハッスル

6分35秒 スーパーキック2009

日本の近代国家への扉を開いた港・横浜。今日、ここから新たな航海に出ようとしている男がいる。

男の名は、志賀賢太郎。

パンチパーマがトレードマークの方舟の乗組員が今年3月、ハッスルという異国の地に降り立つ。かつて、日本を訪れた欧米人は、刀を差し、ちょんまげ姿の日本人に戸惑った。それと同じように、プロレス界の保守本流で育った志賀にとって、初参戦のハッスル、そして『2代目モンスター℃オーディション』はあまりにも勝手の違う闘いであった。

敵は、芸人に子供に女という未知なる相手。だが、志賀は己の誇りを胸に、オーディションに合格。異国の地で、その存在を認めさせたのだ。

そして、ハッスルに根を下ろす覚悟を決めた志賀は、今シリーズ、パンチ・ド・Cという新たなキャラに。デビュー以来、目下、2連勝のパンチは、正式に高田モンスター号の乗組員となった。

こうして、新たなキャラクターが生まれた一方、惜しまれながら、封印されたキャラクターも。その名は、ナットーマン。大豆な場面で登場し、ハッスル軍をピンチから守ってきた。

「運命の糸が引いたとき、お前を助けにやって来る! 大豆な場面でやって来る! なっとーぉ!!」

『ハッスルGP2008』で優勝を逃した坂田が、腐った心を発酵させて誕生したのがナットーマン。かつて、日本人は、黒船から降り立った身なりも肌の色も違う欧米人の姿に戸惑った。それと同じように、安易なネーミング、登場しては毎度のようにドジを踏むその姿に、多くの観客が戸惑い、失笑した。だが、ネバーギブアップしてみせるキャラクターが、じわじわと観衆の心をつかみ、ついにブレイク! 一躍、ナットーマンはハッスルの人気者に。ところが……。

人気絶頂のナットーマンを単なる思いつきの現実逃避と言い放った坂田亘は、キャラを封印。そして、覚悟を決めて挑んだ4・29名古屋大会では、坂田が、GPの決勝で敗れた川田にリベンジをはたして完璧な勝利をあげ、その場の人気に流されず、実力のみで再びトップを目指す覚悟を決めた。かつての古巣・ハッスル軍にも戻らず、ひとり、闘いの大海原に出る!

覚悟を決め、生まれ変わった2人の男。港町・横浜で、勝利の汽笛を鳴らすのは!?

閉じるゴングが鳴るとまずは坂田に「待て!」としたパンチ。リングの四方に向かって、お約束の「シー!」の掛け声だ。そして、最後は坂田に向かって、「シー!」と決めたパンチ。これには坂田も黙っていられない。妙な対抗心を駆り立てられたのか、横浜開港150周年を記念して、リングの四方に向かい、「うぅぅぅ〜、ワイ!」とポーズを敢行。自身はアルファベットの「Y」字のポーズを決めて、掛け声を発生させたのだった。その後もお互いに「シー!」「ワイ!」とポーズ合戦を行う二人に「試合やれ!」という野次が飛ぶ。ようやく闘いを始めた二人だが、まずはパンチが腕を「C」の字にしてのエルボースマッシュを連発。さらにコブラツイストを極めながら「シー!」の掛け声を連発した。これを外した坂田はパンチとチョップ合戦。続けてドロップキックを決めた坂田はケサ斬りチョップの連打からミドルキックでパンチからダウンを奪う。そして、3発連続でブレーンバスターを敢行。完全に試合のペースを握った坂田は、ノアの三沢光晴社長の必殺技・タイガードライバーでパンチをマットに叩き付ける。そして、最後はスーパーキック! 見事にパンチの顔面を打ち抜き、坂田が勝利を飾った。

試合後、観客に勝利をアピールする坂田だが、なんとその背後から小路二等兵が忍び寄ると、坂田にパンチで急襲! 坂田をKOした小路はマイクを持つと、パンチに向かって「おい、パンチ・ド・C! 俺はお前の噛ませ犬じゃねえんだよ!! お前が獲れなかった坂田の首、俺が獲ってやるよ! いつまでもな、二等兵の枠に収まってる俺じゃねえ!」とアピールし、去って行ったのだった。


これがケツ論だって! part.1

すっかりおなじみとなったケツおやじコーナーが今宵もスタート!

『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』のBGMに乗って、「よっしゃー!」と気合十分の越中詩郎は、元体操部の身体能力を発揮して、なんと華麗に側転をしながら登場! さっそく質問に突入だ! 越中に出された質問は、「ケツおやじの初めてのデートはどんなだったの?」というもの。

これに対して、越中は「そんな質問、違うのにしろ! ダメだ、ダメだ!!」と回答を拒否するも、MCを務める謎のキャラクターにおだてられて機嫌を良くした越中は、中学3年のときに、新宿の武蔵野館に彼女と映画デートに行った話をし始める。ところが、話がこれからとていう瞬間、無情にもバッサリとカットされて、コーナーは終了したのだった。


第2ハッスル

5分54秒 パワーボム

禊(みそぎ)……身に罪やけがれのある者が、身体を洗い清めること。

ハッスルのリングは、過去、多くの者にとって禊の場となった。

ダブルブッキングや離婚騒動、自由奔放な母親と共に世間を騒がせた、和泉元彌。「金髪豚野郎」発言など、物議を呼んだ離婚を経て、一からの出直しを計った、泰葉。そして、今回もまた、ひとりの男がその身を清めにやって来る……。

今からおよそ3ヶ月、JR常磐線、北千住〜南千住区間を走行中の車内で、ある暴行事件が発生した。逮捕されたのは、ザ・グレート・サスケ。そう、言わずと知れたみちのくプロレスのレスラーであり、過去には岩手県議会議員も務めた人物である。

普段、リング外でも、常にマスクをつけて行動するサスケ。当然、その姿は嫌でも目立つ。しかし、事件当日、電車に乗っていたサスケは、車内で自身の姿をケータイカメラで撮られたことに激怒してしまったのだ。きっと何か理由はあったはず。だが、常に己をさらす道を選んだのも、また自分。サスケは、そんな自分の原点、プロレスラーとしての誇りを見失ってしまったのか!?

今回のハッスル参戦は、世間を騒がせたこと、己を育んでくれたプロレスへの罪滅ぼし、そして、自分への禊。だが、ここは高田総統が牛耳るハッスルのリング。簡単に、禊の場となるはずがない。そんななか、サスケの対戦相手に選ばれたのは、“モンスターK”川田利明。言わずと知れた高田モンスター軍のナンバー2であり、『ハッスルGP2008』王者だ。はたして、サスケはこの猛者を相手に勝利を収められるのか!?

電車でキレるな、リングでキレろ! サスケよ! 自分の誇りを取り戻せ!!

閉じるゴングと同時にドロップキック2連発を放ったサスケはさらに側転式のエルボーアタックで追撃。そして、川田をエプロンに寝かせると、コーナー最上段からトペ・アトミコを発射だ。しかし、これはバランスを崩したのか不発。ならばと今度はラ・ケプラーダを発射。今度は大成功だ。空中戦でペースを握ったサスケは川田がリングに戻ってきたところをさらなる追撃を食らわせるために、コーナーの最上段に再び上る。しかし、川田がチョップとラリアットをぶち込み、サスケに攻撃をさせない。そして、キック、チョップと打撃技を連発しサスケを痛めつけていく。ステップキックの連打、串刺し式のフロントハイキック、サッカーボールキックがサスケを襲う。場内にはサスケのうめき声が大きく響き渡る。しかし、川田は攻撃の手を緩めない。後頭部にニードロップを落とすとフロントハイキックで顔面を打ち抜く。さらにヒザ蹴りを連発した川田。しかし、サスケも土手っ腹にエルボーを叩き込むと、ロープの反動を利用したエルボーアタックで反撃だ。これは川田にかわされてしまったものの、続くブレーンバスターを逆に投げ返したサスケ。そして、トドメとばかりにトップロープからトペ・アトミコを発射だ。しかし、川田はこれを間一髪スルー。自爆したサスケにラリアットをぶち込むと、最後は滞空時間の長いパワーボムで強かに叩き付け、サスケの息の根を止めた。

試合後、マイクを持った川田は、「おい、サスケ! 人生な、誰だって過ちを犯すんだよ。でもな、それに縮こまってたら、ハッスルできっこねえぞ! お前はバカだけど、そのバカさが取り柄だ。だから、バカになれ! とことんバカになって恥じをかけ!!」とサスケにエールを贈り、去って行った。

川田からの熱いエールを受けたサスケは、「川田さん! ありがとうございました! これで、スッキリしました!! これからは、人様に迷惑をかけることなく、思いっきりバカになって生きさせていただきます!!」とアピールすると、「ハッスルブレイク中、ロビーの売店にてで私の記念撮影会をさせていただきます。こんなバカで、ボロカスの私ですが、前から後ろからおおいに撮ってください! ありがとうございました!!」と最後はちゃっかり撮影会の宣伝をして、去って行ったのだった。


第1ハッスル〜横浜開港150周年記念特別試合〜

9分43秒 文明開化

ハッスル軍に強力な助っ人が現わる!

横浜開港150周年記念大会として開催される今宵は、横浜開港150周年記念テーマイベント『開国博Y150』公式キャラクターの“たねまる”、そしてお友達の開国仮面がハッスル軍の助っ人として登場! 横浜育ちのTAJIRI、横浜から近い大和育ちのKGとコラボチームを結成だ!

一方、迎え撃つ高田モンスター軍は、開国仮面への刺客として、とっておきのモンスターを用意しているとのことだが、はたして、その正体は一体!?


場内ビジョンには、モンスター軍控室が映し出され、現われたのは高田総統だ! 登場するなり、横浜市歌を軽やかに熱唱して上機嫌の高田総統は、「おい! リング上のTAJIRIと、KGとかいうお嬢ちゃん! お前ら二人、横浜が地元のように振舞っているが、TAJIRIは熊本出身じゃないかよ! そしてKG、お前は大和出身じゃないか! 横浜とは全然関係ないじゃないかよ! こんの〜やろ!!」と大激怒! さらに、高田総統は怒りの矛先を開国仮面に向けると、「そこのインチキくさい開国仮面とやら! こうなったら、鎖国時代に逆戻りさせてやる!」と罵倒し、「開港150年でお祭り気分にうかれた、ヒマで、モテない一般市民どもよ! 恐怖のどん底に突き落としてくれるわ」と高笑いだ。

そして、高田総統は「開国を必死で阻止しようと死んでいった侍たちの怨念を集めて生まれたモンスター、その名も“鎖国仮面”を送り込んでやる!」とハッスル軍の開国仮面の刺客を送り込むことを予告!

最後に、高田総統は「鎖国仮面よ、ペリーの手によって開港されたここ横浜を再び鎖国してしまうが良い! 尊皇攘夷〜、ビタ〜ン!」と鎖国ビターンを決めて、送り出したのだった。

閉じるゴングと同時にモンスター軍がハッスル軍を急襲! しかし、リング上ではTAJIRIが小路相手にフライングニールキックを叩き込む。一方の小路もパワースラムでお返しだ。続いては大原とKGのマッチアップ。大原を飛びつき式のアームドラッグ2連発で投げると、腕を掴んでトップロープからのアームドラッグを披露だ。さらに大原の体に飛びつき、何回転もしての人工衛星式ヘッドシザーズを見せた。そして、次は開国仮面と鎖国仮面のマッチアップだ。軽快な動きで鎖国仮面を場外に落とした開国仮面だったが、大原の背後からの攻撃で捕まってしまう。小路からはフロントネックロック、代わった大原からもストンピングの連打を食らった。さらに勢いづく大原はハッスル軍に見せつけるかのように、背中にハンマーパンチ、ストンピングを叩き込む。続く鎖国仮面もカウンターの逆水平チョップをぶち込むと、持参していた鎖を使っての攻撃だ。そして、モンスター軍は開国仮面にトレイン攻撃を敢行。さらにセコンドに付いていた“たねまる”の前で弱った開国仮面を見せつける。それでも開国仮面の劣勢は変わらない。鎖国仮面に変形のネックブリーカーを食らった開国仮面はスリーパーで絞め上げられる。場内からは開国仮面に奮起を促す、「か〜いこく!」コールだ。これで力を得た開国仮面はライオンサルトを鎖国仮面にぶち込み、ローンバトルからようやく脱出。代わったTAJIRIは一気呵成に攻め込み、得意のキックでこちらもタッチしていた大原を攻撃する。さらにハンドスプリング式エルボーアタックを炸裂させると、場外に落ちた大原にKGが飛びつき式のフランケンシュタイナーだ。ならばとそこに小路がトルニージョを炸裂させる。すると今度は開国仮面がトペ・スイシーダを発射だ。勢いに乗ったハッスル軍はTAJIRIとKGが息のあった連係プレーを披露。まずバックを獲られたTAJIRIを飛び越えるようにしてスイング式のDDTで大原をマットに串刺しにすると、さらにトップロープからの飛びつきフランケンシュタイナーを見せる。これでリング上に鎖国仮面を孤立させると、開国仮面がちょっと不細工な形のオーバーヘッドキック! そして、最後は文明開化(ファイヤーバードスプラッシュ)を鎖国仮面に投下! 完璧な3カウントを奪って、横浜開港150周年に華を添えた。

試合後、TAJIRI&KGは勝利の立役者である開国仮面を称えると、「横浜の平和は守られましたよ!」とアピール! リングサイドで試合を見守っていた“たねまる”もハッスル軍の勝利に大喜びだ。そして、最後にTAJIRIは、9月27日まで開催されている『開国博Y150』への来場を改めて観客に呼びかけたのだった。


オープニング

場内暗転からスポットライトに照らされて現われたのは、第1ハッスルに出場するハッスル軍のTAJIRI&KGだ! 横浜育ちのTAJIRIと、横浜からほど近い大和市育ちのKGはさっそく横浜開港150周年を祝福すると、ここでTAJIRIの呼びかけから横浜開港150周年記念テーマイベント『開国博Y150』公式キャラクターの“たねまる”と開国仮面の強力助っ人コンビが、ゆずが歌う『開国博Y150』の公式テーマ曲に乗って登場! 開国仮面は、ペリーを彷彿とさせる異国情緒に溢れたいでたちだ。

第1ハッスルでの必勝を誓った4人は、「3、2、1、ハッスル! ハッスル!! ヨコハマ〜、ハッスル!!」のヨコハマバージョンのハッスルポーズを決めて、オープニングを締めくくった。


オープニングムービー

破壊、洗脳、謀略の悪の限りを尽くす高田モンスター軍。そして、その侵攻を食い止めるべく立ち上がった正義、覇権奪回に燃えるハッスル軍。この両軍が、四角いリングを舞台に、はてしなき死闘の物語をつむぎ出す“ファイティング・オペラ”、それがハッスルである。

ナットーマンのマスクを脱ぎ捨て、川田にリベンジし、ふたたび幕を開けた坂田亘の天下取りへの道。今宵は、坂田の行く手に、こちらも絶好調の“方舟からの刺客”パンチ・ド・Cが立ちはだかる。

遺恨の火花を散らすマグナムTOKYOと、モンスターHGのエゴイスト抗争。怒涛のシングル3連戦は、すでにマグナムが2勝をあげているが、今日の最終戦で何かが起こる!?

フランソワーズの色仕掛けに戦意喪失し、行方をくらしたボノくん。未だ消息は謎のまま。直接対決に燃えるフランソワーズを止めるべく、ハッスル軍・キャプテンのボノくんは姿を現わすのか!?

ゴールデン・ウィーク最大のファイティングテーマパークにようこそ! 開国150周年で沸く港・横浜に、今宵、ハッスルが黒船級のビッグインパクトを投下する!!


前説

「みなさん、こんばんは!」。横浜ベイスターズの球団テーマ曲に乗って、ベイスターズのユニフォーム姿の野口大輔レフェリーが登場! さっそく、応援練習開始と思いきや、ここで登場したのは4・23後楽園大会で前説を務めたハッスル中継の実況でおなじみの高橋大輔アナウンサー&ハッスルPRレディの楢原ゆりかチャンだ。

「野口さん! 僕らに前説をさせてくださいよ!」と前説交代を野口レフェリーに訴えた高橋アナウンサーは、自身がパーソナリティを務めるハッスルのラジオ番組『夜ナ夜ナハッスル』(ラジオ関西、毎週金曜深夜0時より放送)をまずは観客に宣伝。そして、ゆりかチャンと共に応援方法を観客にレクチャーだ。

二人は、拍手&ブーイングの実践練習から始まり、続いては、越中詩郎の「ケツおやじ」コール、さらには高田総統の「総統」コールを観客を煽りながら応援指導! そして、最後は野口レフェリーが、会場でのマナーを観客に説明して前説を締めくくったのだった。