高田総統以下、モンスター軍のメンバーがバルコニーに勢揃いすると、さっそくアン・ジョー司令長官&特命係長 島田工作員&小路二等兵らが観客に「総統」コールを促す。場内に大「総統」コールが巻き起こるなか、高田総統は「ワールド・ベースボール・クラシック、侍ジャパン、素晴らしいよ! おめでとう!!」と褒め称えると、「そうだ、WBCにあやかって、われわれも“WMC”をやろう! ワールド・モンスター・クラシック! そしたら、数字(視聴率)も出るだろ。3パーセントぐらい」とニヤリだ! そして、「我こそが高田モンスター軍総統、そして、ハッスルの偉大なる支配者、高田だ!」と自己紹介をすると、すかさずアン&島田らが「総統」コールを観客に促し、またしても場内は大「総統」コールが沸き起こる。
ここで高田総統が、ナットーマンに目を向けると「おい、そこで何やっているんだよ! 大豆な場面は終わってるんだよ。図々しく2回も出てくるんじゃないよ!」とチクリ! すると、ナットーマンはおもむろにマスクを脱ぎ捨てると、「俺は、今日限りで、ナットーマンを辞めて、戻るぞ!」と復活宣言! ところが、場内から「エーッ!?」と声が沸き起こると、一斉に大「ナットーマン」コールだ!
ここですかさず川田が、「おい、お前、ホントにアホだな。このお客さんの反応が聞こえないのか? せっかく、はまり役が見つかったのに、ここで辞めちゃったらもったいないよな? お前よ、なんでも中途半端に終わっちゃうから、アホって言われんだよ!」と厳しい言葉を浴びせかける。さらに、高田総統も「せっかく苦労してやってきたのに、今日で辞めちゃうって、空気読んでないんだよ、お前! おそらく、カミさんに言われたんだろ? 『もう恥ずかしいから、辞めて!』って。まっ、その気持ち、わからんでもないよ」とニヤリ。すると、川田が「総統も、常に言われてましたからね、奥さんに」と聞き返すと、これに「まっ、ハッスルの初期はな」と思わず反応してしまった高田総統は、すかさず「って、おい! 言わすんじゃないよ!!」とノリツッコミだ!
さらに、川田は思い出したかのように、「そう言えば、総統の体調不良はどうなったんですか? ビターンが効かなくなったっていうのを、テレビで観たんですよ」と高田総統を問い詰めると、高田総統は「私のどこが体調不良なの? こんなに近くにいたらわかるだろ。すこぶる快調だよ! ただ、ちょっと花粉症ぎみだけどな」と、体調不良説を全面否定だ!
ここで坂田が、「おい、ちょっと聞け!」と割って入ると、「正直に言うぞ。俺は、去年。本気で天下を取れると思った。だが、GPの決勝でお前に負けて、目の前が真っ暗だ。どうしていいかわからず、ほんの思いつきでナットーマンになった」と衝撃告白! すかさず、場内から笑いが漏れる。続けて、坂田は「ナットーマンになったら、何か変わるかもしれないと思った。だが、何にも変わってないんだよ!」と吐き捨てると、場内から「変わったぞ!」という声とともに大「ナットーマン」コールがふたたび発生!
「変わってないんだよ!」と場内のコールを制した坂田は、俺は、負けた自分と向き合うのが怖くて、現実逃避をしていた。それが、ナットーマンの真実だ! だから、俺はもう一度やり直す! 川田、俺ともう一丁、勝負しろ!!」と、いきなり川田に再戦要求だ! すると、高田総統は「おい、ちょっと待て! ナットーマンの真実は、現実逃避だって? バカ野郎! よくも、金を払って観に来てくれている、客の前でよくもそんなことが言えるな! お前って奴は、ホンットにバカだよ!」とピシャリ! 続けて、高田総統は「モンスターK、あいつどうする?」と川田に振ると、川田は「別に、俺は大人だから、もう一回ぐらいやってもいいですよ」と大人の対応を見せると、坂田に向かって「その代わり、今度こそ二度と立ち上がれないようにしてやる! そして、ハッスルから追い出してやるよ!」とハッスル追放宣告だ!
すると今度は、モンスターHGが「総統! なんで俺はいつも控室で放置プレーで、せっかくバルコニーに上がってきたのに、また放置プレーかよ! 寂しいよ!!」とクレームをつけると、「ハッスルに入って3年が経つけどよ、いい眺めじゃないか。最高に気持ちいいぜ!」と、初バルコニーに大興奮だ! ここで、RGが「ヨー、HG! お前、そんなことやってたら、テレビの仕事なくなるぞ! 実際に、『ラジかるッ』のレギュラーも終わってもうたやないか」と忠告すると、すかさずモンスターHGは「やかましい!」とこれを一蹴! さらに、「いいか、そもそもあんな朝から、爽やかな料理番組なんてやってられるか!」と悪態をつくと、今度はアラン黒木に向かって「おい、そこのインチキ探偵! お前、マグナムTOKYOだろ! どっちでもいいけど、俺はな、お前のその日焼けサロンで焼いた小麦色のケツをしばき倒してやりたいんだよ!」と挑発だ!
これを受けて、黒木は「HG、俺のケツはそこまで焼けてねえんだよ」と受け流すと、「よく聞け! 探偵はな、世の中に埋もれた真実ってのを見つけ出すのが仕事なんだよ。今のお前は本当のお前じゃねえ。このアラン黒木。命がけで目を覚ましてやる!」と逆挑発! するとモンスターHGは「いいか、今度お前をな、地獄の二丁目に引きずり込んで、アナルから直腸を引きずり出してやるからな!」と汚い言葉を浴びせると、高田総統に黒木とのシングル戦を要求。これには、高田総統も「引っ張り出しちゃえ! どんどん引っ張り出しちゃえ! 次のシリーズ、気が済むまでとことんやれ! どんどんやれ!!」と快く了承だ。
4月シリーズに向け、次々と因縁が生まれるなか、高田総統は「そんなことより、今日は諸君に大事なお知らせがある。これを観たまえ!」と観客にアピールすると! なんと場内ビジョンに、
『ハッスル・エイド2009』開催決定!
7月26日(日)両国国技館
という衝撃発表がアナウンスされたではないか!
場内から大歓声が沸き起こるなか、高田総統は『ハッスル・エイド2009』開催を高らかに発表すると、観客に向かって「今年は発表が早いだろ? チケットを売らなきゃいけないんだよ!」とニヤリ。続けて、高田総統は「まっ、貴様らボロボロのハッスル軍が、はたしてエイドまで持つかな? もうすでに、若いのが二人抜けるじゃないか! お前、ひとりは結婚だぞ、おい! ビックリだよ!! それとだ、ちょっと見ない間に、老いぼれの天龍がいないじゃないかよ! “おくりびと”に送られちゃったのかよ! そんなボロボロのお前らに何もできやしない!」と激しく挑発だ! そして最後に、高田総統は「われわれモンスター軍が最高のイベントにしてやるから、ぜひ楽しみにしておけよ!」と観客にアピールすると、「では、今日はここまでだ! バッドラックだ!!」と言い残し、消え去って行った。
リング上に残されたハッスル軍。ここでRGが「坂田さん、戻ってきてくれたんですね!」と坂田に語りかけると、続いて黒木も「坂田さん。今日は助かったぜ。この礼は、今度、きっちりさせてもらう」と礼を述べる。すると坂田が、「ちょっと待って! 俺はナットーマンを辞めるとは言ったけど、ハッスル軍に戻るとは言ってないんだよ」と衝撃告白! 続けて、坂田は「俺はもう、自分の気持ちにウソはつきたくないんだよ。自分に正直に生きる。だから、さっそく、正直に言わせてもらう」と話を切り出すと、「ナットーマンを今日で辞めると言ったが、ちょっと人気が出てきたので、もったいないなあって思うんだよな」と本音を暴露! すかさず場内から大「ナットーマン」コールが沸き起こる。
すると坂田は、ナットーマンのマスクを被り直し「俺は次の後楽園で、ナットーマンのファイナルマッチをやる! みんな、ナットーマンの最後の雄姿を観に来てくれ! ネバー、ネバー・ギブアップだ!!」と言い残し、颯爽と走り去って行ったのだった。
あまりの突然の出来事に、「無責任な人ですね〜! 散々あれだけ心配したのに」と、坂田の勝手な行動にボヤくRG。一方、TAJIRIは「ああは言ってますけど、彼は、このハッスルのことを誰よりも強く思っているはずですよ。世界を知ってる僕から言わせれば、坂田亘という男は、天下を十分に取れる男です。まっ、しばらくは彼のことを見守りましょう」と静観の構えを見せると、ここでRGが「黒木さん、今日はあなたが締めてください!」と黒木に締めを促す。これを受けて黒木は、「その前にひとつ言わせてくれ」と前置きをし、「俺が、なんで今まで探偵のフリをしていたか、わかるか? それはな、ビジネス抜きで、命賭けで闘えるリングを探していたからだ。そして、とうとう、このハッスルっていうリングに辿り着いたんだよ。今日で、アラン黒木の仕事はもう終わりだ。次からは、クーロンの鬼の別の顔、マグナムTOKYOとして、闘ってゆくぜ!」と、ついにマグナムTOKYO解禁を宣言! すかさずRGが、「ということは、あのダンスも見られるってことですか?」と尋ねると、黒木は「RG、何を言ってんだよ。もう3年も踊ってないんだぞ。踊れるかな……」とためらうも、「まっ、それは次のお楽しみだ」とニヤリ。そして、最後は「目指すは、打倒・高田モンスター軍!」という黒木のアピールから、観客と一緒にハッスルポーズで締めくくったのだった。
13分34秒 HG(ハードギロチン)
昨年、高田モンスター軍に無理やり改造手術を施され、モンスターになってしまったHG。以前とは、まるで別人となり、すっかり人格が豹変してしまったモンスターHGは、元相方のRG、そしてHGを正気に戻すため、助っ人参戦しているアラン黒木に対し、暴虐の限りを尽くす。かつて、ハッスル軍のエースとして、モンスター軍壊滅を誓ったHGはどこへ……。
今宵は、モンスター軍最強と言われる“モンスターK”川田とモンスターHGがタッグを結成! いよいよハッスル軍本体潰しに本格参戦か!? 解き放たれたモンスターHGの狂気。もう誰も止めることはできない!
ここで場内ビジョンが切り替わり、ハッスル軍控室が映し出されると、そこにはRGの姿が。「定額給付金。うちは3人家族やから……俺とカミさんで、12000円×2の24000円。息子は、4歳やから20000円。3人合わせて44000円。まあ、なんとか来月はしのげそうやな」と、ホワイトボードに書かれた計算式を見つめながらボヤくRG。さらに、RGは「これって住民票を移したら、2回もらえるのかな?」と自らに問いかけるも、「いや、そんなうまいこといかへんやろ……」と深いため息をつくと、「クソー! せめてコンビで営業回れたらなあ……少しは生活楽になるのに」と再びボヤく。するとここで、「何やってんだ、お前」とアラン黒木が登場!
ここでRGは「いや〜、ちょっと次の試合の作戦をですね、数式を使って考えていたんですよ。なんせ、僕は立命館大学出身ですから」とうそぶくと、黒木は「そういや、お前、『喫茶ともだち』のツケ、全然払ってないだろ」と厳しく追及! これに対して、RGは「最近、不況のせいか仕事が激減してまして、つい未払いが溜まり……出入り禁止になりました」と明かすと、黒木は「お前に景気のいいときがあったのかよ!」とツッコミを入れつつ、「いいか、ほんこんのおやっさんは、お前の恩人だろ。恩を仇で返すようなマネ、するんじゃねえよ」とピシャリ!
これには平謝りするRGだが、黒木が代わりにツケを払っておいたことを明かすと、RGは「えっ!? マジですか?」と、わざとらしく驚きの表情を見せる。ここで、黒木が「RGよ。HGを取り戻さないと、お前の家族が路頭に迷うんじゃないか?」と厳しい現実を突き付けると、「だったら、俺に任せておけ。俺が必ず、元のHGに戻してやるからよ」と、RGを励ます。
これに対して、RGは「あの……とっても有難いお話なんですが、あなたに払う報酬が……」と戸惑いを見せると、黒木は「これはもうビジネスじゃねえ。高田モンスター軍と闘うためには、生半可な覚悟じゃダメだ。だから俺は、腹をくくる意味でハッスル軍に入ったんだ。お前も家族を養ってくなら、覚悟を決めろ!」とRGを一喝! するとRGは、「かっこいい〜! 定額給付金より、頼りになるわ!」と、黒木の男気にすっかりゾッコンになっていたのだった。
閉じるゴングと同時にフライングニールキックを発射するRG。しかし、川田とモンスターHGはあっさりとスルー。RGを袋だたきにしていく。だが、HGの目を覚まさせたいRGは必死に食い下がる。「目を覚ませよ!」と叫びながらチョップを連打だ。しかし、モンスター軍も容赦しない。RGをロープに跨がせると、川田とHGで足を思いっきり引っ張り合う。RGはロープを木馬代わりにされての急所責めを食らってしまった。続けて今度は川田のアトミックドロップ、キック攻撃がRGを襲う。HGはマンハッタンドロップ、さらにニセHGからもらったトンファーでRGの股間を攻める。もはやこれまでとRGはパンツを脱ぎ捨て、赤ふん姿になり黒木とタッチしたのだった。黒木はスリーパーからRGのパンツをHGに被せて視界を封じる。さらにHGの左足に照準を絞って、ストンピング、レッグロックの集中攻撃だ。たまらずHGも川田にタッチ。川田はチョップ攻撃、キック攻撃で黒木を圧倒。ボディスラムで叩き付けてから、サッカーボールキックを背中に叩き込む。さらにダンシングドールキックを決めた川田。これに対して、黒木も退かない。なんど蹴飛ばされてもエルボーで対抗し、ランニングローキックはキッチリと腕でガード。逆に川田の足にダメージを与えることに成功した。そして、ローリングソバットを川田の土手っ腹にぶち込む。しかし、代わったRGが再び捕まる。川田の凄まじいチョップを胸板に受けるRG。その胸板はたちまち真っ赤に染まる。逆片エビ固めで大きく背中にダメージも受けた。HGもRGには容赦しない。コーナーポストを外して剥き出しになった金具にRGを叩き付けると、逆さ吊りにして股間にカカト落とし! だが、RGは「キンタマ、痛いぞ、コラ!」とHGに張り手を一撃! 必死に食らいつくと驚異のダブルリスト・アームサルト!を披露だ。このチャンスに代わった黒木がフェースクラッシャーから、ミサイルキックを炸裂させる。さらに跳びヒザ蹴りを食らわせた黒木はRGに繋ぐ。すかさずRGはRGプレスを発射だ! しかし、すぐさま川田がカット。黒木が場外に連れて行かれると、リング上はHGとRGの二人だけに。RGはコーナー最上段からの飛びつき前方回転エビ固めを試みる。これはキックアウトされたが、続くHGの三角絞めを食らって悶絶。だが、RGはそれでも3カウントを許さない。必死に肩を上げていくRGに、HGは容赦なく急角度のバックドロップを炸裂させると、最後はトップロープからのダイビングギロチンドロップでRGの息の根を止めたのだった。
するとここで、「おい、ナットーマン! どうしたんだよ?」という声が! すると場内に『威風堂々』が鳴り響き、バルコニーから姿を現わしたのは、高田総統だ!
2分24秒 派遣村プレス
ハッスル軍キャプテン・ボノくんに、意外な弱点発覚!?
今年2月、ボノくんの前に現れた謎の女・高田モンスター軍の海外エージェントを務めるフランソワーズ。2月シリーズでは、自らが連れてきた元WWEのタッグチャンピオン、カウボーイ・ランス・ケイドのセコンドにつくと、年端も行かぬボノくんに、次々とセクハラ攻撃を仕掛けたのだ!
高田総統から覇権を奪い、ハッスルをCHANGEさせると決意したボノくんだったが、すっかりフランソワーズの色香に惑わされ、まさかの2月シリーズ2連敗。思いもよらぬ弱点が発覚してしまったボノくんに対し、今日の相手は、かつての友達で、現在モンスター軍と派遣契約を交わしているあーちゃんだ。
ボノくんの弱点につけ込み、一気に正式契約を狙っているあーちゃん。迫り来るフランソワーズのお色気攻撃に対し、はたして、キャプテン・ボノの運命は!?
場内ビジョンが切り替わり、モンスター軍控室が映し出されると、そこにはフランソワーズの姿が! すると、ここであーちゃんも登場! あーちゃんは、「フランソワーズさん、今日もお美しいですね」とニヤニヤしながら声をかけると、すかさずフランソワーズから「ケダモノ! いやらしい目で見ないで!!」とお叱りを受ける。
これにもめげず、あーちゃんは「あの〜、今日は、よろしくお願いします。もし、負けたら、僕は高田総統に派遣契約を切られてしまうので」と切実な思いを伝えると、フランソワーズは「そんなこと知ったこっちゃないわ。あなたがホームレスになろうが、関係ない。私は、私自身のために、あのガキをおとしいれるだけ」とバッサリ! これには、「それは重々、承知しています。でも、フランソワーズさんの魅力の前には、どんな男もひれ伏しますよ」とおだてるあーちゃんに対し、フラオンソワーズは「当たり前よ。今日は、とっておきの秘密兵器を用意してるの。あのうぶな坊や、きっと今日で、私の恋の奴隷になるわ」と不敵な笑みを浮かべながら、控室を出て行ったのだった。
すると、フランソワーズがいなくなったところを見計らって、あーちゃんは「性格悪い女だな〜」とポツリ。そして、「でも、生きてゆくには、こうするしか仕方ないんだ!」と自分に言い聞かせ、出陣して行った。
閉じるあーちゃんとフランソワーズと共に松葉杖片手に入場してきた島田。リングに上がると、マイクを持ち、「おい、ボノくん! 東京マラソン走れなかったらしいな。それもあんよを痛めてのドクターストップだったらしいじゃねえかよ。気を利かせて松葉杖持ってきてやったからな!」と挑発だ。しかし、怒りの形相でにじり寄ってくるボノくんを見て、さっさと退散だ。そして、いよいよゴング! ボノくんは怒濤の攻撃であーちゃんを攻め立てる。コーナースプラッシュを2連発で食らわすと、重量級のエルボードロップを投下だ。そして、早くも虫の息となったあーちゃんを抱え上げてバックフリップの体勢に。しかし、ここでフランソワーズが試合に介入! エプロンに上がると、足を高々とあげてスカートの奥をボノくんに披露する。ボノくんの目に映っているのはおそらくフランソワーズの秘部を被っているパンティーだ。すかさず顔を隠すボノくん。あーちゃんはこの隙を見逃さない。すかさず背後から松葉杖でボノくんを殴打する。そして、大原がレフェリーの気を引きつけている間に、フランソワーズはさらなるお色気攻撃に出る。なんとフランソワーズは自分のパンティーを脱ぎだしたのだ! この予想外の行動に客席のスキモノ族も騒然! しかも、その脱ぎたてホヤホヤで、おそらく女の匂いがタップリと染み込んでいるであろうTバックのパンティーをボノくんの頭に被せてしまったのだ! ボノくんは嗅ぎ慣れない大人の女の匂いで意識が朦朧。そして、そのままバッタリと倒れ込んでしまった。その隙にあーちゃんはコーナー最上段に上ると、奥の手・ムーンサルトプレスを発射! これが見事にボノくんに炸裂し、あーちゃんが3カウントを奪った。
試合後、フランソワーズがマイクを持つと「坊や、被り心地はいかが? それを被ってマラソンでもしてきなさい!」とピシャリ! さらに、モンスター軍がボノくんに攻撃を加えているところで、ようやく花道から“ケツおやじ”越中詩郎が登場!
場内から大「ケツおやじ」コールが飛ぶなか、リングに上がった越中は、あーちゃん&フランソワーズにケツ爆弾を炸裂させると、たまらず場外にエスケープしたフランソワーズは、越中に向かって、「ケツおやじ! あなたも、ボノと同じ目にあわせてやるわ。覚えてらっしゃい!」と吐き捨て、去って行ったのだった。
これに対して、マイクを持った越中は「おい、ブサイク! ガタガタほざきやがって、この野郎! もっとブサイクにしてやるって!!」と“やるって節”で応戦! そして、「おいボノ! いつまでそんなもん被ってんだ! この野郎! しっかりしろ!!」とゲキを飛ばす。すると、ボノくんも「ちくしょう! ふざけんな! やってやるって!!」と“やるって節”で呼応。最後は、越中が「やってやるって! 戦(いくさ)だ、この野郎!」と宣戦布告した。
ハッスルで絶大な会場人気を誇るザ・モンスター℃。
7色の“C”ポーズで観客の心をわしづかみにするモンスター℃だったが、会場が「シー!」コールの大合唱で包まれるなかで人気者ゆえの苦悩を抱えていた。実は、かなり前から“C”ポーズのやりすぎで右肩を痛めていたのである。
我慢に我慢を重ねた結果、モンスター℃の肩は限界となり、ついに長期欠場を余儀なくされてしまった。人気者がいなくなってしまうのは、ハッスルにとっても大きな痛手なのである……。
そこで今回、℃離脱の穴を埋めるべく、2代目モンスター℃になりたい人材をプロ・アマ問わず大募集! 厳正な書類審査を経て、これより行なう最終オーディションに残ったのは全部で5名。はたして、どんな人材が飛び出すのか!? そして、新たなスターは誕生するのか!?
場内が暗転し、タイトルコールのもと、ついに『2代目モンスター℃オーディション』がスタート! オーディションは、最終審査に勝ち残った5名がひとりずつ登場し、自己PRを披露! 全員の自己PRを終えたところで、合否が発表される。そして、審査員を務めるのは、高田モンスター軍のアン・ジョー司令長官&特命係長 島田工作員だ!
ここで、さっそくトップバッターが登場! 『WE ARE THE CHAMP』の入場テーマに乗って、「オーレー、オレオレオレー! ニャ〜!!」と現われたのは、お笑い芸人の猫ひろしだ!
猫は「猫ひろシーです!」とさっそく自己紹介を済ませると、自己PRを披露! もちろん、披露してくれるのは得意ネタ『ギャグ100連発!』だ! 思わず島田がアンコールを要求するなど、怒涛のネタの連発で会場を沸かせる猫。これはかなりの高評価か!?
続いて登場したのは、一般公募から選ばれたモンスター℃ファンの少年、石橋翔太くんだ! 名前にCが3つも付いているという、まるでモンスター℃になるために生まれてきたと言っても過言ではない天才少年の翔太くんは、かわいらしく「う〜、シー!」と“C”ポーズを披露! 場内から大きな歓声が沸き起こり、翔太くんと一緒に「シー!」コールだ!
そして、3人目は、なんと“文化人枠”で登場! すると場内に、『スパルタンX』の入場テーマが流れ出し、観客も曲に合わせて拍手が飛ぶ! ところが、現われたのは、三沢光晴風のコスチュームを身にまとったケータイ小説『ラブ&ハッスル』の作者・泉忠司氏。これには、観客からブーイングが飛ぶ。それにもめげず、泉氏は、学生時代に学生プロレスの5冠王者であったことをアピールすると、「僕が、モンスター℃になったあかつきには、ハッスル軍を一人残らずぶっ倒して、そのサクセスストーリーを小説にします。そして、映画化やドラマ化を実現させて、世の中にハッスルの素晴らしさを広めたいと思っています!」と壮大なプランを披露! これには、場内からも拍手が沸き起こる。
ここで、アンが、「このオーディションは、ちゃんと書類審査をやったんデスカ? どう考えても身長がみんな足りないじゃないデスカ!」とクレーム。すかさず、島田が、書類審査を小路二等兵に任せてしまったことを明かすと、アンは「あの男、明らかに自分より大きい男は除外していますネ」と呆れ返る始末だ。
さらに、島田は「あと、圧倒的に足りないのは、華ですよ!」と女性出場者の参加を求めると、進行役の矢野武アナウンサーが、「今、まさに華が足りないというお話が出ましたが、続いては女性でございます!」とナイスフォロー! そして、現われた4人目は、昨年、テレビ東京『イツザイ』で行なわれた『第2のインリン様オーディション』の最終候補にも残っていた“ぽっちゃりバレリーナ”小林まり枝だ! すかさず、島田が「こいつのどこが華なんだよ!」といちゃもんを付けるも、おかまいなしに自己PRを始めた小林。ところが、『第2のインリン様オーディション』でも見せたミュージカルネタで“C”ポーズを披露すると、予想に反して場内から笑い&拍手が沸き起こる。
そして、いよいよ最後の5人目。「なんと次は、力道山から続く日本プロレス界の伝統を守る、あのメジャー団体に所属している方です!」というアナウンスとともに、『兄弟船』の入場テーマで現われたのは、プロレスリング・ノアの志賀賢太郎だ!
観客から大「志賀」コールが飛ぶなか、志賀は「プロレスリング・ノアから来た、志賀賢太郎です!」とハスキーボイスで挨拶! するとここで、島田から「ちょっと待った! こんな奴、ノアにいたか? もしかして、不況で食えなくなった、とび職じゃないですか!」といちゃもんが付けられると、さらにアンも「ミーも見たことありませんネ。春休みになると、こういうイタイのが必ず来るんですヨ」と同調。続けて、アンは「このパンチがノアかどうかはともかく、自己PRだけでは、誰が℃にふさわしいか、まったくわからないんで、ここにいるメンツでバトルロイヤルをやって、勝ち残った者を合格にしまショー!」と、バトルロイヤル開催を急遽発表! そして、なんと試合開始のゴングが鳴らされる!
突然のバトルロイヤル開始にとまどう5名。すると、まずは猫がリング中央で「ニャー!」と観客にアピール! ところが、この隙に翔太くんが猫めがけて高速タックルを炸裂させてテイクダウン! 場内から大きな歓声が沸き起こるも、危険と判断したスタッフによって、二人は引き離されてそのまま退場。続いて、小林と志賀がリング中央でにらみ合いを演じるも、志賀の威圧にビビッて、小林は一目散に逃走! これでリング上に残ったのは、泉氏と志賀の二人だ!
すると、泉氏は三沢ばりのエルボーを志賀に叩き込むも、平然な顔をしてこれを受け流す志賀。さらに、あろうことかタイガー・ドライバーを狙おうとする泉氏だったが、これを志賀にアッサリ返されると、志賀がボディスラムからのニードロップで3カウントを奪取した!
バトルロイヤルを制し、観客にアピールする志賀に、島田は「なかなかやるな〜。お前! 素人相手にひどいことするな〜」と驚きを見せると、アンも「さすが、ノアだけはガチですネ!」と驚嘆! これには、場内も大爆笑だ! するとここで、場内ビジョンになんと高田総統が登場!! 高田総統は、「おい、パンチパーマ! なかなかやるじゃないかよ。今、プロレス名鑑を見てたんだけどさ、ノアから来たってのは、どうやらウソではないらしいな。それにしても、まさかあのノアがハッスルに選手を送りこんで来るとはな。驚いちゃったよ」と驚きの声をあげると、「しかしだ。素人にも手加減をしない残虐非道さ。その大人げないところが非常に気に入ったぞ。2代目モンスター℃は貴様に決定だ!」と、志賀の合格を発表! 続けて、高田総統は「パンチパーマよ! ひとつ確認しておくぞ。モンスター軍に入るのは構わないけどさ。本当にいいの? 入ったら、ノアのこと……いろいろといじっちゃうよ。こっちには、方舟に乗り損ねた男もいるんだよ。誰だかわかると思うけど、言わないよ」とニヤリ。そして、「とにかく、2代目℃のデビュー戦は、“シー!”月(4月)だ。諸君、楽しみにするがいい!」と言い残し、消え去って行った……。
見事2代目モンスター℃に選ばれた志賀は、「この気持ちをまずは誰に伝えたいですか?」という矢野アナウンサーからの問いに、「自分のわがままを聞いてくれた、三沢社長に!」と胸を張って答えると、場内から大歓声が! そして、最後に志賀は「うれ……シー!」と“C”ポーズ付きで喜びを爆発させたのだった。
11分35秒 ナットー巻き
先シリーズ開幕戦の2・19『ハッスル・ツアー2009〜2.19 in KORAKUEN〜』(後楽園ホール)で、ハッスル軍のTAJIRIを襲撃し、モンスター軍入りを表明した藤田ミノルが、標的のTAJIRIと早くも一騎討ちで激突!
実はこの二人、かつては師弟関係にあった間柄であり、藤田にとってTAJIRIは、プロレスのイロハを叩き込んでくれた師匠にあたるのだ。そんな二人がいつしか袂を分かち、激しく対立しあう軍団抗争のなかで相まみえることに……。はたして、時を経てふたたび実現する“旧・師弟対決”の行方はいかに!?
閉じるゴングが鳴ると場内からは「TAJIRI!」コールが発生。そして、まずはロックアップからグラウンドの攻防へ。さすがにベテラン同士、じっくりとした立ち上がりだ。ここで先手を奪ったのはTAJIRI。アームドラッグで藤田を投げると、グラウンドで腕を固めていく。さらにロープを挟んだ攻防で藤田を場外に吹っ飛ばしたTAJIRI。しかし、藤田は場外での攻防で逆転だ。TAJIRIを鉄柵、客席の鉄板に叩き付けて流れを掴む。さらに首4の字固めを繰り出した藤田。だが、TAJIRIはこれをボーアンドアローで切り返してみせる。ここから脱出した藤田はブレーンバスターで叩き付けてから、スリーパーに捕らえてTAJIRIを逃がさない。場内からの拍手で立ち上がったTAJIRIはパンチ攻撃で優位に立つと、ハイキックで藤田をマットに沈める。さらにハンドスプリング式エルボーアタックをぶち込んでから、コーナー最上段からの技を狙う。ここで藤田はコーナーを上って迎撃。しかし、TAJIRIは前方回転エビ固めで3カウントを狙う。これをキックアウトした藤田はスタナー。ならばとTAJIRIはウラカン・ラナを繰り出す。さらにこれを藤田が前方回転エビ固めで切り返す。両者一歩も譲らない展開だ。ここでTAJIRIはフェースバスターを繰り出したのだが、なんと小路二等兵が乱入! TAJIRIを痛めつけると、すぐさまレフェリーがゴングを要請。無効試合がアナウンスされた。しかし、ここでアン・ジョー司令長官が登場! 「おいおい! 試合は終わってねえだろう! 大豆な場面がやってきただろう!」と、ナットーマンを挑発だ。この挑発に乗るかのように、スクリーンにはナットーマン登場の映像が! すると、後楽園ホールと同じビルの3階にある後楽園サウナでひとっ風呂浴びている坂田亘の姿が映し出されたではないか! 坂田は湯船から上がると、サウナに入る。そして、出て来ると、なんとナットーマンに変身していたのだった。ナットーマンは3階から後楽園ホールのある5階まで階段で上がって、遂に会場に登場! そして、コーナーでポーズを決めて、リングインだ。ナットーマン登場と同時にゴングが再び鳴らされたものの、勢いよく放ったドロップキックはあっさりと小路と藤田にかわされる。すぐさま袋だたきにされるナットーマン。なんとかロープからのキックで藤田を蹴散らしたはいいものの、小路に捕まり払い腰を連続で食らってしまう。TAJIRIを助けに来たのにもかかわらず、早くもグロッキー状態のナットーマンだ。ところで、肝心のTAJIRIの姿はいつの間にか見えなくなっているが……。しかし、試合はお構いなしに続く。藤田と小路は二人がかりでナットーマンを捕まえると、ダブルブレーンバスターを繰り出し、ストンピングで徹底的に痛めつける。無様なナットーマンを見て、ご満悦のアンは、「どうですか、ナットーマン! モンスター軍の恐ろしさ身に染みましたか! おい、命乞いがしたければなんか言ってみろ!」と高笑いだ。こんなアンに対して、「モンスター軍、卑怯だぞ! 誰か助けてくれ!」と情けないセリフを吐くナットーマン。と、場内のスクリーンではきっこーまん登場の映像が映し出されたではないか! 案の定、2・22幕張大会で登場したきっこーまんが登場! きっこーまんはリングに上がると、ナットーマンと息のあったコンビネーションで藤田と小路に対抗する。ナットーマンときっこーまんは藤田&小路にダブルのフライングクロスチョップをお見舞いだ。そして、ナットーマンがトドメを狙って、小路目がけてダイビングボディプレスを発射! だが、小路はこれを間一髪スルー! 哀れ自爆して悶絶するナットーマン……。と、ここできっこーまんが小路の顔面に醤油を噴射! これは食らっては堪らない。さすがの小路も悶絶だ。しかも、のたうちまわる小路は自爆して四つんばいになっているナットーマンの背中で転んでしまう。ここでまたもやナットーマンの体が裏返って、偶然にもエビ固めの体勢に。救出に入ろうとした藤田をTAJIRIが押さえている間に、まんまと3カウントが入り、またもタナボタ式でナットーマンが勝利を飾ったのだった。
試合後、マイクを持ったナットーマンは、「そう言えば、俺が助けに来たはずのTAJIRIはどこだ? 大丈夫か、TAJIRI!」と辺りをキョロキョロ見渡すと、目の前にきっこーまんが現われ、「きっこーまん! 大豆な場面に来てくれて、ありがとう!」とお礼を述べる。
これに対して、きっこーまんは「もう、そういうのいいから! とにかく、早く戻って来てよ!」と素のTAJIRIの声で冷たく突き放すと、「KUSHIDAは追放になっちゃうし、チエちゃんは結婚するって、ハッスル軍は大変なんだよ! そんな格好したいなら、家でやってもいいからさ。もういい加減、現実に戻って来なさいよ!」と訴えかけると、そのまま退場。
リングにひとり取り残されたナットーマン。すると、
坂田「おい、坂田亘! TAJIRIの言う通りだ。お前は、こんなことをやってる場合じゃないだろ!」
ナットーマン「おーい! ナットーマンこそ、お前の使命。一番大豆なことだろう!」
坂田「何がナットーマンだ! 現実から目を背けるな!」
ナットーマン「また、途中で投げ出すのか? ナットーマンこそが、お前の現実だよ!」
と、ナットーマンの頭の中で繰り返される自問自答が、場内に鳴り響く! そして、頭を抱えて苦しみ出すナットーマンは、なんとかマイクを掴むと、「本当に大豆なこと……、俺のやるべきこと……。俺のボディは臭いけど、臭さの向こうに見えてくる。大豆な何かが見えてくる。月・火・水・木・納豆菌! ネバー、ネバーギブアップだ!!」と言い残し、颯爽と去って行ったのだった。
3分41秒 サイクロンKG
昨年デビューした“空手ガール”ことKG。愛くるしいルックスと実力を兼ね備えた、弱冠ハタチのスター候補生は、現在人気急上昇! 順風満帆に思えるKGだが、実は今、ある悩みを抱えていた……。
それは、KGの先輩にあたるハッスル軍の\(^o^)/チエが、自分より若い後輩がただ目障りなのか、それとも愛のしごきなのか、その真意はわからないが、ことあるごとにKGに激しく当たっていたのだ。
今までの天然キャラは一体何だったのか……。2・19後楽園大会の試合後にも、観客がどん引きするのもおかまいなしにKGを罵るチエ。そして、2・22幕張大会で行なわれた直接対決でも、後輩KGの良い所を何一つ引き出そうとせず、一方的に勝利をあげたチエは、「なに泣いてんだよ? またかわいこぶってんのか? そんなんじゃハッスルのリングで闘っていけねえぞ! もう一回、チエがハッスルの厳しさ教えてやるよ! このブサイク!!」と罵声を浴びせかけたのだった。
鬼と化したチエと再び闘うこととなったKG。KGの試練は続く!
ここで場内ビジョンが切り替わると、控室前の廊下にTAJIRIとKGの姿が。「まずいな……。KUSHIDA、追放になっちゃったよ! こんなことになるんだったら、セコンドについてやればよかったな」とTAJIRIがボヤいていると、ここでKGが「チエさんのことなんですけど、まだ機嫌が悪いんですよ……。さっきも挨拶したら無視されたし」と報告。すると、TAJIRIは「確かに、チエちゃんの態度は、ちょっとどうかなって思うけどね。何かKGに思い当たる節はないのかい?」と確認する。
これに対して、「ありませんよ! 強いて言うなら、1月の大会で誤爆したことくらいです! でも、それをずっと恨んでいるんだったら、チエさん、心が狭すぎます!」とTAJIRIに訴えるKGだが、ここですかさずKGの背中に水の入ったペットボトルが投げ付けられる。投げたのは、もちろんチエだ! チエは「試合前にチャラチャラくっちゃべってんじゃねえよ!」と鬼の形相で吐き捨てると、そのままリングへ。これに対して、KGは「ひどい! なんであそこまで言われなきゃならないんですか!?」と憤るも、TAJIRIは「チエちゃんにも、何か考えがあってのことなんじゃないのかな?」と自らの考えを披露するも、KGは「そんなのあるわけじゃないですか! もう頭きた! 今日こそ勝って、チエさんに絶対にガツンと言ってやります!」と気合を入れ、リングへと向かったのだった。
閉じるゴングと同時にいきなり飛び蹴りを見舞うKG。しかし、チエはあっさりと避けると、続くKGのキック攻撃も難なく防御。そして、強烈な張り手を食らわし、仁王立ちだ。KGも前蹴りを叩き込んでいくが、チエには全く通じない。髪の毛を掴まれさんざんマットに叩き付けられてしまう。なんとかスリーパーで逆転を図ったKGだが、これもチエにあっさり外される。そして、拷問式の逆エビ固めでギブアップを迫る。しかし、今日は執念を見せるKGは抱え込まれた足でチエの首を捕獲しにいく。ならばとチエはKGを持ち上げてパワーボムの体勢に。ここでKGはエルボーを連発! フランケンシュタイナーでチエを吹っ飛ばすと、気合い満点の正拳突きの連打だ。このKGの気迫の攻撃の前にチエも動きがストップ。KGはさらにチエの両腕を捕まえてから、背中からマットに叩き付ける変形のフェースバスターを繰り出した。そして、最後は一回転してからの上段回し蹴り・サイクロンKGをチエの頭部に炸裂! KGはそのままチエを押さえ込み、見事に3カウントを奪ったのだった。
試合後、マイクを持ったチエは、「KG! 今までつらく当たって、ホントごめんね。今のKGなら、もう大丈夫だよ!」とKGに謝ると、握手を求める。しかし、これも何かの罠じゃないかと警戒するKGは握手に応じないでいると、ここでチエが「実は、チエ、ハッスル辞めるんだ!」と爆弾発言! さらに、チエは「ハッスルのリングで女の子が闘うってことは、セクハラとか、理不尽なことに耐えなきゃいけないし、いろいろ大変なんだよ。だから、辞める前に、その覚悟をKGに伝えたかったの」と、これまで厳しく当たってきた理由をKGに説明すると、KGは「なんで、そんな大事なことを黙ってたんですか? 私、まだまだチエさんから教えてもらうこと、いっぱいあります!」と、涙ながらにチエを引き止めようとするも、チエは、「実は、チエね……ごくごく近い将来、結婚するんだ!」と、さらに衝撃報告を炸裂だ!
すかさずKGは、「結婚!? チエさん、彼氏いたんですか? 誰でですか?」と問い詰めるも、チエは「彼氏いるよ。でも、それをここで聞かないでよ」と言って、結婚相手の正体は明かさず。そして、最後にチエは、観客に向かって「みなさん、\(^o^)/チエは、4月29日の名古屋大会でハッスルを引退することになりました! あと1ヶ月、精一杯ハッスルしますので、応援よろしくお願いいたします!!」とアピールしたのだった。
9分22秒 デビルレイ
KUSHIDA、負けたらハッスル追放!
今年に入り、熾烈なライバル抗争を繰り広げてきた高田モンスター軍のレイ大原とハッスル軍のKUSHIDA。先月の2・19後楽園大会。因縁を清算するために組まれたシングルマッチ。この試合で、大原がメキシコ修行時代に獲得したベルト、そしてKUSHIDAは自らの髪の毛をそれぞれ賭けて激突した。試合は、大原がレフリーの隙を突いて凶器攻撃! これが決定打となり3カウントを奪った大原&モンスター軍は、有無も言わさずKUSHIDAを捕らえ、無理矢理KUSHIDAの髪を切り始める。そして、なす術もないKUSHIDAは、哀れな落ち武者スタイルに……。しかし、試合は、KUSHIDAの抗議が認められ、ノーコンテストに終わる。
これ以上ない屈辱を味わったKUSHIDAは、この3日後に行なわれた2・22幕張大会で怒りを爆発! ここまでの戦績は大原が圧倒的有利であったが、この日、KUSHIDAはタッグながら大原から初の3カウントを奪う!
そして、ついに迎えた本日のタイトルマッチ。大原はベルトを、そしてKUSHIDAはハッスル追放を賭ける、“アディオス・コントラ・カンペオナート”の試合形式で行なわれることとなる。今回で3度目となるシングルマッチ。ハッスル追放が掛かっているKUSHIDAにとっては、今までの試合とは重みが違いすぎる。はたして、KUSHIDAが3度目の正直で勝ちをもぎ取り、丸坊主の雪辱を晴らすことができるのか!?
宿命のライバル抗争、いよいよ最終決着戦!
閉じる負けたらハッスル追放のKUSHIDAは気合い満点の入場。コーナーに上ると、「オウ!」と大きく吠えた。一方、今日も大原は自信満々だ。そして、大原がベルトを返還したのち、遂にゴング! 気合い十分のロックアップを見せる両者。続けて、チョップ合戦、ヘッドロックの取り合い、そしてショルダータックル合戦を展開。両者、一歩も退かない熱いファイトを繰り広げる。しかし、あとがないKUSHIDAのほうが闘志で勝っている。ショルダータックルで大原を場外に吹っ飛ばすと、エプロンに戻ってきたところにドロップキックで追撃。大原がリングに戻ってくるとヘッドシザースでコーナーに叩き付け、さらに顔面に低空のドロップキックをお見舞いだ。続けて、アームブリーカー、背中へのサッカーボールキックと畳みかけるKUSHIDA。大原の風車式バックブリーカーも難なく防ぐと、張り手で倒してから、グラウンドでアームロックに捕らえる。ここは大原が執念でロープブレイク。防戦一方の大原だったが、サミング攻撃で流れを変える。KUSHIDAの視界を封じると、ストンピングで痛めつけてから、レッグロックとキャメルクラッチの複合技を繰り出す。KUSHIDAは体が大きく反り返って苦しそうだ。だが、KUSHIDAは大原のショルダースルーで場外に落とされそうになると上手くエプロンに着地してから、ハイキックで逆転。場外に逃げた大原に対して、トペ・コンヒーロを炸裂させる。そして、リングに戻ってきた大原のバックを奪うKUSHIDA。だが、大原は上手くバックを取り返すと、KUSHIDAをロープに飛ばす。そして、KUSHIDAが跳ね返ってきたところをキャッチして、アバランシュホールドで叩き付ける。さらに顔面へのドロップキック、カナディアンバックブリーカーからのフェースバスターと続けた大原。そして必殺のムイビエンで3カウントを奪いに行く大原。だが、KUSHIDAはこの動きを読んでいた。大原のムイビエンをスクールボーイで切り返して慌てさせてから、師匠・TAJIRI譲りのハンドスプリング式エルボーアタックを叩き込む。さらにウルティモ・ドラゴンのアサイDDTで追撃してから、必殺の超新星プレスだ。だが、大原も必死でキックアウト。ならばと再び超新星プレスを発射したKUSHIDA。しかし、さすがに大原も2発目は食らわない。上手く着地したKUSHIDAを素早く捕まえると、腕と足を固めての丸め込み技・デビルレイ! さすがのKUSHIDAもこの技から逃れることができず。無情にも3カウント入ってしまい、KUSHIDAの敗北が決定した。
無事タイトル防衛に成功した大原は、マイクを持つと「おい、KUSHIDA! もう言い訳はできねえぞ! これで俺の3連勝だ! 約束通り、守れよな! ほら、追放! 追放!」と非情宣告! これに対して、敗戦のショックで呆然とするKUSHIDAを見た大原は、「お前、この期に及んで、後悔してんじゃねえだろうな? 悔しかったら、俺みたいに海外に行ってベルトのひとつでも獲って来いよ!」と追い打ちをかける。
ここでようやく、「うるせえぞ!」と、やり返したKUSHIDA。するとここで、大原はリングを降りると、走ってどこかへ……。リング上に残されたKUSHIDAは、「これは、自分が言ったことなので、やっぱりハッスルを辞めます!」と観客に告げると、「僕はのハッスルを思う気持ちは、誰にも負けません。ハッスルのことが大好きです!」と涙ながらにアピール! するとここで、再び大原がKUSHIDAの荷物を持って現われると、おもむろに荷物をリングに投げ入れ、「早くこの場から去れよ! じゃあな、アディオス! KUSHIDA! ムイビエ〜ン!!」と吐き捨てて退場。KUSHIADは荷物を抱えると、そのまま退場。退場するKUSHIDAをカメラが追って行くと、KUSHIDAは会場ロビーを出てエレベーターに乗り、最後は一礼をして去って行ったのだった。
場内暗転からスポットライトに照らされてリングに姿を現したのは、高田モンスター軍のニセHG&右肩を三角巾で吊った初代ザ・モンスター℃だ! 場内から大「ニセ!」&「シー!」コールが飛ぶなか、ニセHGは「どうも〜、ニセモノで〜す!」と相変わらずのバリトンボイスで挨拶を済ませると、まずは本日の対戦カードを発表!
カード発表を終えたところで、ニセHGは、「本日は、モンスター℃選手よりみなさまにご挨拶がありま〜す!」とアピールすると、しゃべることはできないモンスター℃は手紙をニセHGに渡し、ニセHGが代読することに。
〜モンスター℃からの手紙
みなさん、本日はお忙シーなか、来てくれて、とってもうれシーです。
わたくシー、モンスター℃は、“シー!”のしすぎで肩を壊しました。
非常に、厳シー。しかし、今夜、2代目モンスター℃が誕生シーます。
わたシーは、シー術(手術)をするため、今日を持って欠場シーますが、
モンスター℃は永久に不滅です。
ザ・モンスター℃
ニセHGが手紙を読み終えたところで、モンスター℃の手術の成功と復活を願い、ニセHG&モンスター℃は観客と一緒に“シー!”三唱を行ない、オープニングを締めくくった。
今年に入り、ハッスル軍の新キャプテンに就任し、モンスター軍壊滅を誓ったボノくん。しかし、ボノくんの前に大きな困難が立ちふさがる!
2月、ボノくんの行く手を阻んだのは、高田モンスター軍のセクシー海外エージェント、フランソワーズだ! 思春期真っ只中のボノくんは、フランソワーズの悩殺攻撃であえなく敗退。さらに、かつての弟子であり、現在はモンスター軍の“派遣レスラー”となったあーちゃんと、まさかの一騎打ちが決定! どうなる、ボノくん!?
そして、神出鬼没のヒーロー、ナットーマンに対し、連敗を喫したモンスター軍はしきりにリベンジを訴える! はたして、ナットーマンは後楽園ホールに現われるのか!?
さらに、悪に魂を売ったモンスターHGが、今宵は“モンスターK”川田利明と最凶最悪コンビを結成! かつての仲間であるアラン黒木、そして元相方のRGと激突する!
さらにさらに、ハッスル会場人気ナンバーワンのザ・モンスター℃が、“シー!”のやりすぎによる肩の負傷で長期欠場に……。そして本日、『2代目モンスター℃オーディション』が行なわれることになった。はたして、初代モンスター℃の人気を上回る新たなスターは誕生するのか!?
WBCよりも、刺激たっぷり! 今宵、ハッスルに衝撃が巻き起こる!!
「みなさん! こんばんはー!!」。恒例の前説を務めるのは、ハッスル審判部の野口大輔レフェリーだ! 「ハッスル軍の選手がピンチの際は、大きな声援を。そしてモンスター軍が卑怯な手を使ったときは、大きな声でブーイングを送ってください!」と応援方法を観客に説明した野口レフェリーは、「TAJIRI」コールで観客と一緒に応援練習をスタート! さらに、モンスター軍へのブーイングの練習も行なったところで、「ちょっと待ってください、野口さん!!」と言って現われたのは、モンスター軍の小路二等兵だ!
「恥ずかしながら、前説に帰ってまいりました! “侍ジャパン”小路二等兵です!!」と観客に挨拶を終えた小路は、早速、観客と一緒に「総統」コールの練習開始! 「そんな小さな声では届きませんよ! 気合を入れろ! 歯を食いしばれ!」といつも以上に観客を煽りながら応援指導をする小路だが、すかさず野口レフェリーから「歯を食いしばったら総統コールはできませからね」とツッコミが入る。
そんなこともおかまいなしに、今度は「シー!」コールをレクチャーする小路。そして、最後は野口レフェリーが、会場でのマナーを観客に注意して前説を締めくくったのだった