ハッスル通信

高田モンスター軍総統が小川にPRIDE GP出場を指名!
「ハッスルに出るためなら何でもやる。PRIDEをぶっ潰す!」

2004年4月12日

高田モンスター軍総統の挑発に、小川がぶち切れた!
4月12日(月)DSEに高田総統から小川宛に届けられた一本のビデオテープ。
その内容を見た小川が、急遽怒りの記者会見を行った。公開されたビデオテープの内容とは…?

再生する


 小川がDSE社員に命じて急遽マスコミに召集をかけ、DSE事務所で行われた『ハッスル3』記者会見。会見場に現れた小川の顔は、怒りに震えていた。同席した笹原ハッスル事業主任に司会を命じるも、「何か小川さんの方から発表があるそうです」というあまりの投げやりさに、自ら語り始めた。

 「発表するとかしないとかの問題じゃない。高田総統というヤツから、ふざけたビデオメッセージがこいつ(笹原)に届いたので仕方なく見たら…あまりにもふざけた、イカレた内容だった。とても見ていられない酷い内容だ。ハッスルにとっても重要な問題になると思い、今日、発表することにしました。まずは見てください」

 ビデオテープの再生が始まると、そこには葉巻を悠々とふかす高田モンスター軍総統の姿が映し出された。

 「小川くん、元気かね。元気だけがとりえのキミのことだから、おそらく元気なんだろう」と、高田総統はいきなり挑発モードで薄笑いを浮かべる。「何を言ってやがる」と小川も言い返すが、相手はモニターの中だ。

 高田総統は続ける。「私から一つ提案がある。敵の私が言うのもなんだが、キミの本来の魅力はギラギラした獰猛な強さと、飢えた獣のような怖さだったはずだ。それがあのハッスル1、2での無様な醜態。今のキミでは高田モンスター軍には永久に勝てないよ。キミのあまりにも無様な姿を見ていられない。ファンもキミにソッポを向いていることに気付いてないのかい? なんなら、私が本来キミが持っている魅力を出す手助けをしてやってもいい」と切り出した。

 高田総統の提案とは何なのか? 一同が固唾を飲んで見守る中、高田総統は小川に最終通告とも受け取れる言葉を口にしたのだ。

 「ハッキリ言おう。キミはハッスルに出る資格すらない。そこで査定試合を行うことにした」

 ハッスルに命をかける小川にとって、これは屈辱的な宣告だ。そして、高田総統から思わぬ査定試合の方法が明らかにされた!

 「4月25日にバーリトゥードの世界最高峰の闘いである、PRIDE GPが開催されると聞いている。私の古くからの知り合いに、高田・統括本部長というのがいる。彼はその世界最高峰の舞台に、日本人で勝ちにいける男はいないかと嘆いていたよ。小川くん、喜んでくれたまえ! 私が彼に頼んでおいたよ。出場するにふさわしい男がいるから、と」

 なんと、小川にPRIDE GP出場の要求を突きつけたのだ! しかも、勝手にエントリーしたという。

 「こういう事を、日本では敵に塩を送るというのだ」とご満悦な表情の高田総統。これには、さすがに小川も「勝手な事を言いやがって! 馬鹿じゃねぇのか!」と語気を荒げた。

 「どうだ、私は優しいだろ? バーリトゥードの世界最高峰の舞台で、キミの本来の魅力であるギラギラとした獰猛な強さと、飢えた獣のような怖さを取り戻してきたらどうだ」と薄笑いを浮かべながら、高田総統はなおも続けた。

 「おい、チキン! これで逃げたらハッスルの出場資格はなくなるぞ。ビビッたか、たじろいだか! 決断を待つ」

 このあまりにも一方的な要求に、「おかしいじゃねぇか! 何が敵に塩を送るだ!」と小川の怒りが爆発。そしてついに、もう後戻りできないセリフが飛び出した。

 「ハッスルに出るためなら、俺は何でもやってやる! PRIDE GPだろうが何だろうが要求を飲み込んでやる!」と、4・25PRIDE GPへの出撃宣言を行ったのだ!

 「俺を指名した事を後悔させてやる。高田総統が日本のプロレスを潰すと言うなら、俺がPRIDEをぶち壊しましょう。俺が日本のプロレスを守ります!」

 日本プロレス界最強の男が、愛するプロレスを守るために立ち上がった。これを受けて、笹原ハッスル事業主任は一瞬の内にPRIDE広報の立場に戻り、「小川さんの方から、PRIDE GPに参戦していただけると理解しましたので、榊原に報告して改めてコメントを出したいと思います」と小川の出場を正式発表した。

 最後に、小川はDSE社員に『ハッスル3』のポスターを持ってくるように指示。ところが、社員が勘違いして持ってきたのは、『PRIDE GP開幕戦』のポスターだった。「違うだろ、失礼なヤツだ」と憤慨した小川は、「ついでに社員を何人か呼んで来い」と連帯責任を負わすべく、またしても女性スタッフを含むDSE社員を一列に並ばせた。

 その上で、「今日は社員に心意気を見せてもらおう」と、『PRIDE GP開幕戦』と『ハッスル3』のポスターを両手に持たせ、「重要だと思うほうを残して、破り捨てろ」とまるで踏み絵のような要求をした。高田総統も強引な要求だったが、小川もそれ以上の横暴さである。

 ところが、笹原ハッスル事業主任が『ハッスル3』のほうのポスターを破ってしまったから、さぁ大変。これはこれでDSE社員の心意気だったのだが、他の社員はあっさりと裏切ってGPのポスターを破り捨てた。というか、破らされた。小川はそれを奪い取り、さらにビリビリに破り、丸めて踏みつけてグチャグチャにして放り捨てた。

 そして、例の如く嫌がるDSE社員と共に「ハッスル、ハッスル!」のポーズを決めて、悠々と事務所を後にした。「ちゃんと片付けておけよ」と、自ら破り散らかしたポスターを掃除するように言い残して…。

関連人物:“キャプテン・ハッスル”小川直也笹原GM高田総統
関連大会:ハッスル3
関連リンク:PRIDE GP2004 1st ROUND