ハッスル通信

3・18『ハッスル8』で小川×川田、禁断のシングルマッチが決定!「俺が体を張って小川にプロレスをわからせてやる!」

2005年2月17日

2月17日(木)、DSEにて3・18『ハッスル8』記者会見が行われた。当初は高田モンスター軍から重大発表がなされるはずだったのだが、急遽予定を変更。“ハッスルK”川田利明が現れ、“キャプテン・ハッスル”小川直也とのシングルマッチを要求した。

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会見場に用意されたのは、高田モンスター軍のロゴが入った、紫色のシーツがかかった机。当初の予定では、高田モンスター軍から重大発表があるはずだった。しかし姿を見せたのは笹原GMと“ハッスルK”川田利明、そして自称“ハッスルI”の石狩太一だ。イスに座る川田の表情は、落ち着いているようにも見えるが、どこか険しさを感じさせる。
 「今日は高田総統プロデュースとなった両国大会について、高田モンスター軍から発表があるということで、会見を開きました。しかしその前に川田さんの方から話があるということで、急遽ミーティングを開きました。川田さんの要求について、私はまだ正式な返事をしていませんので、川田さんから直接マスコミのみなさんに想いを聞いていだだこうと思い、時間を設けさせてもらいました」と笹原GM。これを受けた川田が口を開く。
 「次の両国大会、小川とのシングルマッチをお願いしました」
 静まり返るマスコミ一同。寡黙な川田だけに、余計な言葉はない。しかしその口数の少なさが、逆に川田の決意の固さを感じさせる。
「この前の名古屋で小川は、形はどうあれ、ああいうみっともないフォール負けをして。プロレスを怠り、ハッスルを先走る姿は情けなく思えます。本人もリングで決着を着けたがっているようなので、望むところです」と続ける川田。しかし次回大会は高田モンスター軍プロデュースのため、高田総統の了承を得られなければカードは組めない。しばしの沈黙の後、当初の予定通り、高田モンスター軍のアン・ジョー司令長官&島田二等兵が現れた。川田の姿を見つけるなり、島田二等兵は「引きこもりのKじゃねえか!何してんだ!」と、それまでの事情を知らず、問い詰める。すると川田はスクッと立ち上がり、「お前じゃ役に立たないのは分かっているが、言っておく。高田総統に次の『ハッスル8』で、俺と小川のシングルマッチをやらせろと頼んでくれ」と直談判したのだ。

 一瞬、驚いた表情を見せた島田二等兵だったが、あくまでこの日はモンスター軍の記者会見。ちゃんと何を発表するかも用意してきている。「何言ってんだよ!何でそんなカード組まないといけないんだよ」と、川田の要求を突き放した。となりのアン・ジョー司令長官も「トゥデイはモンスター軍の発表記者会見デス。早くオール・ジャパンにゴー・ホームしなさい!」と、聞く耳を持たない。
 「ドン!」川田が机を拳で叩きつける音が、会見場に響き渡る。「もう1回だけ言っておく。高田総統に俺と小川のシングルマッチをやらせろと頼んでくれ」川田の決意は本物なのだ。それでも島田二等兵は、「何回言われても、そんな試合組まねえよ!バカ!バカ!」と態度を変えない。そんな島田二等兵とは対照的に、川田の言葉に真剣に耳を傾けていたのはアン・ジョー司令長官。島田二等兵の首根っこを掴み「二等兵は引っ込んでナサイ」と、川田に一歩歩み寄る。「ユーは本気ですか?もしそうならミーの方から、総統に頼んであげマス」そう問いかけるアン・ジョー司令長官に対し、川田は無言のままうなずき、じっと睨みつける。
 するとアン・ジョー司令長官は携帯電話を取り出し、高田総統へと電話をかけた。「総統、ひきこもりのKがまんまと罠に・・・ノー、ノー、チキン小川とシングルマッチをやらせろと言ってマス。どうしますか?」と、アン・ジョー司令長官。しばらくして「ラジャーです。総統」と電話を切る。そして再び川田に視線を移すと、「Kさん、あなたはビー・ハッピーね。高田総統が、仲間割れはウェルカム。ユーもモンスター軍に入らないか?と言ってマス」と、高田総統からのシングルマッチの了承を得た。しかもモンスター軍入りの誘いも持ちかけたが、川田はそれをきっぱりと断る。
 しかし「これは高田総統からのビッグプレゼントね。しょっぱい、馴れ合いの試合は許しまセン!ユーはあのチキンをケチョンケチョンにする勇気はあるんですか?」と釘を刺すアン・ジョー司令長官。それを受けた川田は「高田総統は小川のことをしょっぱいとか、プロレスを分かってないとか言ってるけど、一理ある。それを俺が体を張って、小川に分からせてやる」と力強く答えた。高田総統からの了承を受けた笹原GMは、川田の要求を正式に受理。ここに“ハッスルK”川田利明VS“キャプテン・ハッスル”小川直也のシングルマッチが決定した。
 当初の会見とは内容が変わってしまったものの、アン・ジョー司令長官は「これも面白いデスネ」とニンマリ。島田二等兵の言う「日本のプロレス界の歴史を、根こそぎ改革するビッグプラン」のお披露目は、次の機会へと持ち越しとなった。
 去り際に「今度はマスコミのお前らも連れてビッグパーティをやるからな!」と捨て台詞を吐いた島田二等兵。しかし「チャリン、チャリン」とポケットからは小銭の音しかしなかった。

 高田モンスター軍が去った後、川田は「小川が暴走王スタイルでやるとか言っていたけど、プロレスに格好やスタイルは関係ない。プロレスは気持ちで戦うものです。それをお客さんに分からせるためにも、小川戦は“俺だけのプロレス”を見せたい。」と、改めて今の心境を語った。ハッスル軍キャプテンの座が賭けられた闘いともいえるこのシングルマッチに、注目が集まる。
 しかしハッスル史上まれに見る緊張感が張り詰めた会見だったが、この男だけは違った。それは川田の付き人“ボクだけのハッスル”石狩太一。川田が小川戦に向けて熱い想いを語っている際に大きなあくびをして、ズボンの下のパンツを見せながらストレッチを始める。結局、川田に「シャキっとしろ!コノヤロー!」と、顔を張られるのであった…

関連人物:アン・ジョー司令長官石狩太一“キャプテン・ハッスル”小川直也“ハッスルK”川田利明
関連大会:ハッスル7