ハッスル通信

ハッスル軍が笹原GMに送り込んだ“刺客”
草間政一・某老舗団体前社長とは何者なのか?

2005年9月5日

8月ハッスルに激震が走った。なんと記者会見でハッスル軍の中村カントクが笹原GMに不信任案血判状を叩き付けたのだ。7月のハッスル11で“ハッスルK”川田利明がインリン様から奪った3カウントが(インリン様の身体の一部であるムチがロープにかかっていたため)ノーコンテストとの裁定が下されたことにハッスル軍が猛反発!とくに中村カントクは、かねてからモンスター軍寄りの裁定を下してきた笹原GMへの不満を爆発させた。ハッスル軍が新たなるGM、また笹原GMに対する“刺客”として擁立したのが、なんと某老舗団体前社長の草間政一氏だ。大胆なハッスル改革を打ち出した草間氏とは一体どんな人物なのか?さまざまな角度から迫ってみたい。


――ハッスル軍がGMとして推薦する草間さんと、草間氏を推薦するハッスル軍の中村カントクに話をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
草間&カントク よろしくお願いします。
――まず、ハッスルだけを見ている方には、草間“前社長”という登場人物が何者なのかわからない人もいると思うんですよ。もちろんプロレスファンは当然わかってると思うんですけど。某老舗団体で今年5月まで社長をやってらっしゃったんですよね。
草間 そうですね。任期は2年あったんですけど、なぜか1年で辞めることになりました。
――その某老舗団体では、初めて業界の外から経営に携わった社長ということで、さまざまな改革を実現しましたよね。ハッスルでも「コスト見直しによる大幅増収」すると宣言してらっしゃいましたが、某老舗団体でも赤字経営を黒字に転換したそうですね。
草間 ええ。いろんなプロジェクトチーム作ってやってましたから。2つのやり方があって1つはどうやって経費を削減するかということと、2つ目はマーケティング戦略をちゃんと持ってどうやって売上をあげていこうかということ。この2つですよね。まぁ“いい人”でやっていこうと思ったら、改革はできないですから。どちらかというと恨まれるでしょうね。そういうふうにしないと絶対出来ないですからね。それと大事なのは、スピードと決断ですね。いちいち人の言うことを聞いていても、絶対に出来ないですから。思いついたらパッとやらなきゃいけない。
カントク 少なくとも僕が知ってる某老舗団体にはなかった考え方ですよ。でも、草間社長が言ってたことは、少なくとも世間では常識なんです。
――そうですよね。
草間 古い人間は自分たちの既得権益を守ろうとしてるけど、それがいろんなものをダメにしちゃってるんですよね。昔みたいにプロレスがゴールデンタイムで地上波放送してるわけじゃないじゃないですから。
――なるほど。直接ご覧になったハッスルの現場はいかがでしたか?
草間 そうですね。ハッスルのいいところは、綿密なミーティングがスタッフ間で行われていることですね。全体での意思統一が図られてますよ。ただ、その集団をまとめあげるにはリーダーシップが必要となってくるんです。
――なるほど。
草間 さらに既得権益を握ってる連中を打破しない限り、絶対に会社はよくはならない。それをやるのがGMとしての仕事ですよ。それをできない人はGMなんかやる資格ないです(キッパリ)。
――厳しいですねぇ。では、ハッスルのGMとは既得権益を握ってる人間にメスを入れる覚悟が問われるということですね。
カントク そのへんは草間社長にハッスルにGMとして入っていただいて、冷静な目で見てもらったらいいと思うんですよね。どうもいまのGMはモンスター軍の既得権益を守ろうとする姿勢ばかりが目に付くから。
――癒着の構造にメスを入れていくわけですね。
カントク いまはITにしても何にしても「社長が株価を決める」って言われてるんですよ、例えばホリエモンにしても、楽天にしても、社長がパフォーマンスをして株価をあげていくんですよ。それが財産になっちゃう時代なんだから。だから某老舗団体が草間社長になった頃、スポーツ紙にいっぱい出るわけですよ。「これはヤバイな」と思ったよ。
――プロレス界の中でもその格言が生きてるんですね(笑)。
カントク 生きてますよ、プロレス団体だって企業なんだから。だから社長がバンバカバンバカと紙面に出てきたときには、驚異でしたよ(笑)。それで草間社長が某老舗団体を辞められて半ばホッとしたっていうのもありますよ。これで記事も少なくなるでしょう。
草間 もう辞めたのにウチに記者が取材に来ますからね。「何だ?」と思ったら「インタビューさせてください」って言うのよ。
――草間社長のパーソナリティーのところも大きいんじゃないですか?
カントク そう思いますよ。
――では、草間社長はこれからもまだまだハッスルとしても続いていくと。
カントク モチロンですよ!
中村 私自身は何も望んでないんだけどね。
――というより周りが望んでる以上は仕方ないですよ。
カントク 予定調和のパフォーマンスじゃなくて、社長に何かを問いかけたら、ダイレクトに返ってくる答えがあるじゃないですか。だからそれがナチュラルに記事になって面白いんじゃないんですかね。
――笹原GMと何かで対決するということに関して、相手は笹原GMですがいかがでしょうか?
草間 力不足(笑)
――相手として不足ですか!(笑)。
草間 知力、体力、経験……まあ、どれもダメなんじゃない?(笑)。
――年齢差は結構あると思うんですけど、それを補って余りあるだけのものがあると。
草間 私は長いことアメリカにいたから英語はできるし、メキシコにもいたんでスペイン語も少々できる。世界各国に行ってたから、いろいろなものを見てきたわけですよ。某老舗団体のイタリア遠征だって、あれは全部私が決めたんだから。やっぱり、これからの時代は中国かなって感じするけど。中国もこれから北京オリンピックでしょ? どさくさに紛れて何かやったほうがいいですよ。
――どさくさに紛れて(笑)
草間 絶対に成功しますよ!(キッパリ)
――頼もしいですねぇ。笹原GMは「あんな年配の方に新しいハッスルは作れない」と言ってましたけど。
草間 まあ、何と言おうが構いませんよ。ただし、ハゲと言ったら許さんぞ!といったところですかね(笑)。それだけは気をつけろよ、と。
――わかりました(笑)。それでは選挙での健闘を期待しております。今日はお忙しいところありがとうございました。

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