笹原GMに聞け!前編
私が色仕掛けに弱いなどという事実はありません!
2005年2月7日「シャラーップ!」の怒声で、一躍ファンのハートを鷲掴みにした笹原GM。しかし、我々は真のGMの姿をまだ知らないのではないだろうか?ハッスルの最高権力者を自他共に認める、笹原GMとはどんな人物なのだろうか?そして、目前に迫った『ハッスル・ハウスvol.4&5』と『ハッスル7』の見どころとは?GMの魅力がタップリと詰まったインタビューをご覧あれ!
本当は無頼な生き方に憧れているんです
――本日は「笹原GMってこんな人」と題しまして、ファンからさらに親しみを持って頂くためにGMのお人柄に迫ってみたいと思います。
「ほう、よろしくお願いします」
――まず最初に、なぜこの業界に入られたのかをお聞きしたいです。
「皆さんもご存知の通り、普段の私はDSEで仕事をしています。最初からハッスルGMだったわけではありません。元々は、『PRIDE.1』の時にKRS(格闘技レボリューション・スピリッツ)という運営組織がありまして、ひょんな事からそこに入る事になったんです。その後、PRIDEの運営がDSEに移った事により私もそのままDSEに入りました。まあ、かなり途中を端折っていますが」
――ひょんな事から?
「そう、ひょんな事から。詳細は申し上げられませんが。」
――プロレスは元々、お好きだったんですか?
「もちろん大好きでした。私たちの世代はほとんどがそうであるように、アントニオ猪木さんのファンでしたね。ジャイアント馬場さんか猪木さんかと言えば、猪木さん派でした」
――忘れられない名勝負はありますか?
「いっぱいありますねぇ…タイガー・ジェット・シン戦、ブルーザー・ブロディ戦、藤波戦。猪木さん絡みではありませんが、ザ・ファンクスVSアブドーラ・ザ・ブッチャー&ザ・シークにも胸を熱くしました」
――まさかその数十年後、タイガー・ジェット・シンと一緒に仕事をするとは思ってもいなかったでしょう?
「ええ、もちろんです(笑)。子供のころに見ていた人と一緒に仕事をするんですから、よくよく考えてみれば凄い事ですよね」
――GMのご趣味は何ですか?
「読書です。忙しい合間にも本を手放す事はありません。GMとして常に社会状況、スポーツ全般はもちろんの事、音楽事情や経済状況を常に把握しなければなりませんから。いわゆるベストセラーと呼ばれるものも、よく読みます。」
――おおっ、さすがGM!では、最も感銘を受けた一冊は何でしょう?
「それは『麻雀放浪記』です」
――それだけの本を読んでおきながら、なぜ『麻雀放浪記』なんですか!?
「麻雀そのものが好きだということはあるのですが、それ以上に主人公のような無頼な生き方に憧れるんですよ。自分では出来ないので、ああいう風に生きられたらいいなと思うんです。」
――すると、麻雀もご趣味なんですね?
「まあ、好きなのですが、最近はGM業が忙しく、ここ2年ほど牌にも触れていません。」
――そうですか。では、最初にGM職を任せられた時は、どう思われましたか?
「これは大変な職務を仰せつかったと思いました。プレッシャーを感じましたが、一生懸命に全うしようと感じましたね。皆さんはハッスルのイベントで表に出ている私しか知らないでしょうが、普段、会社でしている業務もあるわけです。そういう見えない部分でこそ、人は一生懸命に働かなければなりません。そちらの方にプレッシャーを感じますね」
――しかし、初めてリングに立った時も現在もそうですが、GMは堂々とされていますよね?
「いやぁ、やはり緊張しましたよ。しかし、最初にリングへ立った時はピンスポットが当たっていたんです。ですから、周りが真っ暗闇だったのでそれほどファンの皆様の視線を感じずに済んだんです」
――“GMコール”まで起きていましたね。
「驚きました。私のようなものに、ファンの皆様から声援を送っていただけるなんて。もったいない話です」
――でも、そこから高田総統の言われる“スター気取り”になってしまったわけですね。
「いえ、そのような事は…決してスター気取りにはなっていません」
――その割にはパンフレットにGMステッカーとか付けてるじゃありませんか。
「私としては決して自分で望んでいるのではなく、周りが放っておかないのです。スターの宿命、いや『SADAME』としてなにも言わないだけです。」
私が色仕掛けに弱いなどという事実はありません!
――そういえば、映画『まいっちんぐマチコ先生』での演技の評判はどうだったんですか?
「良かったですよ、すごく。監督からも褒めていただきましたね」
――でも、『ハッスル・ハウス』でダイジェスト映像を公開した時には、場内から失笑が起こってましたよね?
「あれは失笑ではありません。ファンの皆様の感動の声です。私にはハッキリと、感動のあまりファンの皆様がすすり泣く声が聞こえました」
――それは気づきませんで、失礼致しました。では、GMになって何か得した事はありますか?
「いえ、得をするという事は私のポリシーには合わないので、そのような事は一切ございません」
――では、失ったものは?
「数え切れないほどあります。まず、何もせずにボーッとしている時間がなくなりました。GMという役職はそれほど忙しいのです。何しろ、常に日本のプロレス界の事を憂いているのですから…」
――さすがGMですね。研究のため他団体へ視察に行かれたりもするのですか?
「時間が許す限り、行くようにしています。日本のプロレス界の事を、常に考えていますからね」
――ハッスル以外で面白い団体はありますか?
「う〜ん。ちょっと分からないですね。我々はハッスルが一番だと思っていますが。」
――ところで、GMは島田参謀長の事を本当はどう思われているんですか?
「会見などではあの人が訳の分からない事ばかり言うので叱咤してしまうのですが、本当は凄い人だと思っています。高田総統の忠実な部下として、何でもやるじゃないですか。同じ事はアン・ジョー司令長官にも言えます。職務を忠実に全うするという事には、親近感さえ覚えます。人間的には置いといて、ですが」
――GMは常に“中立公正”を謳っていますが、会見などを見るとどうもモンスター軍には甘いような気がするんですが…。
「そんな事はありません!失礼な!」
――島田参謀長からプレゼントされた、キンキララメラメのジャケットを愛用してますし。
「ま、まぁ…あれは結構気に入っています。だからと言って、中立公正が揺らいだ事はありません」
――モン娘。(モンスター娘。)がやって来て、キスされた時も喜んでましたよね?
「いえいえ、とんでもない!一部で私が色仕掛けに弱いとの噂が流れているようですが、この場を借りて完全否定致します。全くそのような事はございません」
――本当ですかぁ?
「むしろ、そのような事には興味がないぐらいです。周りの人間からは、もっとそういう事にも興味を持ったほうがいいよ、と誘惑されるほどですから」
――はぁ…では、逆に「いくらでも来い!」ぐらいの気持ちなわけですね。
「私が色仕掛けで動じる事は、一切ありません。もう、微動だにしませんね。ピクリとも動きません。こんな話は置いといて、次の話題に参りましょう。」
――本日は「笹原GMってこんな人」と題しまして、ファンからさらに親しみを持って頂くためにGMのお人柄に迫ってみたいと思います。
「ほう、よろしくお願いします」
――まず最初に、なぜこの業界に入られたのかをお聞きしたいです。
「皆さんもご存知の通り、普段の私はDSEで仕事をしています。最初からハッスルGMだったわけではありません。元々は、『PRIDE.1』の時にKRS(格闘技レボリューション・スピリッツ)という運営組織がありまして、ひょんな事からそこに入る事になったんです。その後、PRIDEの運営がDSEに移った事により私もそのままDSEに入りました。まあ、かなり途中を端折っていますが」
――ひょんな事から?
「そう、ひょんな事から。詳細は申し上げられませんが。」
――プロレスは元々、お好きだったんですか?
「もちろん大好きでした。私たちの世代はほとんどがそうであるように、アントニオ猪木さんのファンでしたね。ジャイアント馬場さんか猪木さんかと言えば、猪木さん派でした」
――忘れられない名勝負はありますか?
「いっぱいありますねぇ…タイガー・ジェット・シン戦、ブルーザー・ブロディ戦、藤波戦。猪木さん絡みではありませんが、ザ・ファンクスVSアブドーラ・ザ・ブッチャー&ザ・シークにも胸を熱くしました」
――まさかその数十年後、タイガー・ジェット・シンと一緒に仕事をするとは思ってもいなかったでしょう?
「ええ、もちろんです(笑)。子供のころに見ていた人と一緒に仕事をするんですから、よくよく考えてみれば凄い事ですよね」
――GMのご趣味は何ですか?
「読書です。忙しい合間にも本を手放す事はありません。GMとして常に社会状況、スポーツ全般はもちろんの事、音楽事情や経済状況を常に把握しなければなりませんから。いわゆるベストセラーと呼ばれるものも、よく読みます。」
――おおっ、さすがGM!では、最も感銘を受けた一冊は何でしょう?
「それは『麻雀放浪記』です」
――それだけの本を読んでおきながら、なぜ『麻雀放浪記』なんですか!?
「麻雀そのものが好きだということはあるのですが、それ以上に主人公のような無頼な生き方に憧れるんですよ。自分では出来ないので、ああいう風に生きられたらいいなと思うんです。」
――すると、麻雀もご趣味なんですね?
「まあ、好きなのですが、最近はGM業が忙しく、ここ2年ほど牌にも触れていません。」
――そうですか。では、最初にGM職を任せられた時は、どう思われましたか?
「これは大変な職務を仰せつかったと思いました。プレッシャーを感じましたが、一生懸命に全うしようと感じましたね。皆さんはハッスルのイベントで表に出ている私しか知らないでしょうが、普段、会社でしている業務もあるわけです。そういう見えない部分でこそ、人は一生懸命に働かなければなりません。そちらの方にプレッシャーを感じますね」
――しかし、初めてリングに立った時も現在もそうですが、GMは堂々とされていますよね?
「いやぁ、やはり緊張しましたよ。しかし、最初にリングへ立った時はピンスポットが当たっていたんです。ですから、周りが真っ暗闇だったのでそれほどファンの皆様の視線を感じずに済んだんです」
――“GMコール”まで起きていましたね。
「驚きました。私のようなものに、ファンの皆様から声援を送っていただけるなんて。もったいない話です」
――でも、そこから高田総統の言われる“スター気取り”になってしまったわけですね。
「いえ、そのような事は…決してスター気取りにはなっていません」
――その割にはパンフレットにGMステッカーとか付けてるじゃありませんか。
「私としては決して自分で望んでいるのではなく、周りが放っておかないのです。スターの宿命、いや『SADAME』としてなにも言わないだけです。」
私が色仕掛けに弱いなどという事実はありません!
――そういえば、映画『まいっちんぐマチコ先生』での演技の評判はどうだったんですか?
「良かったですよ、すごく。監督からも褒めていただきましたね」
――でも、『ハッスル・ハウス』でダイジェスト映像を公開した時には、場内から失笑が起こってましたよね?
「あれは失笑ではありません。ファンの皆様の感動の声です。私にはハッキリと、感動のあまりファンの皆様がすすり泣く声が聞こえました」
――それは気づきませんで、失礼致しました。では、GMになって何か得した事はありますか?
「いえ、得をするという事は私のポリシーには合わないので、そのような事は一切ございません」
――では、失ったものは?
「数え切れないほどあります。まず、何もせずにボーッとしている時間がなくなりました。GMという役職はそれほど忙しいのです。何しろ、常に日本のプロレス界の事を憂いているのですから…」
――さすがGMですね。研究のため他団体へ視察に行かれたりもするのですか?
「時間が許す限り、行くようにしています。日本のプロレス界の事を、常に考えていますからね」
――ハッスル以外で面白い団体はありますか?
「う〜ん。ちょっと分からないですね。我々はハッスルが一番だと思っていますが。」
――ところで、GMは島田参謀長の事を本当はどう思われているんですか?
「会見などではあの人が訳の分からない事ばかり言うので叱咤してしまうのですが、本当は凄い人だと思っています。高田総統の忠実な部下として、何でもやるじゃないですか。同じ事はアン・ジョー司令長官にも言えます。職務を忠実に全うするという事には、親近感さえ覚えます。人間的には置いといて、ですが」
――GMは常に“中立公正”を謳っていますが、会見などを見るとどうもモンスター軍には甘いような気がするんですが…。
「そんな事はありません!失礼な!」
――島田参謀長からプレゼントされた、キンキララメラメのジャケットを愛用してますし。
「ま、まぁ…あれは結構気に入っています。だからと言って、中立公正が揺らいだ事はありません」
――モン娘。(モンスター娘。)がやって来て、キスされた時も喜んでましたよね?
「いえいえ、とんでもない!一部で私が色仕掛けに弱いとの噂が流れているようですが、この場を借りて完全否定致します。全くそのような事はございません」
――本当ですかぁ?
「むしろ、そのような事には興味がないぐらいです。周りの人間からは、もっとそういう事にも興味を持ったほうがいいよ、と誘惑されるほどですから」
――はぁ…では、逆に「いくらでも来い!」ぐらいの気持ちなわけですね。
「私が色仕掛けで動じる事は、一切ありません。もう、微動だにしませんね。ピクリとも動きません。こんな話は置いといて、次の話題に参りましょう。」
小川選手に比べ高田総統は理路整然としている
――島田参謀長のこれまでのプレゼント攻勢で、実は気に入っているものは他にもありますか?
「いえ、ロクなものをもらってませんし、プレゼントで揺らぐほど私のポリシーは甘くはありません。あのプレゼント類は会見終了後、そのまま焼却炉に直行です。しかし、インリン様の写真集は自宅へ持って帰りました」
――持って帰った!?
「ま、まあまあ一応…資料としてです!インリン様を知るための資料として、私の自宅にある資料室へ保存しただけですよ」
――そう言えば一度、GMは高田総統のビターンを受けて洗脳されてしまった事がありましたよね。
「私とした事が、あれは不覚でした…。ビターンを受けた瞬間、頭が痺れてしまったんです。そして、何を言っているのか、自分でも分からなくなってしまったんですよ。お酒を飲みすぎて酔っ払ってしまった時のように、自分が何をしたのか覚えてないのです。会見が終わった後で、臼杵PRから“GMはこんな事を言っていました”と報告を受けた時に、ハッとしました。自責の念に捕われ、しばらくは自宅に引き篭もってしまったほどでした…」
――やっぱり、モンスター軍には甘いですね。
「そんな事はありません!ただ一つ言える事は、高田総統の言っている事は理路整然としているわけです。ですから、私も賛同してしまう事が多いんですね」
――という事は、小川選手の言う分は理路整然としていないと?
「そうかもしれませんね。ロジックとしてしっかりしているのは、高田総統の方だと思う事が多いのです」
――そう考えると、昨年のプロレス大賞は中立公正の目から見て高田総統が受賞していないのはおかしいと。
「あれはおかしいですね。私の目から見ても、高田総統以外にありえないはずです」
――あと、記者会見の時のGM裁定を見ていると“自分が楽しけりゃいいや”という感じが見え見えなんですけど。
「そんな事はありません!誤解です。常にフィフィティ・フィフィティで決めています。私は常に、自分を殺していますから。1ミリたりとも自分を出していません」
――やはりモットーはフィフィティ・フィフィティ、中立公正だと言い張るわけですね。
「もちろんです。これは笹原家に代々伝わる、家訓でもあります。父からも“常にフィフィティ・フィフィティでいろ”と幼児教育を受けました。ですから、友だち同士が喧嘩をしているとその仲裁に入り、“そんなに殴りたければどうか俺を殴ってくれ”と言っていました。右の友には右の頬を差し出し、左の友には左の頬を差し出して殴られていたんです。そのようなエピソードはしょっちゅうです。そうでなければ、GMの仕事は勤まりません」
――いやぁ、ご立派です。疑ったりして失礼しました。では、物事を決定する時の決め手は何なのでしょう?
「一番大事な事は、ファンの皆様が見てどっちが面白いかです。どっちにしたら楽しんで頂けるかを、常に考えて決定の断を下します」
――しかし一度、『ハッスル・ハウスvol.2』でGMがマッチメイクをしている場面が登場しましたが、「もうこれでいいや〜」とかなり適当に決めていたようですか!?
「いえ、それは誤解です。あれは熟考に熟考を重ねて、大変な時間をかけト考えていたのです。VTRではほんの2〜3分に編集してありましたが、実際は10時間ぐらい考えに考えた末の結論だったのです。勘違いしないで下さい」
――でも最後は、「ヒザカリ、ヒザカリ、イシカリ、石狩!」とくだらないダジャレで決めていたように見えましたが?
「気のせいです。たまたまダジャレに聞こえたかもしれませんが、真実は全く違います。あれはむしろ哲学だったのです」
――哲学っ!?
「ダジャレか哲学かと言えば、哲学に近いですね。凡人の方には理解できないと思いますが、そういう事です」
――奥が不快、いや深いですねぇ。そう言えば最近、GMの決めセリフである“シャラップ”が出ませんが、それはなぜでしょう?
「別に封印したわけではありませんが、最近は雰囲気を出すだけで島田参謀長も中村カントクも分かってくるようになったからです。彼らも大分、学習してきましたね」
――GMの威圧感だけで“シャラップ”と言わなくても、黙ってしまうわけですね。
「そういう事です。彼らはトムとジェリーのようなものですね。私は彼らの言い合いを常に冷めた目で見ています。彼らと私ではステージが違うのです」
※笹原GMに聞け!後編は近日公開!
――島田参謀長のこれまでのプレゼント攻勢で、実は気に入っているものは他にもありますか?
「いえ、ロクなものをもらってませんし、プレゼントで揺らぐほど私のポリシーは甘くはありません。あのプレゼント類は会見終了後、そのまま焼却炉に直行です。しかし、インリン様の写真集は自宅へ持って帰りました」
――持って帰った!?
「ま、まあまあ一応…資料としてです!インリン様を知るための資料として、私の自宅にある資料室へ保存しただけですよ」
――そう言えば一度、GMは高田総統のビターンを受けて洗脳されてしまった事がありましたよね。
「私とした事が、あれは不覚でした…。ビターンを受けた瞬間、頭が痺れてしまったんです。そして、何を言っているのか、自分でも分からなくなってしまったんですよ。お酒を飲みすぎて酔っ払ってしまった時のように、自分が何をしたのか覚えてないのです。会見が終わった後で、臼杵PRから“GMはこんな事を言っていました”と報告を受けた時に、ハッとしました。自責の念に捕われ、しばらくは自宅に引き篭もってしまったほどでした…」
――やっぱり、モンスター軍には甘いですね。
「そんな事はありません!ただ一つ言える事は、高田総統の言っている事は理路整然としているわけです。ですから、私も賛同してしまう事が多いんですね」
――という事は、小川選手の言う分は理路整然としていないと?
「そうかもしれませんね。ロジックとしてしっかりしているのは、高田総統の方だと思う事が多いのです」
――そう考えると、昨年のプロレス大賞は中立公正の目から見て高田総統が受賞していないのはおかしいと。
「あれはおかしいですね。私の目から見ても、高田総統以外にありえないはずです」
――あと、記者会見の時のGM裁定を見ていると“自分が楽しけりゃいいや”という感じが見え見えなんですけど。
「そんな事はありません!誤解です。常にフィフィティ・フィフィティで決めています。私は常に、自分を殺していますから。1ミリたりとも自分を出していません」
――やはりモットーはフィフィティ・フィフィティ、中立公正だと言い張るわけですね。
「もちろんです。これは笹原家に代々伝わる、家訓でもあります。父からも“常にフィフィティ・フィフィティでいろ”と幼児教育を受けました。ですから、友だち同士が喧嘩をしているとその仲裁に入り、“そんなに殴りたければどうか俺を殴ってくれ”と言っていました。右の友には右の頬を差し出し、左の友には左の頬を差し出して殴られていたんです。そのようなエピソードはしょっちゅうです。そうでなければ、GMの仕事は勤まりません」
――いやぁ、ご立派です。疑ったりして失礼しました。では、物事を決定する時の決め手は何なのでしょう?
「一番大事な事は、ファンの皆様が見てどっちが面白いかです。どっちにしたら楽しんで頂けるかを、常に考えて決定の断を下します」
――しかし一度、『ハッスル・ハウスvol.2』でGMがマッチメイクをしている場面が登場しましたが、「もうこれでいいや〜」とかなり適当に決めていたようですか!?
「いえ、それは誤解です。あれは熟考に熟考を重ねて、大変な時間をかけト考えていたのです。VTRではほんの2〜3分に編集してありましたが、実際は10時間ぐらい考えに考えた末の結論だったのです。勘違いしないで下さい」
――でも最後は、「ヒザカリ、ヒザカリ、イシカリ、石狩!」とくだらないダジャレで決めていたように見えましたが?
「気のせいです。たまたまダジャレに聞こえたかもしれませんが、真実は全く違います。あれはむしろ哲学だったのです」
――哲学っ!?
「ダジャレか哲学かと言えば、哲学に近いですね。凡人の方には理解できないと思いますが、そういう事です」
――奥が不快、いや深いですねぇ。そう言えば最近、GMの決めセリフである“シャラップ”が出ませんが、それはなぜでしょう?
「別に封印したわけではありませんが、最近は雰囲気を出すだけで島田参謀長も中村カントクも分かってくるようになったからです。彼らも大分、学習してきましたね」
――GMの威圧感だけで“シャラップ”と言わなくても、黙ってしまうわけですね。
「そういう事です。彼らはトムとジェリーのようなものですね。私は彼らの言い合いを常に冷めた目で見ています。彼らと私ではステージが違うのです」
※笹原GMに聞け!後編は近日公開!
関連大会:ハッスル7、ハッスル・ハウス vol.5 私をインリン様とお呼び!、ハッスル・ハウス vol.4 モンスター軍、怒りの人事異動