ハッスル通信

フォーリー川田の発言にキレる!!

2004年5月7日

川田特有の挑発なのか。過去に対戦経験のあるフォーリーを「記憶にない」と一蹴。
この発言にキレたフォーリーは有刺鉄線バットを振り回し、調印式をぶち壊した。


大会を明日に控えた5月7日。会場となる横浜アリーナで3冠戦の調印式が行われた。調印式には全日本プロレス・青木氏が同席。直前の挑戦者変更についても「スタン・ハンセン会長と全日本プロレスで話し合ったところ、フォーリーは過去に全日本に参戦経験があり、これまでの実績を考えても、充分、3冠挑戦者に相応しいと判断できるため、川田利明VSミック・フォーリーの一戦を3冠戦として認めることとなりました」と説明した。今回、ハンセン会長は欠席となったものの、青木氏の手元にはハンセン氏のサインが入った契約書があり、紆余曲折を経て3冠戦調印式という運びとなった。

有刺鉄線バットを片手に笑顔を振りまいて現れた挑戦者・フォーリーに対して、王者・川田は憮然とした表情。明らかに何か不満を持っているということは容易に見て取れる。

フォーリーが「ハンセンに『3冠ベルトを持って帰って来い』と言われて、うれしく思うし、とても光栄だ。それに川田は素晴らしい選手。だからこそ挑戦する意味がある」とモンスター軍らしからぬコメントを残しても、川田は「はっきり言って対戦相手が変わったことは納得がいってない。相手あってのことだから仕方ないが、普段通りの自分を見せるだけ」と相手に対する敬意など全くない。

川田の口撃は続く。フォーリーの有刺鉄線バットを見て一言。「俺は道具を使うことが一番嫌い。3冠王者として(有刺鉄線バットの使用は)絶対に認めない」

徐々に顔色が変わるフォーリー。さすがにイライラが募ってきているのか、「俺は(バットを)使いたい時に使うだけ」と語気を荒げる。しかし「過去に対戦経験がありますが、どういった印象を持っていますか?」という質問があがると、そこは世界のスーパースター、「自分は初来日の時、日本のプロレスをとてもよく研究した。全日本だけじゃなくて新日本のビデオも何時間も見たんだ。俺のことを日本のプロレスの歴史学者だと言ってもいいだろう。その中でも川田は素晴らしい選手だった。実際、闘ってみてもそれを感じた。今、俺は成長して、川田も3冠の王者だ。あの時の試合も素晴らしかったが、明日の試合は間違いなくあの時よりもいい試合になるだろう」と対戦相手へのリスペクトを忘れない。

しかしそんなフォーリーの心意気を川田が一瞬にしてぶち壊してしまった。マイクを握った川田は「こんな外国人選手がいたな、というくらいで試合をしたことなんて覚えてない」とあっさりと言ってのけてしまったのだ。

「すまない。俺には『覚えてない』と聞こえた。もう一度質問してくれないか?」、怒りを押し殺すように記者に川田への質問を促すフォーリー。それを横目に川田は、まるで何度も言わせるなと言わんばかりの口調で「全く覚えていない」と吐き捨てた。

さすがのフォーリーもこの言葉に堪忍袋の尾が切れた!目の前のテーブルを蹴飛ばすと有刺鉄線バットを片手に川田に英語でまくし立てる。さらに間に割って入った石狩太一をバットで滅多打ちに。「明日の試合は一生忘れらないような試合にしてやるからな!」と連呼しながら、会見場を去っていった。

そんなフォーリーの暴走を見ても川田は動じない。有刺鉄線バットについても「道具を使う行為は絶対に許さない。そうなってしまうと3冠戦じゃなくなる。レフェリーもいることだし、絶対に許さない」と徹底抗戦するつもりだ。

3冠戦となった以上は3冠戦のルールで行うのは当たり前のこと。有刺鉄線バットはリングの中に持ち込んだだけでも反則となる。しかし、そんなルールをデスマッチの王・フォーリーが守るわけもない。ある意味、この試合を裁く和田レフェリーが鍵を握ることになりそうだ。

関連人物:“ハッスルK”川田利明ミック・フォーリー
関連大会:ハッスル3
関連ニュース:ゴーバーの代役は超大物ミック・フォーリー! ケビン・ナッシュ&スコット・ホールと共に盆スター軍入り!
関連ニュース:王道のプロレスにハッスルが足を踏み入れた! 3冠ベルトを「引きこもりの象徴」とこき下ろす!